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Trademark Appeal Case

地域名と普通名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−30892(T2008−30892/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「伊都の豚」の文字を標準文字で表してなり、第29類「豚肉」を指定商品として、平成20年3月24日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『伊都の豚』の文字を書してなるところ、このうち『伊都』の文字部分については、『弥生時代の北九州、今の福岡市西方の半島にあった小国』を意味する『伊都国』を直感させることと、現在でも、福岡市西方を指称する地域名として使用されている実情があることを踏まえると、福岡市西方の地域を指称するものと理解される。そうすると、本願商標からは全体としても『福岡市西方の豚』程度の意味合いが理解されるにとどまり、これを指定商品に使用しても、取引者、需要者は、福岡市西方の豚肉であること、福岡市西方の豚を利用した豚肉であることを認識するにとどまるので、本願商標は、単に商品の品質、産地を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記品質を有する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「伊都の豚」の文字を標準文字で表してなるところ、辞書等において「弥生時代の北九州、今の福岡市西方の半島にあった小国。」(「広辞苑第五版」)を意味する「伊都国」が記載されているとしても、本願商標の構成中「伊都」の文字から、当該国名を直ちに認識させるとはいい難く、また、該文字が、福岡市西方を特定する地名として一般に広く知られているとも認め難いものである。

さらに、当審において職権をもって調査するも、「伊都の豚」の文字が、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質、産地等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実も発見し得ないものである。

そうすると、本願商標に接する取引者、需要者等は、本願商標が、商品の品質、産地等を表示するものとして理解するというよりは、むしろ、構成全体をもって一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握するとみるのが自然である。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質等を表示するものとはいい得ず、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものというべきであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する

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