結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2004−65058(T2004−65058/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類「Chocolate,pralines」を指定商品として、2002年12月12日にBeneluxにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2003年4月4日に国際登録されたものである。
原査定は、「本願商標は、数種類の魚介類の形を4つの部分に表した板状チョコレートの形状からなる立体商標であるところ、単に菓子の一種であるチョコレートの立体的な形を表示したにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
商標法第3条第1項第3号(以下「本号」という。)において、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状(包装の形状を含む。)、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期又はその役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」は、商標登録を受けることができない旨規定している。
そして、最高裁昭和53年(行ツ)129号判決(判決日 昭和54年4月10日)(以下「最高裁判決」という。)において、「商標法三条一項三号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くとされているのは,このような商標は,商品の産地,販売地その他の特性を表示記述する標章であって,取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから,特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに,一般的に使用される標章であって,多くの場合自他商品識別力を欠き,商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解すべきである。」と説示している。
しかして、本号に該当する商標の類型としては、「取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから,特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないもの」であり、「一般的に使用される標章であって,多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないもの」となる。
そこで、以上の観点から本件について検討する。
(1)本願商標が「取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから,特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないもの」に該当するか否かについて
本願商標は、別掲のとおり、平型の略直方体をした板状のチョコレートの上部の長手方向に垂直に直線状の溝を設けてこれを同形の4つの区画に区切り、向かって左側の区画から、順次、車えび、扇形の貝殻、竜の落とし子及びムラサキイガイの図柄を配列し、これらの図柄をマーブル模様をしたチョコレートで立体的に模した形状からなるものである。
そして、請求人(出願人)(以下「請求人」という。)の提出による証拠資料を徴するに、本願商標は、種類の魚介類の図柄の選択及び配列の順序並びに立体的に構成されたこれらの図柄のマーブル模様の色彩等において、同様のものの存在を認めることができないという意味で個性的であり、さらに、請求人が、その製造・販売に係るチョコレート菓子に付する立体商標として採択する意図で、1958年の創業当時から使用していた貝殻等の図柄等を採用して構成し、創作したものと認められる。
してみれば、本願商標をその指定商品に使用しても、「最高裁判決」で述べる「取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから,特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないもの」に該当するとは認められないものである。
(2)本願商標が「一般的に使用される標章であって,多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないもの」に該当するか否かについて
本願商標の構成については、前記(1)で認定したとおりであり、本願商標の全体的な形状はチョコレート菓子の代表的な形状である板状のものに、立体的な装飾を施してなるものと認められる。
しかして、本願商標が「一般的に使用される標章である」か否かについては、具体的な形体として表された商標自体について見るべきところ、チョコレート菓子の取引の実情においては、植物の葉や実、エビ、貝殻、竜の落とし子等を模した立体的形状のチョコレート菓子が製造・販売されている実情からすれば、本願商標を構成する各図柄を分離し、個々に見た場合、単に商品の形状を表示するものであり、自他商品の識別標識として機能するとはいえないものである。
しかしながら、本願商標は、車えび、扇形の貝殻、竜の落とし子及びムラサキイガイの4種の図柄を向って左側から順次配列し、さらにこれらの図柄をマーブル模様をしたチョコレートで立体的に模した形状からなるものであり、本願商標の指定商品について、本願商標と同一又は類似するものの存在は認められない。
また、本願商標が、その指定商品の業界において、取引上、普通一般に使用されている事実も発見することができなかった。
そして、本願商標が与える総合的な印象は、チョコレート菓子の需要者である一般消費者において、チョコレート菓子の次回の購入を検討する際に、本願商標に係る指定商品の購入ないしは非購入を決定する上での標識とするに足りるものである。
そうとすれば、本願商標が、「最高裁判決」で述べる「一般的に使用される標章であって,多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないもの」に該当するものとは認められないものである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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