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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の正当理由

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2008−300471(T2008−300471/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4523533号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4523533号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年12月6日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第16類「新聞」を指定商品として、平成13年11月22日に設定登録されたものである。

なお、本件審判請求の予告登録は、平成20年5月7日にされている。

2 請求人の主張

請求人は、「結論同旨の審決を求める」と申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として、当該商標に係る商標登録事項記載書類及び同商標公報の各写しを提出している。

(1)請求の理由

本件商標は、日本国内において、商標権者(又は通常使用権者)によって指定商品「新聞」について継続して使用されていないから、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきである。

(2)取消原因

本件商標の使用状況については、調査の結果によれば、以前、標章「アラタ」の使用に係る定期刊行物(いわゆる「フリーペーパー」)が北海道札幌市において無償で配布されていたことがあるが、既に3年以上前に発行が停止されていることが判明した。また、同刊行物取引の実態は、一般取引市場においてそれ自体交換価値のある有体物とされる商標法上の「商品」には該当しないものであった。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号ないし第4号証を提出した。

(答弁の理由)

本件商標に係る新聞は、平成11年10月20日から月刊フリーペーパー「アラタ」と称し、平成16年9月20日まで、60号を発行してきたが、取引先の民事再生手続申立てに連鎖し休刊に至っている。

その後、平成20年3月20日に民事再生手続きが終結し、発行会社の存続も確定したので、発行時の印刷者であった商標権譲渡先と協議の上、再刊を準備中である。およそ平成20年中に再刊が可能と見込まれ、当該商標権を継続使用してゆけることとなった。以上の事由により本件請求は不当なものであり、成立を認めがたい。

4 当審の判断

本件審判請求は、本件商標の指定商品「新聞」について、商標法第50条第1項の規定によりその登録の取消しを求めるものである。

そして、該規定による商標登録の取消審判の請求があった場合においては、同条第2項においてその審判請求登録前3年以内(平成17年5月7日から平成20年5月6日までの間)に、日本国内において商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについて登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しなければ、その指定商品についての登録の取消しを免れないとし、ただし、その使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしたときは、その指定商品についての登録の取消しをすることができない旨規定している。

そこで、答弁書における答弁の理由及び証拠として提出された乙第1号ないし第4号証により、審判請求登録前3年以内に本件商標の使用をしていることを被請求人が証明し得たものであるかについて、また、その使用をしていないことについて正当な理由があるかについて検討する。

(1)本件商標の使用について

乙第1号証は、「加齢を愉しむ生活新聞」、「アラタ」(他の文字に比して極めて大きく表わされている。)及び「[ARATA]」の各文字が表示されている2004(平成16)年9月20日(通刊61号)付けで発行された全24頁のタブロイド判からなる新聞(現物)であり、「発行/(株)CWE」との記載から、商標権者(被請求人)の発行に係る新聞と認めることができる。

しかしながら、提出に係る上記新聞(現物)は、2004(平成16)年9月20日付けで発行されたものであって、審判請求登録前3年以内(平成17年5月7日から平成20年5月6日までの間)に該当するものでないから、たとえ、商標権者が、本件商標と社会通念上同一と認められる商標をその指定商品「新聞」について使用していたとしても、登録商標の使用をしていることについて証明し得たものと認めることはできない。また、被請求人は、他に、本件商標の使用について立証する証拠の提出はない。

(2)不使用についての正当な理由について

登録商標をその取消請求に係る商品について使用しないことの正当な理由は、天災地変等の不可抗力事由その他法的規制等により、商標権者又は使用権者の責に帰すべからざる事由が発生したことが、それに該当すると解される。

しかして、被請求人は、取引先の民事再生手続申立てに連鎖し、月刊フリーペーパー「アラタ」と称した新聞が、平成16年9月20日までの発行で休刊に至り、その後、再刊を準備中であって、およそ平成20年中に再刊が可能と見込まれる旨述べて、発行会社の存続関係書類の写し(乙第2号証)、アラタ再刊企画提案書(乙第3号証)、商標権譲渡契約書及び覚書の写し(乙第4号証)を提出している。

してみると、審判請求登録前3年以内の間に、取引先の民事再生手続申立てに連鎖して当該新聞の発行をすることができなかったという事情は、商標権者と関係会社との事業経営に係る問題といわざるを得ないから、商標権者等の責めに帰することが酷であるとする事由があるというには困難であり、不使用の正当理由には該当しないと判断すべきである。

そうすると、被請求人のかかる事由は、本件商標をその取消請求に係る商品について使用しないことの正当な理由、すなわち商標法第50条第2項「ただし書き」の規定に該当するものとは認められない。

(3)まとめ

以上のとおり、被請求人の述べる事由は、いずれもこれを採用し難いものであるから、結局、被請求人は、本件審判請求に対し、所定事項の証明をなし得なかったものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定によりその登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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