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Trademark Appeal Case

短音称呼の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900607(T2007−900607/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5082708号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5082708号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成19年1月17日に登録出願、第44類「美容,理容」を指定役務として、同年8月7日に登録査定、同年10月12日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人が引用する登録第4410960号商標(以下「引用商標」という。)は、「Ange」の欧文字及び「アンジュ」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、平成11年7月8日に登録出願、第42類「美容,理容,入浴施設の提供,あん摩,マッサージ及び指圧」を指定役務として、同12年8月25日に設定登録されたものであり、当該商標権は現に有効に存続するものである。

3 登録異議申立ての理由の要旨

本件商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、「An・ge」の欧文字より「アンジュ」の称呼を生ずるものであり、また、「美容室アン・ジェ」の文字は、「美容室」は、役務の提供場所であるから、「アン・ジェ」の片仮名文字より「アンジェ」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、「Ange」の欧文字と「アンジュ」の片仮名文字を二段に併記した構成からなるから、「アンジュ」の称呼を生ずるものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、「Ange」の欧文字と「アンジュ」の称呼を共通にし、「アンジェ」と「アンジュ」の称呼も類似するから、類似の商標であり、かつ、本件商標の指定役務と引用商標の指定役務も同一又は類似するものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

4 当審の判断

(1)本件商標について

本件商標は、別掲のとおり、左右に拡げた羽根風の白色の図の上に黄色の円を重ねた図形中に、「・」中点を介した「An」と「ge」の欧文字を赤色の筆記体で表し、その右側に同じ赤色で「美容院」の漢字及び「・」中点を介した「アン」と「ジェ」の片仮名文字を配した構成からなるものである。

そして、その各文字部分は、図形に比して赤色で顕著に表されてなるところ、「美容室」の文字が、本件商標の指定役務の提供場所を示すものであって自他役務の識別機能を有しないものであるから、「An・ge」及び「アン・ジェ」の部分が独立して自他役務の識別機能を果たし得るものである。

そこで、その「An・ge」及び「アン・ジェ」の各構成についてみると、「An・ge」及び「アン・ジェ」は、共に各構成の中央に「・」中点より構成されてなること及び顕著に表され読みやすい片仮名文字「アン・ジェ」が「An」と「ge」のそれぞれの読みを特定したものと無理なく認識し得ることから、「アンジェ」の称呼のみを生ずるものとみるのが自然である。

また、本件商標は、別掲のとおりであるから、特定の観念を有しないものである。

(2)引用商標について

引用商標は、「Ange」の欧文字と「アンジュ」の片仮名文字を二段に表した構成からなるから、その構成文字に相応して「アンジュ」の称呼を生ずること明らかであり、「天使」の観念を有するものとみるのが相当である。

(3)本件商標と引用商標との類否について

本件商標は、前記(1)のとおり、「アンジェ」の称呼を生ずものであり、他方、引用商標は、前記(2)のとおり、「アンジュ」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標より生ずる「アンジェ」の称呼と引用商標より生ずる「アンジュ」の称呼とを比較するに、両称呼は、第1音及び第2音の「ア」及び「ン」の音を同じくし、第3音における「ジェ」と「ジュ」の音に差異を有するところ、両者は、3音という短い音構成からなるものであって、第3音の「ジェ」と「ジュ」の前音が「ン」であることから、「ジェ」と「ジュ」の音が比較的明瞭に聴取される音となり、前記差異音の称呼全体へ及ぼす影響は小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼した場合には、全体の語調、語感が相違し、聴別し得るものである。

また、本件商標と引用商標は、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、本件商標は、特定の観念を有しないから、観念上比較できない。

してみれば、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念を総合的に考察すると、相紛れるおそれのないものであって、全体として類似する商標とみることはできないというのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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