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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「希少動物名の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−31810(T2008−31810/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−31810(T2008−31810/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
希少動物名の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−31810(T2008−31810/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「希少動物名の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「シーラカンス」の片仮名文字と、「COELACANTH」の欧文字とを二段に併記した構成からなり、第29類「肉製品,加工水産物,乳製品,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ」を指定商品として、平成20年2月4日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、魚の名前である『シーラカンス』の意味を有する『シーラカンス』の文字と『COELACANTH』の文字を上下二段に、普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定商品中、『シーラカンスを使用した加工水産物』に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「シーラカンス」の片仮名文字と、「COELACANTH」の欧文字とを二段に併記した構成からなるところ、各文字は、「硬骨魚綱総鰭類の魚の一群。」(「広辞苑第五版」)の意味を有し、白亜紀末に絶滅したと信じられていたが、1900年代前半に発見され、その後、「生きた化石」と称されて、現在は、「絶滅のおそれのある野生動物の種の国際取引に関する条約」(以下、「ワシントン条約」という。)により、商業のための輸出入が禁止され、学術的な研究のための輸出入においても、政府の許可証が必要とされる魚の名称を表したものと認められる。

そうすると、たとえ、本願商標が魚の名称を表したものであるとしても、これをその指定商品中、例えば「加工水産物」に使用した場合に、これに接する取引者、需要者が、ワシントン条約により商業取引が禁止され、食材として使用されることのない魚が、加工水産物の原材料であると理解するとは、いい難いものである。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質、原材料等を表示するものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、これをその指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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