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Trademark Appeal Case

結合商標の類否と著名性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900459(T2007−900459/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5056912号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5056912号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示したとおりの構成よりなり、平成18年12月25日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」を指定商品として、同19年6月22日に設定登録されたものである。

2 本件登録異議の申立ての理由

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第21号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)引用商標

申立人が引用する登録第490857号の1商標(以下「引用商標1」という。)は、「KANGOL」の欧文字を横書きしてなり、昭和31年2月3日に登録出願、第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同年11月1日に設定登録、その後、同52年3月7日、同61年11月13日、平成8年12月24日及び同18年11月7日の4回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同14年10月23日に商標権の分割移転、及び、同19年7月4日に指定商品の書換登録があった結果、第25類「帽子,ずきん,ヘルメット」とするものである。

同じく、登録第2580800号の1商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)に示したとおりの構成よりなり、平成2年11月7日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同5年9月30日に設定登録、その後、同15年8月26日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同14年10月23日に商標権の分割移転、及び、同16年9月1日に指定商品の書換登録があった結果、第25類「帽子,ナイトキャップ,ずきん,ヘルメット,すげがさ」とするものである。

同じく、登録第5036704号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(3)に示したとおりの構成よりなり、平成18年10月11日に登録出願、第25類「帽子,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット」を指定商品として、同19年3月30日に設定登録されたものである。

以下、これらを一括して「引用商標」という。

(2)商標法第4条第1項第8号について

本件商標は、申立人の著名な略称を含む商標であって、その承諾を得ていないものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている引用商標に類似する商標であって、その商品に類似する商品について使用するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。

(4)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用商標に類似する商標であって、その指定商品に類似する商品について使用するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(5)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、引用商標と類似しており、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表すものとして、広く一般に知られているから、これをその指定商品について使用した場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(6)商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、申立人の業務に係る商品を表すものとして、需要者の間に広く認識されている商標に類似する商標であって、不正の目的をもって使用するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。

(7)結び

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1項の規定により、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)に示したとおり、図形と文字との結合によりなるものであるところ、該図形又は文字のみにおいても独立して取引に資される場合があるものというを相当とし、該図形部分は、右向きの背中に毛のようなものを有してなる仮想動物と思しき図形よりなるものと認められ、文字部分は、ややレタリングして同書、同大で書してなり、容易に「KangolGeneration」の文字よりなるものと把握できるものであるから、かかる構成においては「Kangol」の文字部分のみに着目しなければならない特段の理由があるといえない。

したがって、本件商標は、その構成文字に相応して「カンゴールジェネレーション」の称呼を生ずるものと認められる。

他方、引用商標1は、「KANGOL」の欧文字よりなるものであり、引用商標2は、別掲(2)に示したとおり、右向きのほぼカンガルーのシルエット図形と、その下に「KANGOL」の欧文字を横書き(「O」の文字は、黒く塗りつぶされているが、全体に「KANGOL」の文字と把握し得る。以下、同じ。)した構成よりなり、また、引用商標3は、右向きのほぼカンガルーのシルエット図形と、その下に「KANGOL」の欧文字を横書きした構成よりなるものである。

したがって、引用商標は、その構成文字に相応して「カンゴール」の称呼を生ずるものと認められる。

そして、本件商標は、その構成中に仮想動物と思しき図形を有するが、具体的な動物を想定し得ないから、特定の観念を生ずるものとは認められない。

他方、引用商標は、その文字部分が造語であって観念を生じないが、その図形部分から「カンガルー」の観念を生ずるものと認められる。

そこで、本件商標と引用商標を比較するに、本件商標と引用商標とは、外観において区別できる程度に相違し、観念においては、上記のとおり、本件商標については、特定の観念を生じないから、比較できず、称呼においては、本件商標の称呼が「カンゴールジェネレーション」であるのに対し、引用商標からは、「カンゴール」の称呼を生ずるにすぎないから、その構成音数が明らかに相違し、十分に聴別できるものであり、商標において類似するものということができない。

そして、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、生産部門、用途等を異にし類似しないものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものということはできない。

(2)商標法第4条第1項第10号について

本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、商標において類似しないものであり、また、本件商標の指定商品と引用商標の使用に係る商品「帽子」とは、生産部門、用途等を異にする非類似の商品であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しないものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標が「帽子」の商標として

広く知られているとしても、本件商標と引用商標とは、上記(1)で認定・判断したとおり、外観、称呼及び観念のいずれからみて十分に区別し得る別異の商標というべきであって、他に両者が紛れ得るとする事由も見出せないから、本件商標をその指定商品に使用しても、申立人の引用商標を連想・想起することはなく、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものである。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字中に、申立人が「帽子」等

に使用する「Kangol」の文字等を有するとしても、申立人使用商標と商標権者の使用商標とは、それぞれ非類似の商品に使用され、現実に区別されて使用されている取引の実状が認められることを併せ考慮すると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しないものである。

(4)商標法第4条第1項第19号について

本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、商標において類似するものではないから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しないものである。

(5)商標法第4条第1項第8号について

本件商標は、上記(1)のとおり、その構成中「KangolGeneration」の文字部分が、その構成全体をもって一体不可分の構成からなる造語を表したものと認識し把握されるとみるのが相当であるばかりでなく、甲各号証を徴するに、申立人が主張するような「申立人の著名な略称を含む商標」であるとするには証拠が十分とはいえないから、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものということもできない。

(6)結び

したがって、本件商標は、その登録が商標法第4条第1項第8号、同項第10号、同項第11号、同項第15号及び同項第19号の規定に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

なお、申立人は、平成20年2月19日、同年5月28日、同年7月28日、同年10月30日及び同21年1月28日の延べ5回にわたり、「上申書」を提出し、商標権者と権利の放棄について交渉している旨述べているが、上記判断を妥当とするところであり、審理を遅延させるべき理由は見当たらないというべきであるから、審理を進行することとした。

よって、結論のとおり決定する。

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