Trademark Appeal Case
「Truffe Au Lait」の品質表示
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−24825(T2008−24825/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類「コーヒー及びココア,菓子及びパン」を指定商品として、平成19年12月11日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『Truffe Au Lait』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、これは『ミルクのトリュフ』の意味合いのフランス語であって、本願指定商品中の『菓子』との関係において、トリュフチョコレートの味にはミルク味やビター味等があることが一般に知られているから、本願商標よりは『ミルク味のトリュフ』程度の意味合いを容易に認識する。そうすると、これをその指定商品中、『ミルク味のトリュフチョコレート』に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。商標法第3条第1項第3号の適用については、『右商標法の規定により商標不登録事由の一つとされる商品の品質を表示する標章とは、我が国で品質を表示する標章として認識されたものであれば足り、その標章がわが国において現に使用されていることを必要としないと解すべきである。』(東京高裁 昭和56年5月28日判決言渡 昭和52年(行ケ)082号参照)のように判示されているとおり、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについては需要者がいかに認識するかが重要なのであって、商品の品質等を表すものとして現実に使用されていることは必ずしも必要とされてはおらず、品質を表す語としての使用例がないことをもって商標法第3条第1項第3号に該当しないと言うことはできない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の『菓子及びパン』に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「Truffe Au Lait」のスクリプト書体による欧文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、その構成中の「Truffe」の文字は、例えば「プログレッシブ仏和辞典(株式会社小学館)」によれば、「トリュフ,西洋松露:高級食用キノコ。トリュフ型チョコレート」、「現代用語の基礎知識2008(株式会社自由国民社)」によれば、「地下生の食用キノコ。西洋松露ともいわれる。また、その形に似せて作ったチョコレート。」、「洋菓子・和菓子・デザート 百菓辞典(東京堂出版)」によれば、「トリュフ(松露)に似ているため、名付けられた小さい球状のチョコレート。」の意味を有するフランス語であり、チョコレート菓子を取り扱う業界においては、「フランス料理の高級食材として使われるトリュフを形どったチョコレート」を意味する語として、「トリュフ」の片仮名文字と共に普通に使用されているものである。また、「Au Lait」の文字は、例えば、ミルク入りのチョコレートを「ショコラオレ(Chocolat Au Lait)」、ミルク入りのコーヒーを「カフェオレ(Cafe Au Lait)」、バナナ果汁とミルクが入った乳飲料を「バナナオレ(Banana Au Lait)」、紅茶とミルクが入った乳飲料を「ティーオレ(Tea Au Lait)」、ミルク入りのパンを「パンオレ(Pain Au Lait)」等の用例の如く「ミルク入りの」を意味するフランス語として使用されていることは周知の事実である。
ところで、チョコレート菓子を取り扱う業界において、「Truffe Au Lait」の片仮名表記である「トリュフ・オ・レ」の語が使用されていることは、例えば、以下のインターネット情報によっても窺い知ることができる。
(1)「キャトーズ・ジュイエTokyo」のウェブサイトにおいて、「トリュフ・オ・レ」の見出しの下に「ミルクチョコレートのなめらかな口当たりのガナッシュ」との記載がある。(http://www.14juillet-tokyo.jp/item_chocolat.html)
(2)「キャトーズ・ジュイエTokyo」のウェブサイトにおいて、「トリュフ 4個入り」の見出しの下に「トリュフウイスキー、トリュフソシュール(オレンジリキュール)、トリュフ・オレ(ミルク)、トリュフカルバトス」との記載がある。(http://www.14juillet-tokyo.jp/item_chocolat-set.html)
(3)「洋菓子工房プランタン」のウェブサイトにおいて、「プランタンのボンボンショコラ」の見出しの下に「一口大の小さなチョコレートを総称し
て”ボンボンショコラ”といいます。トリュフ オ・レ 口当たり軽めのチョコレート」との記載がある。(http://www.purantan.com/bonbonshocola.html)
そうとすれば、「Truffe Au Lait」の文字よりなる本願商標は、その指定商品中、「トリュフ型チョコレート」に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして「ミルク入り(味)のトリュフ型チョコレート」であること、すなわち、商品の品質、形状を表示したものと理解させるにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものであり、かつ、これを前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質、形状の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
なお、請求人は、本願商標「Truffe Au Lait」は、本商標登録出願人のみに使用されており、他で取引上、特定の商品の品質等を表示するものとして一般的に使用されていると云う実情はなく、本願指定商品中の特定の商品(たとえば、「ミルク味のチョコレート」)に使用されたとしても、十分に自他商品の識別標識としての機能を発揮し、本願指定商品中の他の商品に使用されたとしても、商品の品質の誤認を生じさせるおそれも生じない旨主張しているが、前記2の原審の拒絶の理由において述べているとおり、「商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである(東京高裁 平成12年9月4日判決言渡 平成12年(行ケ)第76号参照)」から、たとえ、「Truffe Au Lait」の文字が、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質、形状を表示するものとして使用されている事実が存在しなくとも、本願商標が商品の品質、形状を表示するものであるとすることの妨げにはならないものである。
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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