Trademark Appeal Case
造語と産地表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900301(T2008−900301/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5142556号商標(以下「本件商標」という。)は、「まるごと北海道」の文字を標準文字で書してなり、平成19年9月5日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年6月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要点
本件商標は、「原材料を含めてすべて北海道産の商品」の意味を認識させるにとどまるものであるから、これをその指定商品中、「北海道産の原材料を用いた商品」について使用しても、単に商品の産地を表示するにすぎず、自他商品識別標識として機能を果たし得ない。また、「北海道産以外の原材料を用いた商品」について使用した場合は、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、「まるごと北海道」の文字を標準文字で書してなるものであるところ、その構成中の「北海道」の文字部分は、高品質の農作物、畜産物、水産物等の産地としてよく知られている地方名を表すものである。
しかしながら、本件商標中の「まるごと」の文字部分は、「(果物・魚などを)切り分けたりせず、その形のまま。全部そっくり。まるぐち。」(広辞苑第五版)を意味する語であり、これが「北海道」の語と結合して、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が主張するような「原材料を含めてすべて北海道産の商品」の意味合いを理解させるものとは認め難いところである。
また、「まるごと北海道」の語が本件商標の指定商品の産地を表示するものとして、本件商標の登録査定時に普通に使用されていたという事実を認めるに足る客観的な証拠は見いだせない。
そうすると、本件商標は、その指定商品との関係からみて、特定の商品の産地、品質等を具体的に表示したものとはいえないから、本件商標に接する取引者、需要者が、商品の産地を表示したと認識するというより、むしろ構成全体をもって、造語の一つを表したと認識するとみるのが相当である。
したがって、本件商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものといわなければならない。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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