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Trademark Appeal Case

「ポアレス」の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−12370(T2007−12370/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「ポアレス」の文字を標準文字で表してなり、第3類「化粧品」を指定商品として、平成18年4月4日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『毛穴』の意味を有する英語『PORE』の片仮名表記『ポア』の文字と、『より少ない、のない』等の意味を有する英語『LESS』の片仮名表記『レス』の文字(どちらも『小学館ランダムハウス英和大辞典第二版 株式会社小学館発行』)とを一連に『ポアレス』と標準文字で表してなるものであって、全体として『毛穴のより少ない(ない)』程の意味合いを認識させるものであるところ、近時、毛穴を引き締め(消し)、なめらかな肌に仕上げる毛穴対応の化粧品が『ポアレス』等の名で広く製造、販売されている実状よりすれば、これをその指定商品中の前記文字に照応する『化粧品』に使用するときは、単に商品の品質及び効能を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における証拠調べ通知(要旨)

当審において、平成20年5月21日付で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、「ポアレス」の文字について、下記の事実(インターネット情報及び新聞記事情報等)を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知し、相当の期間を指定して、意見を述べる機会を与えた。

1.本願の指定商品「化粧品」を取り扱う分野における毛穴対策商品の状況について

(1)2007年4月17日付け「化学工業日報」の4頁には、「毛穴ケア、07年も各社から新製品、隠すより肌状態改善」の見出しの下、「女性のスキンケアで、毛穴対策のニーズが、ここ数年で急速に高まっている。これまでは粘着シートなどで黒ずみの原因となる角栓を取り除いたり、ファンデーションで毛穴を埋めて目立たなくするといった方法が主流だったが、毛穴目立ちが起こるメカニズムが徐々に解明され、肌状態を根本的に改善することで毛穴を目立たなくするという、毛穴対策専用美容液が注目されている。・・・」との記載。

(2)2006年6月5日付け「FujiSankei Business i.」の31頁には、「肌改善で毛穴対策 各社、相次ぎ基礎化粧品 角層ケア/ホルモン活性」の見出しの下、「顔の毛穴を目立たせず、滑らかな肌に導く基礎化粧品が続々登場している。これまでは、粘着シートなどで黒ずみの原因となる角栓(角質と呼ばれる皮膚表面の死んだ細胞が詰まった状態)を取り除く製品が主流だった。今春から、肌の状態の改善を狙ったタイプが発売され、品ぞろえが豊富になってきた。・・・」との記載。

2.本願商標を構成する「ポア」の文字が、取引の実際において使用されていることについて

(1)2008年1月16日付け「日刊工業新聞」の15頁には、「メナード化粧品、毛穴の開き抑える美容液発売」の見出しの下、「【名古屋】日本メナード化粧品(名古屋市中区、野々川純一社長、052・961・3181)は15日、カンラン科の植物『カンラン』の葉エキスを配合し、ほおの毛穴の開きを抑える美容液『ポアライザー=写真』を2月21日に発売すると発表した。・・・」との記載。

(2)2006年8月7日付け「毎日新聞東京朝刊」の8頁には、「人気!!ランキング:毛穴ケア化粧品」の見出しの下、「1位 ヘレナ ルビンスタイン 美容液『ポア ジーニアス セラム』8400円、2位 RMK スクラブ洗顔料『ジェル スクラブ』3360円、3位 花王エスト スクラブ洗顔料『スキンアライブ マッサージ』6300円、4位 花王エスト 美容液『ポアソリューション ストレッチアップエッセンス』7350円、5位 ランコム 美容液『ポア エクスペール』6300円、6位 クラランス メークアップベース『スムースパーフェクティング タッチ』3990円、7位 花王エスト 美容液『ポアソリューション クリアアップエッセンス』5250円、8位 ヘレナ ルビンスタイン 化粧水・クレイマスク『ポアジーニアス インテンス プロトコール』11550円」との記載。

(3)2006年4月18日付け「化学工業日報」の4頁には、「高まる毛穴対策ニーズ、化粧品各社から新商品、角栓溶かす洗浄料など」の見出しの下、「・・・コーセーは、『ボーテ ド コーセー』から毛穴対応美容液『ポア セラム』を五月四日に発売する。・・・」との記載。

(4)2005年9月14日付け「産経新聞東京朝刊」の19頁には、「毛穴のケアで市場開拓 皮膚ひきしめ目立たなく 化粧品各社」の見出しの下、「・・・フランスの化粧品メーカー、ロレアルの高級ブランド『ヘレナ・ルビンスタイン』は『毛穴の天才』という英語名を持つ美容液『ポアジーニアス』を昨年発売したが、欧米の女性は毛穴にさほど関心がないため、販売は日本を中心としたアジア地域だ。・・・」との記載。

(5)2004年7月22日付け「産経新聞東京朝刊」の8頁には、「毛穴目立たせない『夏』 化粧品各社相次ぎ参入」の見出しの下、「・・・日本ロレアル(東京都渋谷区)は、六月に毛穴ケア専用の美容液『ポア ジーニアス セラム』を発売。・・・」との記載。

(6)1997年3月19日付け「日経産業新聞」の16頁には、「エイボン、ファンデーションなど夏用に追加。」の見出しの下、「・・・毛穴を引き締める効果を持つ化粧水『ルネッセージ・トーニング・プレ・メイク』(三千二百円)と、部分用の化粧下地『ルネッセージ・ポア・ブロック』(二千五百円)も同時に発売する。」との記載。

(7)1990年5月12日付け「日経流通新聞」の9頁には、「毛穴の汚れを落とす化粧品、ピジョン(新製品)」の見出しの下、「毛穴の手入れに着目した女性用基礎化粧品シリーズ『ポアレア』。清潔な毛穴が美しい素肌をつくると、毛穴のケアに着目。毛穴の汚れをすっきり落とし、毛穴を引きしめる四段階のシステムを採用した毛穴の手入れのための基礎化粧品だ。・・・」との記載。

3.本願商標を構成する「レス」の文字が、取引の実際において使用されていることについて

(1)2008年2月18日付け「FujiSankei Business i.」の15頁には、「【新商品 プレゼント】フューチャースコープから化粧品キット」の見出しの下、「■mincle(ミンクル)セレクショングッズ『LaboLabo「スーパー毛穴レスキット」』を20人に・・・」との記載。

(2)2006年2月28日付け「FujiSankei Business i.」の16頁には、「【ミセスぎ!?主婦ゴコロ経済学】きょうのテーマは『毛穴が嫌い』」の見出しの下、「・・・最近は、脇の毛穴への意識も高まっており、同社では脇の毛穴を目立たなくするトリートメント脱毛を開始。ムダ毛の自己処理による毛穴の黒ずみを軽減させる、脇専用の美白パックも販売するなど多様な毛穴レス願望に対応しています。とどまるところを知らない毛穴レスへの欲望が市場をさらに広げそうです。・・・」との記載。

(3)2005年4月18日付け「FujiSankei Business i.」の4頁には、「【乙女心データバンク】毛穴対策はストレスケアから」の見出しの下、「・・・そして、化粧品売り場に目立つようになったのが毛穴対策アイテム。毛穴の角栓をはがし取るパックにはじまり、毛穴の汚れを取り除くクレンジングオイル、そして毛穴を引き締める美容液などのスキンケア製品の数々。そして、メークでも毛穴をカバーする化粧下地やファンデーションなど、『毛穴レス肌=美しい』とされています。・・・」との記載。

(4)2004年2月18日付け「化学工業日報」の4頁には、「ロート製薬、ボディーケア2製品を発売」の見出しの下、「ロート製薬は、メンソレータムボディベールブランドから、化粧品としてムダ毛処理後の肌を整える『へアレスジェル』と紫外線から肌を守る『UVケアミルク』を発売した。どちらもアケビエキス、アプリコットエキスに加え保水バリア成分MPC(ポリクオタニウム−51)を配合、三つの成分がモイスチャーベール効果を発揮する。へアレスジェルはムダ毛処理後の荒れがちな肌に潤いを与え、ムダ毛を目立たなくする。・・・」との記載。

(5)インターネットの「http://www.nmkp.net/skin/post_662.html」のウェブページには、「毛穴レスに見せる商品の紹介では、通販でしか手に入らない商品を中心に、評判のよい毛穴レスに見せる商品について紹介しています。ここでは、毛穴レスに見せる商品として、毛穴レス関連美容液、毛穴レス関連クリーム、毛穴レス関連石鹸なども紹介しています。・・・」との記載。

(6)インターネットの「http://www.sophis-inc.com/product/op/skin.html」のウェブページには、「ジェル状美容液 Anti-oxidant Face Gel アンティオキシダント フェイス ジェル 容量:30mL 税込12,600(本体価格 ¥12,000) パワフルな抗酸化ジェルで、すばやく毛穴レスなキメ肌へ 海藻とアロエが主成分の、オイルフリーなジェル状美容液。軽やかな使い心地でリッチに働きかけ、老化要因と言われる肌の酸化を防止。ハリと弾力を取り戻してキメの整った肌へ。ふっくらつややかな肌に導いて、毛穴を目立たなくさせます。・・・」との記載。

(7)インターネットの「http://item.rakuten.co.jp/bicymt/b03_kaitokeanamittyakuhosei_01/」のウェブページには、「毛穴レスのキレイな肌に!明色化粧品 海斗 毛穴 密着・補正パテ 25g(中略)メーカー名 株式会社明色化粧品・・・」との記載。

(8)インターネットの「http://www.exbeaute.info/eaude-cotton.htm」のウェブページには、「オードゥイレイス 毛穴レスコットン 角質クリア・・・」との記載。

(9)インターネットの「http://store.shopping.yahoo.co.jp/diet-beauty/nkb0cr.html」のウェブページには、「めざせ、ニキビレス肌! ニキビケア原液【送料無料】【代引料無料】ヴェレーナ・NKBゼロクリア ★めざせ、ニキビレス肌! ニキビケア原液・・・」との記載。

(10)インターネットの「http://www.kenko.com/product/item/itm_8814888072.html」のウェブページには、「薬用ホワイトニングクリーム シミレス 発売元 コジット・・・」との記載。

4.本願商標「ポアレス」の文字が、取引の実際において使用されていることについて

(1)2007年6月22日付け「日経MJ(流通新聞)」の6頁には、「イプサ、悩み別に品ぞろえ、ファンデーション、『保湿』うたう新商品。」の見出しの下、「・・・イプサは〇六年二月に毛穴を目立たなくする『ポアレス』、〇七年二月に美白効果を持つ『ホワイトプロテクトC』を発売した。二十代後半から三十代女性の肌の悩みは毛穴と美白、乾燥の三つに大別できるといい、それぞれの悩みに合わせたファンデーションをそろえる。」との記載。

(2)2006年2月8日付け「FujiSankei Business i.」の15頁には、「【ニュースリリース】毛穴対策クリーム『エッセンス ポアレスエフェクター』」の見出しの下、「・・・毛穴周辺のターンオーバーの乱れを正常に導く『ポアリペア成分』や、保湿成分のバラエキスなどを採用。肌を引き締めて毛穴の広がりを防ぐ『皮脂コントロール成分』の配合などにより、肌の状態を整え、毛穴を目立ちにくくして、表面をなめらかに整える。価格は3990円。3月24日発売。■イプサ(TEL0120・523543)」との記載。

(3)2006年1月6日付け「FujiSankei Business i.」の19頁には、「【ニュースリリース】毛穴隠すファンデーション『ポアレス ファウンデイション』」の見出しの下、「・・・3次元の網目構造物質(シリコーン)に揮発油分を練りこんだ素材『ポアレスエラストマー』を採用。半透明ジェルが毛穴の色を補整し、均一な肌色に整える。軽いつけ心地で、なめらかな肌に仕上げる。価格は各4200円。仕上げ用の『同 ルースパウダー』などとともに2月24日発売。■イプサ(TEL0120・523543)」との記載。

第4 当審における証拠調べ通知に対する請求人の意見

上記第3の「証拠調べ通知」に対して、請求人からは、何らの意見、応答はなかった。

第5 当審の判断

本願商標は、前記第1のとおり、「ポアレス」の文字を横書きしてなるものである。

そして、前記第3の証拠調べ通知に示した各事実に照らせば、本願の指定商品「化粧品」を取り扱う業界においては、毛穴対策のニーズが高まっており、毛穴の角栓をはがし取るパックにはじまり、毛穴の汚れを取り除くクレンジングオイル、そして毛穴を引き締める美容液などのスキンケア製品の数々が販売されており、最近では、毛穴目立ちが起こるメカニズムが徐々に解明され、肌状態を根本的に改善することで毛穴を目立たなくするという、毛穴対策専用美容液などが注目されており、更に、この化粧品業界において、「ポア」の文字が「毛穴」の意味を、「レス」の文字が、例えば、毛穴を目立たなくすることを「毛穴レス」、ムダ毛を目立たなくすることを「ヘアレス」などと使用され、「ポアレス」の文字が、「毛穴を目立たなくする」といった意味合いで使用されている。

そうとすれば、本願商標は、その構成全体として、「毛穴を目立たなくする」の如き意味合いを容易に看取し得るものであって、これをその指定商品中の「毛穴を目立たなくする化粧品」について使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品の品質、効能を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものであり、また、これを上記商品以外の指定商品について使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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