結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2008−300521(T2008−300521/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4177109号商標(以下「本件商標」という。)は、「シンデレラ」の文字を横書きしてなり、平成8年5月19日に登録出願、第42類「気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む)のための施設の提供,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の利用に関する情報の提供,一般廃棄物の収集及び処分,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,建築又は都市計画に関する研究,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,栄養の指導,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,計測器の貸与,自動販売機の貸与,消火器の貸与,超音波診断装置の貸与,展示施設の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,布団の貸与,家事の代行,子どもの世話,電話回線を媒介とする警備装置による集中警備」を指定役務として、同10年8月14日に設定登録、その後、同20年9月9日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。
本件商標をその指定役務中「通訳,翻訳」について継続して3年以上日本国内において使用していない。
また、本件商標について専用使用権者は存在せず(甲第1号証)、また通常使用権者として本件商標を使用している者も存在しない。
したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定役務中、上記役務につき使用されていないものである。
よって、請求人は、商標法第50条第1項の規定に基づき、請求の趣旨とおりの審決を求める。
(1)商標法第50条第1項の審判にかかる本件取消審判において、被請求人が本件商標の取消を免れるためには、(a)被請求人もしくはその使用権者が、(b)平成17年5月16日から平成20年5月15日までの間に、(c)審判請求に係る指定役務である、「通訳,翻訳」のいずれかについて、(d)本件商標を、商標法第2条第3項各号のいずれかに規定する態様で「使用」していたことを証明しなければならない。
しかしながら、被請求人の提出に係る乙第1号証によっては、上記各要件について立証がなされたということはできない。
(2)乙第1号証は、シンデレラサービスについてのパンフレットと思われる書面である。
しかしながら、被請求人によって提出された乙第1号証は、原本ではなく、写しである。また、被請求人のホームページには、「シンデレラサービス」についての説明がなされているが、通訳、翻訳に関するサービスが行われていることは、一切示されていない(甲第2号証ないし甲第4号証)。さらに、乙第1号証の最終ページの「2007/10/01」という日付はパソコン等により容易に入力することができるので、乙第1号証は、いつでも容易に作成することができる。しかして、乙第1号証の証拠価値は極めて疑わしいというべきである。
したがって、乙第1号証のみにより、被請求人が、本件商標の「使用」を立証するのであれば、請求人は、被請求人に対し、乙第1号証が真正な書面であるという証拠、例えば、乙第1号証の原本の提出及び乙第1号証が昨年の10月1日前に印刷されたことを証明する証拠(印刷業者の証明書等)の提出を要求する。
(3)仮に乙第1号証のパンフレットが真正なものであるとしても、以下に述べるとおり、乙第1号証は、本件商標が、「通訳,翻訳」について、審判請求の登録前3年以内に、被請求人により使用されてきたことを証明するものではない。
パンフレット等の広告についての商標の使用は、「役務に関する広告等に標章を付して展示し、若しくは頒布する行為」をいう(商標法第2条第3項第8号)。
乙第1号証のパンフレットには、「2007/10/01」という日付が付されており、また、「シンデレラ」の文字も表されている。
しかしながら、被請求人によって提出された乙第1号証は、「役務に関する広告に標章を付す」行為がなされたことを証明するにすぎず、乙第1号証のパンフレットが「展示し、若しくは頒布」(商標法第2条第3項第8号)されたことを何ら証明するものではない。
したがって、乙第1号証は、本件商標が、「通訳,翻訳」について、審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、被請求人により使用されてきたことを何ら証明するものではない。
なお、実際に、本件商標が、審判請求登録前3年以内に、被請求人によって「通訳,翻訳」について使用されてきたというのであれば、請求人は、被請求人に対し、乙第1号証のパンフレットが現実に展示、頒布されたことを示す証拠を提出することを要求する。
(4)以上述べたとおり、被請求人によって提出された乙第1号証によっては、本件商標「シンデレラ」が、「通訳,翻訳」について、審判請求登録前3年以内に、日本国内において、被請求人により使用されてきたという事実は何ら証明されていない。
したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証を提出した。
(1)請求人が取り消しに係る本件商標の指定役務「通訳,翻訳」について、被請求人は乙第1号証に示すとおり使用を継続している。
(2)よって、本件商標は、商標法第50条の規定によって取り消すことはできない。
また、被請求人が当該パンフレットを頒布したことを確認したいため、当該パンフレットの頒布先又は頒布場所、頒布日等を証明できる書類。
〈ご注意〉
なお、提出される書類には、例えば次のようなものが考えられますが、いずれも本件審判の請求の登録(平成20年5月16日)前3年以内に、被請求人(商標権者)、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件商標「シンデレラ」を前記役務に、独立して使用していたことが明瞭に確認できるものに限ります。
(1)印刷物(新聞、雑誌、カタログ、ちらし等)
(2)取引書類(注文伝票、納品書、請求書、領収書等)
(3)インターネット等の記事
しかしながら、被請求人によって提出された乙第1号証は、「役務に関する広告に標章を付す」行為がなされたことを証明するにすぎず、乙第1号証のパンフレットが「展示し、若しくは頒布」(商標法第2条第3項第8号)されたことを何ら証明するものとは認められない。
してみれば、被請求人は、その審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定役務「通訳、翻訳」についての本件商標を使用をしたことを証明したということはできないものであり、使用していないことについて、正当な理由があることも明らかにしていない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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