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結論

勝訴(請求認容)

商標「D−ma」と「ディーエヌエー」の称呼類似と発音の差異(第4条第1項第11号|審判不服2007−3358(T2007−3358/J1))

審判番号
不服2007−3358(T2007−3358/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「D−ma」引用商標「ディーエヌエー」
争点(論点)
称呼類似と発音の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−3358(T2007−3358/J1)・不服)は、本件商標「D−ma」と引用商標「ディーエヌエー」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と発音の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「D−ma」の欧文字を標準文字で表してなり、第12類「車両運搬車,その他の自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、平成18年1月17日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。

(1)登録第4124998号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ディーエヌエー」の片仮名文字と「DNA」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成8年11月21日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同10年3月13日に設定登録され、同19年12月18日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)国際登録第752675号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、2000年6月6日にドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成12年(2000年)12月5日に国際商標登録出願され、第12類「Parts of vehicles included in this class. 」を指定商品として、同13年11月16日に設定登録されたものであるが、その後、商標権一部取消し審判の請求(審判番号:取消2007−670001)がなされた結果、「指定商品中『Parts of automobiles, and the similar goods thereto』については、その登録は取り消す。」旨の審判の確定登録が同21年2月23日になされているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1との類否について

本願商標は、前記1のとおり「D」及び「ma」の欧文字をハイフンで結合し一体的に表された構成よりなるところ、該構成文字に相応して「ディエムエー」あるいは「ディーマ」の称呼を生ずるものであり、 全体として、特定の観念を想起し得ないから、造語よりなるものと認められる。

他方、引用商標1は、前記2のとおり、「DNA」の欧文字と「ディーエヌエー」の片仮名文字を上下二段にまとまりよく表してなる構成からなるところ、上段の片仮名文字部分は下段の欧文字部分の読みを特定したものと認められるから、これよりは、構成中の片仮名文字部分に相応して「ディーエヌエー」の称呼が生ずるものである。そして、「DNA」の文字は、「デオキシリボ核酸(遺伝子の本体として生命活動の基盤となる化学物質。)」(「現代用語の基礎知識2009」 2009年1月1日 自由国民社発行)の略称を意味する語であり、その意味合いをもって一般に親しまれた語といい得るものである。

そこで、まず、本願商標より生ずると認められる「ディーマ」の称呼と引用商標より生ずる「ディーエヌエー」の称呼を比較するに、両者は、その音構成に明らかな差異が認められるから、称呼において互いに相紛れるおそれのないものである。

次に、本願商標から生ずると認められる「ディーエムエー」と引用商標1から生ずる「ディーエヌエー」の称呼を比較すると、ともに長音を除いて4音構成からなり、第2音において「ム(mu)」と「ヌ(nu)」の音の差異を有するものである。しかして、該差異音は、母音(u)を共通にするものの、その子音については前者が上の歯茎に舌端を接触又は接近させて調音する歯茎音であるのに対し、後者が上下の唇で調音される両唇音であり、その調音位置を異にするものである。また、アルファベット3文字が羅列された構成と認められる商標の称呼を発音するに際しては、一気一連に発音されるというよりは、一文字一文字を区切って比較的明確に発音されるのが一般的であるから、発音上のかかる事情と前述の調音の差異等とを考え合わせれば、両商標は称呼上相紛れることなく十分区別し得るものというのが相当である。

また、外観においては、本願商標及び引用商標1は前記1及び2のとおりの構成よりなるものであるから、区別できる差異を有するものであり、観念については、本願商標が何ら特定の観念を生じない造語よりなるものであるから、引用商標1と比較することはできない。

そうとすれば、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)本願商標と引用商標2との類否について

引用商標2の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、前記2のとおり、

指定商品の一部について商標登録を取り消すべき旨の審決が確定し、その登録がなされているものである。

その結果、本願商標の指定商品は、引用商標2の指定商品と非類似の商品

になったと認め得るところである。

してみれば、本願商標と引用商標2とは、商標の類否について論ずるまでもなく、指定商品において互いに類似しないものとなったから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。

(3)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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