sokuhyo

Trademark Appeal Case

POLOの周知性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成7年審判第12457号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「PARMERPOLO」の欧文字を書してなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品とし、平成5年1年18日に商標登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、その構成中に、ザ・ポロ/ローレン・カンパニー(米国ニューヨーク所在)がデザイナーであるラルフ・ローレンのデザインに係る商品「紳士服、ネクタイ」等に使用して、本願商標の出願前から需要者の間に広く認識されている商標「POLO」と同じ文字を有してなるものであり、かつ本願商標が全体の構成文字をもって一般に親しまれた意味合いを形成しているものとは認め難いことから、出願人がこれを本願指定商品に使用しても、これに接する需要者は、「POLO」の文字部分に着目し、該商品が前記会社あるいは前記会社と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

国内及び外国の辞書、事典を調査したところ、全て「POLO」は「スポーツ名」としか記載されていない。アメリカのデザイナー「ラルフ・ローレン」とは記載がない。「POLO」はペルシャで始まりイギリスで発達したスポーツ名に過ぎず、スポーツとして「POLO」を知らない日本人はいない。そのため、「POLO」は「テニス」「ゴルフ」と同様スポーツ名であり、「一般用語」である。

「POLO」又は「POLO RALPH LAUREN」が「ラルフ・ローレン」のものであるとしても、「POLO」との合成語の全ての商標が「ラルフ・ローレン」のものと決めつけるべきではない。

4 当審の判断

(1)「POLO」の周知性について

(株)講談社 昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイマーケッテング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」によれば、以下の事実が認められる。

ラルフ・ローレンは、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、幅広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を「ポロ・ファッションズ」(以下、「ポロ社」という。)とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾業界の名誉ある賞、「コテイ賞」を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。1974年の映画「華麗なるギャツビー」の主演ロバート・レッドフオードの衣装デザインを担当、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。

我が国においても、ラルフ・ローレンの名前は服飾業界等において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品には「POLO」の文字、「by RALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形からなる各商標(以下、一括して「引用商標」という。)が用いられ、これらの商標は「ポロ」と略称されている。

そして、(株)洋品界昭和55年4月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ/POLO」の項及びボイス情報(株)昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフ・ローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付日経流通新聞の記事によれば、我が国においては、西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。

また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」、前出「男の一流品大図鑑」、(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79年版」、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年4月発行)、「世界の一流品大図鑑’80版」(昭和55年6月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MENS CLUB I980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年6月発行)、前出「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、(株)講談社昭和60年6月発行「流行ブランド図鑑」に、眼鏡については、「世界の一流品大図鑑’80版」、「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」、「世界の一流品大図鑑’81年版」に「POLO」、「ポロ」、「POLO」、「ポロ(アメリカ)」、「ポロ/ラルフローレン(アメリカ)」等の商標の下に紹介されていることが認められる。

他にこれを覆すに足りる証拠はない。

なお、ラルフ・ローレンの「POLO」、「ポロ」、「Polo」の商標について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)183号、平成3年7月11日判決言渡)がある。

以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、我が国においては、遅くても昭和55年頃までには既にラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして引用商標が取引者、需用者の間に広く認識されていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。

(2)本願商標は、前記したとおりの構成よりなるところ、該構成全体をもって特定の意味合いを表す語として認識し、理解されるものとは認められないものであるところ、前述した「POLO」の著名度を考慮すると、前半の「PARMER」と「POLO」の2語よりなる商標と見るのが相当といえる。

そうとすると、本願商標を、その指定商品に使用する場合には、これに接する取引者、需要者をして、ラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして周知商標である引用商標を連想、想起し、ラルフ・ローレン又は同人と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのようにその出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

(3)したがって、本願商標を商標法第4条第1項第15号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。