Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−17163(T2008−17163/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「アセット・ホールディングス」の文字を書してなり、第35類、第36類、第37類、第38類、第39類、第40類、第41類、第43類、第44類及び第45類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成19年1月23日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定役務については、原審における同年11月5日付け手続補正書により、別掲1のとおりの指定役務に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録商標は、次のとおりであり、それらの商標権は、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第3060965号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成4年9月28日登録出願、第37類「建築一式工事」を指定役務として、同7年7月31日に設定登録され、その後、同17年9月6日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(2)登録第3060967号商標(以下「引用商標2」という。)は、「アセット」の文字を書してなり、平成4年9月28日登録出願、第37類「建築一式工事,浴槽又は浴槽がまの清掃」を指定役務として、同7年7月31日に設定登録され、その後、同17年9月6日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(3)登録第3137321号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成4年9月30日登録出願、第35類「会社・病医院等の経営,人事,総務管理の診断及び指導」を指定役務として、同8年3月29日に設定登録され、その後、同18年5月16日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(4)登録第3149650号商標(以下「引用商標4」という。)は、「〈アセット〉」と青色で横書きしてなり、平成4年9月29日登録出願、第36類「資金の貸付」を指定役務として、同8年4月30日に設定登録され、その後、同18年5月2日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(5)登録第3163719号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成4年9月28日登録出願、第42類「宿泊施設の提供,測量,地質の調査,デザインの考案,建築又は都市計画に関する研究,老人の養護」を指定役務として、同8年6月28日に設定登録され、その後、同18年7月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(6)登録第3163720号商標(以下「引用商標6」という。)は、「アセット」の文字を書してなり、平成4年9月28日登録出願、第42類「宿泊施設の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,建築又は都市計画に関する研究,老人の養護」を指定役務として、同8年6月28日に設定登録され、その後、同18年7月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(7)登録第4518618号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成12年8月14日登録出願、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介」を指定役務として、同13年11月2日に設定登録されたものである。
(8)登録第4518619号商標(以下「引用商標8」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成12年8月14日登録出願、第36類「建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、同13年11月2日に設定登録されたものである。
(9)登録第4518620号商標(以下「引用商標9」という。)は、「アセット」の文字を書してなり、平成12年8月14日登録出願、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介」を指定役務として、同13年11月2日に設定登録されたものである。
(10)登録第4518621号商標(以下「引用商標10」という。)は、「アセット」の文字を書してなり、平成12年8月14日登録出願、第36類「建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、同13年11月2日に設定登録されたものである。
(11)登録第4559004号商標(以下「引用商標11」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成12年8月14日登録出願、第36類「生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出」を指定役務として、同14年4月12日に設定登録されたものである。
(12)登録第4702438号商標(以下「引用商標12」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成14年11月13日登録出願、第36類「企業の信用に関する調査」を指定役務として、同15年8月22日に設定登録されたものである。
(13)登録第4702439号商標(以下「引用商標13」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成14年11月13日登録出願、第36類「有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供」を指定役務として、同15年8月22日に設定登録されたものである。
(14)登録第4702440号商標(以下「引用商標14」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成14年11月13日登録出願、第36類「前払式証票の発行」を指定役務として、同15年8月22日に設定登録されたものである。
(15)登録第4702441号商標(以下「引用商標15」という。)は、「アセット」の文字を書してなり、平成14年11月13日登録出願、第36類「前払式証票の発行」を指定役務として、同15年8月22日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめていうときは、「引用各商標」という。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり「アセット・ホールディングス」の文字よりなり、構成中前半の「アセット」の文字は、「資産、財産」等を意味する外来語と認められ、また、後半の「ホールディングス」の文字は、「持ち株会社、その事業活動の支配のために他社の株式を保有する会社」等を意味する外来語(いずれも、三省堂「コンサイスカタカナ語辞典」)と認められるところ、全体として特定の意味合いを有する一連の語句として一般に親しまれているものとはいい得ないものであり、また、前半の「アセット」の文字と、後半の「ホールディングス」の文字の間に中点「・」があることから、両者は、視覚上分離して看取され得るというべきである。
そして、後半の「ホールディングス」の文字は、上記意味合いにおいて、法人組織名を表す語として、例えば、「セブン&アイ・ホールディングス」、「フジ・メディア・ホールディングス」、「日テレ・グループ・ホールディングス」及び「東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス」の如く、広く一般に使用されていることから、自他役務の識別標識としての機能が極めて弱いものというのが相当である。
そうとすると、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、「ホールディングス」の文字部分を、単に法人組織名を表したものと認識し、「アセット」の文字部分を自他役務の識別標識として捉え、これより生ずる称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものと認められる。
してみれば、本願商標からは、その構成文字全体に相応して「アセットホールディングス」の称呼を生ずるほか、「アセット」の文字部分に相応して「アセット」の称呼をも生じるというべきである。
これに対し、引用商標1、5は、別掲2のとおりの構成よりなる「ASSET」の欧文字からなるものであり、また、引用商標3、7、8、11ないし14は、別掲3のとおり、多少図案化した「ASSET」の欧文字からなるところ、これよりはその構成文字に相応して「アセット」の称呼を生じるものである。
また、引用商標2、4、6、9、10、15は、前記2のとおり、「アセット」の片仮名文字及び該文字を有する構成よりなるから、その構成文字に相応して「アセット」の称呼を生じること明らかである。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、「アセット」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一または類似の役務を含むものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標もこれらと同様に登録されるべきである旨主張しているが、商標の類否判断は個別になされるべきものであり、また、それらの登録例は、本願商標とは商標の構成及び指定役務(商品)を異にする事案であって、本願商標については前記認定のとおりであるから、この点についての請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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