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Trademark Appeal Case

ドライミストの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90343(T2006−90343/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4947954号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件商標は、「DRYMIST」及び「ドライミスト」の文字を二段に書してなり、平成15年10月29日に登録出願され、第9類「消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,その他の消火装置及びその部品・付属品,消防車,消防艇,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,救命用具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,理化学機械器具,測定機械器具,無線応用機械器具,電動式扉自動開閉装置,誘導灯(避難の表示をしたもの),ガソリンステーション用装置」及び第11類「散水装置,冷却装置」を指定商品として,同18年4月28日に設定登録されたものである。

2 本件登録異議の申立ての理由

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第32号証を提出した。

本件商標は、「DRYMIST」及び「ドライミスト」の文字よりなるところ、散水装置、冷却装置及び噴霧装置及び噴霧器を取り扱う業界において、「dry mist」及び「ドライミスト」の語は、「特殊ノズルから噴き出る極小の霧」若しくは「ポンプで高圧にした水を特殊なノズルから小粒径のミスト(霧)を発生させ、気化するときの冷却効果を利用して、暑さを抑えるための装置」として普通に使用されている事実がある。

したがって、本件商標をその指定商品中「散水装置、冷却装置」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質を表示した語と認識するに止まるから、該文字は自他商品の識別としての機能を果たし得ないものというべきであり、かつ上記以外の商品に使用するときには商品の品質について誤認をさせるおそれがあるものであるから、商標法第3条第1項第3号及び同法4条第1項第16号に該当し、同法第43条の2の規定により、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、前記のとおり「DRYMIST」及び「ドライミスト」の文字よりなるところ、該「DRYMIST」及び「ドライミスト」は、本件取消に係る指定商品「散水装置、冷却装置」との関係においては、2005年(平成17年)に開催された「愛知万博(愛・地球博)」において、暑さ対策の一環として導入された、辻本誠教授(当時名古屋大学、現東京理科大学)、奥宮正哉教授(名古屋大学)を中心にした研究開発チームと商標権者を含む民間企業5社が研究開発した「外気冷却のためのミスト噴霧装置及び当該装置より噴霧されるミスト」を表したものと認められる。

そこで、申立人の提出に係る甲各号証を検討する。

甲第1号証ないし甲第23号証は、2006年現代用語の基礎知識(2006年1月 自由国民社発行)及び日経テレコン−記事検索/新聞において、ドライミストに関する記事であるが、その内容は何れも「愛知万博(愛・地球博)」において、商標権者等による上記装置が暑さ対策の一環として導入され、大きな効果をもたらした事に関する記事である。

そして、甲第24号証ないし甲第28号証は、東京都が、ヒートアイランド対策として、「愛知万博(愛・地球博)」において採用された霧発生装置「ドライミスト」を導入とその予算等に関する記事及び「愛知万博(愛・地球博)」において採用された「ドライミスト」が安城市に譲渡されるとの記事である。

また、甲第29号証及び甲第30号証は、インターネット上の企業のホームページ上で、金属加工において、部分加湿、滅菌及び消臭に「ドライミスト」が使用されている例及び滅菌、消臭効果を有する噴霧器に「ドライミスト」が使用されている例であるが、これらの使用時期が不明確であるばかりでなく、何れも本件取消に係る商品とその用途及び効果等が異なるものである。

以上のとおり、申立人の提出した証拠をもっては、「DRYMIST」及び「ドライミスト」が、本件指定商品の品質を表示するものとして、取引上普通に使用されているものとは認められない。

してみれば、本件商標は、その指定商品中「散水装置、冷却装置」に使用しても自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがないものと認められる。

なお、申立人は、判決例を示し(甲第31号証及び甲第32号証)、商標法第3条第1項第3号に掲げる商標登録の要件を欠く商標について種々の述べているが、本件商標が自他商品の識別機能を有するものであること前記のとおりであるから、かかる主張によって上記判断を覆すことは出来ない。

したがって、本件商標の指定商品中「散水装置、冷却装置」の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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