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Trademark Appeal Case

世界チャンピオンの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900134(T2008−900134/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5108097号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5108097号商標(以下「本件商標」という。)は、「世界チャンピオン」の文字を標準文字で表してなり、平成19年2月26日に登録出願され、同年10月26日を査定日とし、第29類ないし第33類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年2月1日に設定登録されたものである。

2 当審が通知した取消理由

商標法第43条の8において準用する同法第56条第1項で準用の特許法第150条第5項に基づいてした職権による証拠調べによれば、「世界チャンピオン」の語に関して、以下の各事実が認められる。

(1)「日本スペシャルティコーヒー協会、『SCAJ2007』過去最大規模で開催」の見出しの下、「...47ヵ国を代表する一流のバリスタが集まり、世界チャンピオンの座をかけて熱戦が...」の記事(2007.08.08日本食糧新聞)。

(2)「チルドカップコーヒー特集:主要メーカー動向=コカ・コーラシステム」の見出しの下、「...に参入した。パティシエ世界チャンピオンの和泉光一氏と共同開発した...」の記事(2007.07.02日本食糧新聞)。

(3)「タイゾーのおいしさ宅配便:世界チャンピオン肉まん 横浜市中区」の見出しの下、「...肉まん、シューマイ、ギョーザの3種詰めで、『世界チャンピオンの』と冠が付く。92年から開かれている中国料理世界大会で、それぞれ金メダルを受賞した点心師が作っている。...」の記事(2007.01.24毎日新聞東京朝刊)。

(4)「(飲みごろ日本ワイン:1)世界の味へ、育ち盛り」の見出しの下、「...企画したのは、91年に日本人初の洋菓子世界チャンピオンになった...」の記事(2006.07.31朝日新聞東京夕刊)。

(5)「[キーマン]『誓いの丘 イストアール』総料理長 藤巻正昭さん47=山梨」の見出しの下、「...十五年ほど前から氷彫刻世界大会に毎年出場し、今年二月には念願の世界チャンピオンになることができました。...氷の彫刻の経験を料理の盛りつけにも生かし、...」の記事(2004.06.18読売新聞東京朝刊)。

(6)「日本スペシャリティーコーヒー協会、世界チャンピオン招き実技講習会」の見出しの下、「...世界チャンピオンから直接指導を受けた参加者はマーチン氏の技術と実際に味わいを堪能し、...」の記事(2002.05.10日本食糧新聞)。

(7)「施設ルポ:横浜ポルタ・リトルイタリー」の見出しの下、「...世界パスタチャンピオンのイタリア人シェフの創作料理の店をはじめ、日本初上陸のカフェ・レストランなど...」の記事(2000.10.16外食レストラン新聞)。

(8)「ジャズに乗せカクテルを バーテンダー・片桐さんがオーケストラと競演=栃木」の見出しの下、「...バーテンダーの世界チャンピオンの片桐さんが市内で店を出していることを...」の記事(2000.05.21読売新聞東京朝刊)。

(9)「[ライフスタイル]私のピッツァは世界一 アンジェロ・イエッツィさん/1」の見出しの下、「...ピッツァ世界チャンピオンのアンジェロ・イエッツィさん(33)はいう。...」の記事(1996.02.27毎日新聞東京夕刊)。

(10)「日本KFC、KFCチームチャレンジ’94で日本代表が準優勝」の見出しの下、「...個人ではカスタマーサービス部門世界チャンピオンに藤嶋秀子...」の記事(1994.07.22日本食糧新聞)。

(11)「世界の3大醸造酒と言われるのが、日本酒・ビール・ワインです。木内酒造では、この3大醸造酒すべてにおいて世界に挑戦します。日本酒は、いうまでも無く、ビールは、2002年度世界チャンピオンに。そしてワイン。...」の見出し記事(http://www.sake-ya.com/kikuzakari/)。

(12)「世界チャンピオン・シャルドネと珠玉のピノ・ノワールが大人気の『ストニアーズ』」の見出し記事(http://www.eswine.jp/product/seibun/sei_691414.html)。

(13)「日本初の豆セラーで品質管理するバリスタ世界チャンピオンの店」の見出し記事(http://www.kersol.net/magazine/vol5/19)。

(14)「西班牙市場 /シェフはパエリヤの世界チャンピオン!?」の見出し記事(http://www.ntv.co.jp/burari/080809/info09.html)。

(15)「TVチャンピオンケーキ職人で優勝/インターナショナル ドゥ パティスリー マンダリンナポレオンで/世界チャンピオンという輝かしい実績をお持ちの宮本雅巳シェフ/こだわりにこだわりぬいたバームクーヘン」の記事(http://blog.goo.ne.jp/otoriyose-sweets/e/37b2ba5b90ca88d501da2190d395678e)。

(16)「◆ 世界チャンピオン・金メダリストの料理長による極上中華を心ゆくまで ◆」の見出し記事(http://r.gnavi.co.jp/a723400/menu7.htm)。

(17)「...世界チャンピオンの作る本格中華を気軽に食べに来てください。みなさんのご来店をお待ちしております。」の紹介記事(http://coupons.yahoo.co.jp/bin/detailview?id=fg66905350&.src=coupon&.done=)。

上述したように、「世界チャンピオン」の語は、各種の世界大会のおける競技等に係る優勝者、記録保持者などを表現する語として使用され、理解され、その道の第一人者や達人と認識されるものであるばかりでなく、この語がもつ響きが一種の標語(キャッチフレーズ、スローガン)的役割を果たし、その商品や役務が世界チャンピオンにより作られたものであることを一つのセールスポイントとし、そのことを端的に示すためのキャッチフレーズ等として喧伝している場合もあるということがいえる。

そして、本件商標の指定商品及び指定役務を含む食品関連分野においても、その生産、加工や調理などに係る各種の世界大会のおける競技、試合や選手権大会等が催され、その優勝者、記録保持者などを「世界チャンピオン」と称していることは、上述のとおりであり、これを本件商標の指定商品及び指定役務について使用するときは、需要者にそれらの者により生産、加工或いは料理されたものであると印象付けられて商取引に資される場合が決して少なくないものということができる。

してみると、本件商標をその指定商品又は指定役務に使用しても、これに接する需要者は、某かの「世界チャンピオン」の称号を受けた者、すなわち、その道の第一人者に係る優れた商品又は役務の提供であることを認識し理解するに止まるというのが自然であって、それ以上に自他商品又は役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。

また、本件商標の指定商品及び指定役務に係る食品分野においても、「世界チャンピオン」の称号は、商品及び役務の種別や年代毎に多数存在することが推認できるばかりでなく、その受賞者は、自己に係る事業においてそれを宣伝広告のために採択し使用を欲することは極当然であるといえるから、かかる語を一私人に独占を認めるのは妥当でないというべきである。

そうすると、本件商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標といわざるを得ないから、商標法第3条第1項第6号に違反して登録されたものであるとしなければならない。

3 当審の判断

本件に関し、審判長は、商標権者に対し、平成20年11月7日付けで、前記2の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もなかった。

そして、前記2の取消理由は、妥当なものと認められるので、本件商標の登録は、この取消理由によって、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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