Trademark Appeal Case
IPコントローラ識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900069(T2008−900069/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5093675号商標(以下「本件商標」という。)は、「IPコントローラ」の文字を標準文字により表してなり、平成19年2月23日に登録出願され、第9類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成19年11月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
登録異議申立人は、登録異議の申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第12号証を提出した。
本件商標は、「IPコントローラ」を標準文字で表してなるところ、これよりは、「インターネット通信の制御装置」という意味を理解させるにとどまるため、その指定商品中、該意味に照応するあるいは、該意味に照応する品質等を備えた「電気通信機械器具,電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品」については、その普通名称又は品質等を表示するにすぎず、それ以外の前記商品及び「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」については、商品・役務の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第1号又は同第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し登録を受けることができないものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。
3 本件商標に対する取消理由
当審において、商標権者に対して、平成20年11月21日付けで通知した取消理由の要旨は以下のとおりである。
登録異議申立人の提出に係る証拠によれば、本件商標の構成中の「IP」の文字は、「インターネットにおいて情報の伝達を行うプロトコル(約束ごと)」を意味し、「インターネットの基礎部分となる重要な役割を持つ。」とされる「Internet Protocol」の略語であり(甲第1ないし第3号証)、同じく「コントローラ」の文字は、「制御装置、制御器」を意味する語として知られ(甲第4号証)、両者を結合した「IPコントローラ」の文字は、「インターネットプロトコルの制御装置」の如き意味合いを容易に認識し理解できるものであって、インターネット関連の商品、例えば、電気通信機械器具、電子応用機械器具等の分野においては、上記意味合いの商品又は上記意味合いの品質、機能等を有する商品であることを表示するために普通に使用されていることが認められる(甲第10ないし第12号証)。
このことは、上記証拠のほか、インターネットの検索サイトGoogleにより「IPコントローラ」の文字を検索すると、81万8千件以上もヒットし、そのうちの例えば以下のようなウェブページにおける記述等によっても首肯することができる。
・「IPコントローラ EyeNODE」
(http://www.incom.co.jp/productnavi/index.php/product/3631)
・「IPコントローラ(双方向無線対応型)に接続するカードリーダー」
(http://www.securityhouse.net/pickup/2008/1002.htm)
・「・・・はIPコントローラをサポートするパソコン用ソフトウェアです。」「IPコントローラと通信し、各種パラメータの読み込み・書き込み ・照合を行います。」「IPコントローラの動作モード(通信モード・外部起動モード)の切り替えが可能です。」
(http://fa.sus.co.jp/software/ip-software/)
そうすると、本件商標は、その指定商品中、上記意味に照応する商品又は上記意味に照応する品質、機能等を備えた「電気通信機械器具、電子計算機用プログラム、電子応用機械器具及びその部品」について使用する場合には、単に商品の品質、機能、用途等を表示したものと認識されるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、上記品質等を備えない上記商品について、及び「電子計算機」や「電子計算機用のプログラム」と密接な関係を有する役務たる「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、電子計算機の貸与、電子計算機用プログラムの提供」について使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第9類「電気通信機械器具,電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成・又は保守,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。
4 商標権者の意見
本件商標について、前記3の取消理由を通知し、相当な期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べるところがない。
5 当審の判断
本件商標は、上記3で述べたとおりの取消理由があるものと認められる。 したがって、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第9類「電気通信機械器具,電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」についての登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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