Trademark Appeal Case
称呼・外観の類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900193(T2008−900193/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5108802号商標(以下「本件商標」という。)は、「FERRIS」の文字を標準文字で表してなり、平成19年6月21日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,はえ取り紙,乳糖」を指定商品として、平成20年2月1日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人の引用する登録第2108063号商標(以下「引用商標」という。)は、「FERRING」の文字を横書きしてなり、昭和55年1月10日に登録出願、第1類「化学品、薬剤、医療補助品」を指定商品として、平成元年1月23日に設定登録されたものである。
(2)理由の要点
本件商標と引用商標とは、その観念を比較するまでもなく、その称呼及び外観が類似している類似の商標であり、また、指定商品も同一又は類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
そして、共に近年誤投薬等の問題が多い「薬剤」を指定商品とするものであり、商標の聞き間違いや見間違いが誤投薬の一因となり得ることを考慮すれば、その指定商品中「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」について、その登録を取り消すべきものである。
3 当審の判断
本件商標は、「FERRIS」の文字からなるものであるところ、その構成文字に相応して「フェリス」の称呼を生ずるというのが相当であり、特定の観念を生じさせない造語からなるものである。
一方、引用商標は、「FERRING」の文字からなるものであり、この構成文字に相応して「ファーリング」あるいは「フェリング」の称呼を生ずるというのが相当であり、特定の観念を生じさせない造語からなるものである。
しかして、本件商標の称呼と引用商標の各称呼をそれぞれ比較してみると、本件商標の「フェリス」と引用商標の「フェリング」の称呼においては、語頭からの「フェリ」の音を共通にするものであるが、それに続く「ス」と「ング」の音に明らかな相違を有するものであるから、比較的短い称呼においては、前記差異が称呼全体の音感に与える影響は決して小さいとはいい難く、両者をそれぞれ一連に称呼するときには、互いに聞き違えや取り違えられることなく、区別し得るものである。
次に、本件商標の「フェリス」と引用商標の「ファーリング」の称呼においては、相違する音数及び相違する各音の音質の差異によって、相紛れることなく判然と区別し得るものである。
そして、本件商標と引用商標の外観における構成をみても、語頭からの「FERRI」の文字綴りに共通点があるけれども、それに続く「S」と「NG」の文字綴りに明らかな相違があり、これらを全体としてみれば、互いに全く異なる印象を与えるものであり、両者は、外観上相紛れるおそれはないというべきである。
さらに、両商標は、観念上比較することができないものである。
してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標に類似する商標と判断することはできず、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
なお、本件商標と引用商標の指定商品中には、「薬剤」を含むこと及び誤投薬等の問題が在ることを考慮してもなお、前記判断を左右することにはならないといわざるを得ない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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