Trademark Appeal Case
図形商標の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−10117(T2008−10117/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年12月4日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定商品については、原審において、同19年12月19日付け提出の手続補正書により、第5類「女性用の失禁用ナプキン,女性用の失禁用パッド,女性用の失禁用パンツ,女性用の失禁用ライナー,女性用の大人用紙オムツ,女性用の失禁用おしめ,女性用の失禁用吸収性ショーツ・ブリーフ及びトランクスその他の失禁用吸収性下着」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、様々な太さ・濃さのピンク色の帯から構成される横長長方形を配し、その左側に、薄いピンク色の縦長長方形の中にパンツ或いはおしめをはいた女性の膝上から胸の下までを写実的に描いたものと思しき図形を配してなるところ、横長長方形部分は、商品の容器等包装に普通に採択され、使用されている地模様と認められるものであり、また『薄いピンク色の縦長長方形の中にパンツ或いはおしめをはいた女性の膝上から胸の下までを写実的に描いたものと思しき図形』部分は、本願指定商品中『失禁用パンツ,失禁用おしめ』など『(パンツのように)履いて使用する女性用の商品』との関係においては、『商品の使用の方法』を表示したものと認められるものであるから、このような商標を本願指定商品中『(パンツのように)履いて使用する女性用の商品』について使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であると認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを行ったところ、別掲2に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成20年10月16日付けで証拠調べの結果を通知した。
4 職権証拠調べに対する請求人の対応
前記「証拠調べ通知」に対して、所定の期間を指定して意見を申し立てる機会を与えたところ、請求人からは何らの意見もない。
5 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、赤色の濃淡が施された帯状の図形を背景に、オムツ又は下着等を身に着けた女性の身体の一部と思しき図形よりなるものである。
そして、前記3で通知したとおり、本願商標の構成中、背景の帯状の図形は、一般に商品の容器等包装に普通に採択、使用されているものであり、また、赤色等の暖色系の色彩は、女性用の商品を表す色彩として、商品の包装等に施される傾向にあることから、該図形部分は、それ自体が単独で自他商品を識別する機能を発揮し得るとはいい難い、女性用商品の容器等包装に使用される背景的図柄を表したものというべきであり、さらに、オムツ又は下着等を身に着けた女性の身体の一部と思しき形状は、本願指定商品を取り扱う業界において、その商品の品質、形状、使用方法等を表示するものとして、普通に用いられている実情にある。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の容器等包装に使用される帯状の背景的図柄に、女性用商品の形状、又は、例えばパンツのようにはいて使用する女性用商品の使用の方法等を表した図形であると容易に認識させるというべきである。
してみれば、本願商標を、その指定商品中「女性用の失禁用ナプキン,女性用の失禁用パッド,女性用の失禁用パンツ,女性用の失禁用ライナー,パンツのようにはいて使用する女性用の大人用紙オムツ・女性用の失禁用おしめ,パンツのようにはいて使用する女性用の失禁用吸収性ショーツ・ブリーフ及びトランクスその他の失禁用吸収性下着」に使用するときは、これに接する取引者、需要者に、商品の品質、形状、使用の方法等を表示してなるにすぎないものと理解させるに止まるものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは認識し得ないというべきであり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
なお、原査定において、本願商標は、商標第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶したものであるが、前記3のとおり、当審における職権証拠調べ通知において、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当すると通知しており、本願商標は、前記のとおり、本願指定商品中、特定の商品との関係においては、自他商品の識別標識としての機能を果たさない商標であり、この認定において原査定と相違するものではないから、結局、原査定は妥当なものであって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。