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Trademark Appeal Case

「RED」の表示態様と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−20951(T2008−20951/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年7月25日に登録出願されたものであるが、その指定商品については、原審における同19年7月13日付けの手続補正書により、第9類「デジタルカメラ,デジタルビデオカメラ,デジタルビデオレコーダー,デジタルデータ記憶装置,デジタル映写装置」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『赤、赤色』を意味する『RED』の文字は、通常の書体ではないとしても、多少デザイン化して表されているにすぎないものであり、下段に表された『DIGITAL CINEMA』の文字は、『フィルムを用いずに、コンピュータから直接プロジェクターに映像データを送る方式の映画』の意味を有する語であって、補正された指定商品との関連においては、前記の意味にあわせて、『デジタル方式の映画』の如き意味合いを認識させるから、このような構成よりなる商標をその指定商品に使用するときは、単に商品の色彩や用途が強調された方法で表示されていると認識するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、上段に「RED」の文字、下段に「DIGITAL CINEMA」の文字をいずれも同じ赤色でまとまりよく二段に表した構成からなるものであるところ、上段の「RED」の文字は、下段の文字に比べて、縦に略3倍、横に略5倍ほどの大きさで、かつ、曲線を使用せず、かなりの肉太の字でデザイン化して表されていることから、その構成上、上段の「RED」の文字は、下段の文字に比べてかなり目立ち、強く支配的な印象を取引者、需要者に対し与えるものということができる。

そうすると、たとえ、本願商標を構成する「RED」及び「DIGITAL CINEMA」の各語が、それぞれ、「赤、赤色」及び原審説示の「フィルムを用いずに、コンピュータから直接プロジェクターに映像データを送る方式の映画」(仮に、このような意味を直ちに認識し得ないとしても、「デジタル式の映画」程の意味合いは容易に認識させるものといえる。)との意味を有する語であることから、一般論としてみた場合に、本願商標の補正後の指定商品との関係において、商品の品質(色彩)、用途を表示するにすぎないものといい得たとしても、かかる本願商標の構成態様にあっては、下段の「DIGITAL CINEMA」の文字についてはともかく、上段の「RED」の文字までが単なる商品の品質(色彩)を表示したにすぎないものと認識されることはないものとみるのが相当である。

また、当審において調査したが、本願商標の補正後の指定商品を取り扱う業界において、本願商標を構成する上段の「RED」と同様の態様にて、「RED」その他の色彩表示語が商品の色彩を表示するためのものとして、取引上、普通に使用されていると認めるに足りる事実も発見できなかった。

してみれば、本願商標は、その補正後の指定商品との関係において、商品の品質(色彩)を普通に用いられる方法で表示する域をもはや脱しているものというべきであるから、これをその補正後の指定商品について使用する場合、自他商品の識別標識たり得るものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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