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Trademark Appeal Case

称呼類似と商品の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−33142(T2007−33142/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第5類及び第9類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成17年10月20日に登録出願された商願2005−98217に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同18年7月31日に登録出願され、その後、同19年1月4日付け手続補正書により、第5類「診断用の試薬,診断用の化学品」及び第9類「医療診断用装置に連結して使用されるコンピュータソフトウェア・ファームウェア及びハードウェア,コンピュータ化された化学分析装置を含むコンピュータ化された臨床又は医療の実験研究用装置」と補正されたものである。

2 引用商標

原審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下の(1)ないし(4)のとおりである。

(1)登録第336503号商標(以下「引用商標1」という。)は、「VISTA」の欧文字を横書きし、その構成中の「S」の欧文字の下に、「ビスタ」の片仮名文字を縦書きしてなり、昭和15年4月23日に登録出願、第18類「理化学、医術、測定、写真教育用ノ器械器具、眼鏡及算数器ノ類並其ノ各部」を指定商品として、同年10月31日に設定登録、その後、同35年9月30日、同56年2月27日、平成2年10月29日及び同12年10月17日の4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、そして、指定商品中「医術用器械器具」について一部放棄により、商標権の登録の一部抹消の登録が平成元年2月13日になされ、また、商標権の一部取消し審判により、同4年12月18日に指定商品中「体育用機械器具、体操用機械器具、唖鈴、棍棒、球竿及びこれらに類似する商品」についての登録を取り消す旨の審決が確定し、その確定の登録が同5年2月23日になされ、同13年6月13日に指定商品を第1類「写真材料,フィルム」、第9類「試験管,望遠鏡,顕微鏡,タイムスタンプ,タイムレコーダー,測定機械器具(天文用のものを除く。),度量衡器,写真機械器具,映画機械器具,映画器械,製図器,博物標本,双眼鏡,天眼鏡,眼鏡,算数器(計算尺を除く。),計算尺」及び第16類「地球儀,そろばん」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第4598534号商標(以下「引用商標2」という。)は、「BISTAR」の欧文字を横書きしてなり、平成5年11月11日に登録出願、第5類「殺虫剤,その他の薬剤」を指定商品として、同14年8月23日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

(3)登録第4648536号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成13年8月27日に登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,レコード,電子応用機械器具及びその部品(「電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」を除く。),コンピュータモニター用液晶ディスプレイ装置,オゾン発生器,電解槽,スロットマシン,回転変流機,調相機,事故防護用手袋,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,抵抗線,電極,溶接マスク,家庭用テレビゲームおもちゃ,メトロノーム」を指定商品として、同15年2月28日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

(4)国際登録第878675号商標(以下「引用商標4」という。)は、「AB VISTA」の欧文字を横書きしてなり、2005年9月28日European Communityにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2006年2月9日を国際登録日とし、第5類「Animal feed medicated for veterinary purposes; medicated additives for animal feeds; nutritional additives to foodstuffs for animals, for medical purposes; animal feed supplements, for veterinary purposes.」、第31類「Animal feed; non-medicated additives for animal feeds; animal feed supplements, not for veterinary purposes; pet food.」及び第44類「Information, advisory and consultancy services relating to animal feeding,breeding.」を指定商品及び指定役務として、平成20年2月8日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

3 当審の判断

(1)引用商標1との類否について

引用商標1の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、平成21年3月12日に第1類「写真材料,フィルム」、第9類「試験管,望遠鏡,顕微鏡,タイムスタンプ,タイムレコーダー,測定機械器具(天文用のものを除く。),度量衡器,写真機械器具,映画機械器具,映画器械,製図器,博物標本,双眼鏡,天眼鏡,眼鏡,算数器(計算尺を除く。),計算尺但し、試験管,博物標本を除く」及び第16類「地球儀,そろばん」を指定商品とする登録第336503号の1商標と、第9類「試験管,博物標本」を指定商品とする登録第336503号の2商標に、商標権の分割移転の登録がされ、該登録第336503号の2商標の商標権者と本願商標の請求人(出願人)とは同一人になったものである。

その結果、本願商標の指定商品は、登録第336503号の1商標の指定商品と類似しない商品になったと認められるものである。

(2)引用商標2との類否について

本願商標は、別掲(1)のとおり、「VISTA」の欧文字を横書きし(Aの文字の横線部分は欠落している。)、「V」の左横部分には、上から右下方向に緩いカーブを描くようにして先端部分を細くした二本の図形と、下から右上に緩いカーブを描き、そのカーブした部分から先端部までは「VISTA」の文字中央部に重なる態様の一本の図形(以下、「カーブを有する図形」という。)を配してなるところ、かかる構成は、カーブを有する図形と「VISTA」の文字とを創作的に組み合わせることにより、「VISTA」の文字及びカーブを有する図形とが渾然一体として結合されたものであり、図形と文字とを視覚上まとまりよく一体的に表してなる特徴を有する固有の商標とみるのが相当である。そして、本願商標は、該文字部分に相応して「ビスタ」の称呼を生じ、「見通し、眺め」(株式会社研究社発行「研究社ユニオン英和辞典第2版」)の観念を生ずるものである。

他方、引用商標2は、「BISTAR」の欧文字を横書きしてなるところ、これより「ビスター」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を有しない造語といえるものである。そこで、本願商標より生ずる「ビスタ」の称呼と、引用商標2より生ずると認められる「ビスター」の称呼についてみるに、両称呼は、共に「ビスタ」の音を共通にするとしても、語尾において長音の有無の差異を有し、前者が3音、後者が4音という短い音構成において、この差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、語調、語感が相違し、互いに十分聴別し得ると判断するのが相当である。

また、本願商標は、前記のとおり、「VISTA」の文字中央部にカーブを有する図形を重なる態様にして配している点に特色があり、欧文字を単純に横書きした商標とは異なり、文字部分と図形部分との間に、デザインとしての有機的な関連性が認められるというべきであるから、本願商標と引用商標2とは、外観においても相紛れるおそれはないというべきである。

そうすると、本願商標と引用商標2とは、観念においては比較できないとしても、外観、称呼のいずれの点においても、非類似の商標といわざるを得ない。

(3)引用商標3との類否について

本願商標は、前記(2)のとおり、「VISTA」の文字及びカーブを有する図形とが渾然一体として結合されたものであり、図形と文字とを視覚上まとまりよく一体的に表してなる特徴を有する固有の商標とみるのが相当である。そして、該文字部分に相応して「ビスタ」の称呼を生じ、「見通し、眺め」の観念を生ずるものである。

他方、引用商標3は、「i−Vista」の文字からなるところ、外観上、語頭の「i」及び「V」の文字部分が他の「i」「s」「t」「a」の文字に比べて大きく書されている点に特徴を有するものの、全体としてみればまとまりよく一体的に表示されているものであり、その全体の構成文字より生ずる「アイビスタ」の称呼は、淀みなく一連に称呼し得るものであり、特定の観念を有しない造語といえるものである。

そして、たとえ、アルファベットの1文字が、商品の型番、等級等を表示するための符号又は記号として類型的に使用される場合があるとしても、アルファベットの「i」の文字と「Vista」の文字部分の間に「−(ハイフン)」を有する本願商標の構成においては、その構成の全体をもって一体不可分のものと認識、把握し、「アイビスタ」の称呼をもって取引に当たるとみるのが自然であり、他に構成中の「ビスタ」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

してみれば、引用商標3からは、「アイビスタ」の一連の称呼のみを生ずると判断するのが相当であり、本願商標より生ずる「ビスタ」の称呼と引用商標3より生ずる「アイビスタ」の称呼とは、その構成音数及び音構成において明確な差異を有するものであるから、称呼上、相紛れるおそれはないものというべきである。また、両商標は、それぞれの構成よりみて外観上、十分に区別し得る差異を有するものであり、さらに、観念においては、比較することのできないものである。

したがって、本願商標と引用商標3とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。

(4)引用商標4との類否について

本願商標は、前記(2)のとおり、「VISTA」の文字及びカーブを有する図形とが渾然一体として結合されたものであり、図形と文字とを視覚上まとまりよく一体的に表してなる特徴を有する固有の商標とみるのが相当である。そして、該文字部分に相応して「ビスタ」の称呼を生じ、「見通し、眺め」の観念を生ずるものである。

他方、引用商標4は、「AB VISTA」の文字からなるものであるが、外観上、「AB」と「VISTA」の文字の間にややスペースがあるものの、全体としてみれば、同じ書体、同じ大きさでまとまりよく一体的に表示されているものであり、その構成文字全体より生ずる「エービービスタ」の称呼は、淀みなく一連に称呼し得るものであり、特定の観念を有しない造語といえるものである。

そして、アルファベットの2文字が、商品の型番、等級等を表示するための符号又は記号として類型的に使用される場合があるとしても、本願商標の構成においては、その構成の全体をもって一体不可分のものと認識、把握し、「エービービスタ」の称呼をもって取引に当たるとみるのが自然であり、他に構成中の「ビスタ」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

してみれば、引用商標4からは、「エービービスタ」の一連の称呼のみを生ずると判断するのが相当であり、本願商標より生ずる「ビスタ」の称呼と引用商標4より生ずる「エービービスタ」の称呼とは、その構成音数及び音構成において明確な差異を有するものであるから、称呼上、相紛れるおそれはないものというべきである。また、両商標は、それぞれの構成よりみて外観上、十分に区別し得る差異を有するものであり、さらに、観念においては、比較することのできないものである。

したがって、本願商標と引用商標4とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。

(5)まとめ

以上よりすると、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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