Trademark Appeal Case
普通名称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成7年審判第19017号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「くずきり」の文字を縦書きしてなり、第42類「くず料理の提供」を指定役務とし、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、『葛粉を水にとき煮冷まして固め細く切ったもの』を認識させる『くずきり』の文字を書してなるから、これをその指定役務に使用しても単に前記料理を提供するという役務の質(内容)を表示するにすぎない。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。」として本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり、「くずきり」の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、「くずきり」(葛切)の語については、例えば、(株)講談社発行「日本語大辞典」の「くずきり[葛切(り)]」の項には、「くず粉を水でとき煮て平らに流し固め、細長く切ったもの。冷やして蜜をかけて食べる。」と記載されているほか、(社)全国調理師養成施設協会発行「調理用語辞典」、(株)主婦の友社発行「料理食材大事典」等にも同様の記述がされていることが認められる。
そうすると、本願商標は、上記意味合いの料理名を表したものであり、その指定役務との関係からすれば、役務の提供に係る料理を表し、該料理を提供するという役務の質(内容)を表したものと認識し理解されるというのが自然である。
請求人(出願人)は、本願商標は永年使用により請求人の提供する役務に係る商標であることが直ちに認識でき、使用による自他役務の識別力を備えたものであるから商標法第3条第2項の規定によって登録できるものである旨主張し、証拠方法として甲第1ないし第49号証を提出している。
しかしながら、提出された各証拠によれば、各種文献等に「鍵善」、「鍵善良房」の文字と共に「葛切り」、「くずきり」、「くず切り」、「葛きり」、「くづ切り」、「くづきり」等の文字が用いられていることが認められるとしても、これらは、種々の文字があてられ、商標として特定されていないばかりでなく、料理の一つとして記述されているものが殆どであり、需要者が自他役務の識別標識として認識しているものとはいい難く、これらの証拠によっては本願商標が使用による自他役務の識別力を備えたものということはできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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