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Trademark Appeal Case

連棟オフィスの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−10901(T2008−10901/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「連棟オフィス」の文字を標準文字で書してなり、第36類及び第37類に属する別掲のとおりの役務を指定役務として、平成18年5月2日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『連棟オフィス』の文字を書してなるところ、近年、連棟タイプの建物等が多く取引されている実情にあるから、該文字は、『連棟タイプの事務所』程の意味合いを認識させるにすぎず、これを本願指定役務中、例えば、『連棟タイプの事務所に係る建築工事,連棟タイプの事務所において提供される役務』等に使用しても、これに接する需要者は、単に前記意味合いを認識するに止まり、自他役務識別標識とは認識しないから、結局、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、前記のとおり、「連棟オフィス」の文字よりなるところ、その構成中の「オフィス」の文字は、「事務所」を意味する外来語として一般によく知られている語であり、また、同「連棟」の文字が、「棟(ユニット式ハウス)を複数棟並べて連結した建物」を意味する語として一般的に使用されていることが、以下の新聞記事情報及びインターネット・ホームページの記載内容からも窺い知ることができる。

ア 朝日新聞 2009.01.24 西部地方版/山口

「イチゴ狩り楽しんで 下関市豊田 /山口県」の見出しの下、「同園のイチゴ狩りは8年目。約1600平方メートルの4連棟ハウスで「とよのか」と「さちのか」を栽培している。」の記事。

イ 朝日新聞 2007.02.22 東京地方版/富山

「(つくらんまいけ とやまの食と農:39)アスパラ菜 低温に強く独自の風味/富山県」の見出しの下、「北島さん方のハウスは『連棟ハウス』と言って、かまぼこ屋根のハウスを数棟並べ、内部の仕切りを取り外して大広間のようにしてある。広さ790平方メートルの1棟に案内した円昇さんは・・・と連棟ハウスの利点を挙げた。」の記事。

ウ 毎日新聞 2006.02.08 地方版/埼玉

「新座市:差し押さえ店を公売 /埼玉」の見出しの下、「新座市は7日、税金未納で差し押さえた同市野火止3の土地つき連棟式店舗(4店)兼住宅1棟の公売を決めた。」の記事。

エ 朝日新聞 2004.12.02 東京地方版/栃木

「地域農業活性化へ、観光農園一部開園 5日・岩舟のパーク /栃木」の見出しの下、「トマトは、4人の生産者が大玉の『マイロック』やミニトマトを栽培している。約5950平方メートルの敷地に14連棟のハウスがある。」の記事。

オ 毎日新聞 2004.08.12 地方版/京都

「[事件・事故]南区で民家4戸全半焼/京都」の見出しの下、「木造平屋建て2戸連棟のうち、鈴木さん方約50平方メートルを全焼したほか、」の記事。

カ 毎日新聞 2003.10.04 地方版/千葉

「『太海フラワー磯釣りセンター』施設の経営者募集−−鴨川市、民営化に伴い」の見出しの下、「磯釣りセンターは、・・・太平洋に面した釣り堀で磯釣りができるほか、約2万平方メートルの敷地内に熱帯果樹をはじめ、珍種を集めた9連棟の温室がある。」の記事。

キ 株式会社エコ・ユニット(http://www.eco-u.com/cgi-bin/eco-unit/siteup.cgi?category=2&page=2)

「単棟・連棟」の見出しの下、「ユニットハウス6W型 連棟」の記載。

ク サンケンハウス株式会社(http://www.sanken-house.jp/html/green_house_0.html)

「オリジナルハウス」の見出しの下、「屋根型ハウス(単棟・連棟)」との記載。

ケ ビーハウス/BEE HOUSE(http://www.bhouse.jp/s.html)

「S-1型 2連棟 (框ドアー)仕様」の記載。

コ 人気商品ランキング(http://www.ec-life.co.jp/warehouse/index7.html)

「連棟物置」の見出しの下、「ダイケン 連棟専用物置 DM-KNL」の記載。

(2)また、「連棟」と「オフィス」の文字を結合した「連棟オフィス」の語についても、「連棟オフィス」及び「連棟オフィス」と同等の観念を有する「連棟事務所」や「連棟型オフィス」の語が、本願の指定役務に関わる業界において普通に使用されていることが、原審で説示した例だけでなく、以下の新聞記事情報及びインターネット・ホームページの記載からも、同様に窺い知ることができる。

ア 日刊工業新聞 2000.09.04

「ハイタッチ双葉、3日間で完成する戸建て住宅を開発」の見出しの下、「住宅自体は小さいが、・・・キッチンといった設備を標準装備。また同住宅は連棟ができる・・・。また同住宅は専用住宅や賃貸住宅、別荘、ベンチャーオフィスなど使用用途が広い・・・」の記事。

イ 日本工業新聞 1992.05.26

「簡易組み立て更衣室 大学産業、災害発生時用に商品化」の見出しの下、「緊急時用浄水装置の大手メーカー、大学産業・・・簡易組み立て更衣室を商品化した。・・・表裏の連続連棟を組むことが可能4内鍵付きなので安心5屋根シートの取り付けやロープで固定可能−などが特徴。更衣室のほか仮設トイレ、簡易シャワールームをはじめ、オフィスのプライベートルームなどとして応用できる。」の記事。

ウ 日刊工業新聞 1991.10.04

「ハニックス工業、リゾートハウス、立体駐車装置市場に本格参入」の見出しの下、「 【川越】小型建設機械メーカーのハニックス工業・・・。今回、多角化の一環として売り出した「ハイハウス」は、三人の作業者により、一日の工期で最大十連棟まで組み立て可能なユニット式ハウス。リゾートハウスとして、また本格的なオフィスとしても使用できるという。」の記事。

エ 事業所のご案内 和歌山営業所(http://www.nagawa-group.co.jp/office/shop/data/65/)

「3連棟事務所ハウス 298万円 12坪(39.6m2)W6990×D5600 ※約12坪(約24畳)3連棟オフィスタイプ ⇒広々お使いいただけます!詳細」の記載。

オ すぐ来るオフィス/QUO(http://www.spacenavi.net/quo/showcase/)

「事務所」の見出しの下、「会社事務所(4連棟平屋)」の記載。

カ REBOX(http://reboxdg.hamazo.tv/e918079.html)

「オフセット連棟」の見出しの下、「REBOXオフセット連棟タイプです。内装イメージ、連棟、オフィス仕様」の記載。

キ ユニットハウスの事務所、オフィス / ホウワコンテナショップ(http://www.container.houwa.net/unit/office.htm)

「事務所/オフィス」の見出しの下、「2連棟」「3連棟」「4連棟」「その他の例」の記載。

ク 株式会社玄海キャピタルマネジメント(http://www.genkaicapital.com/case/project003.html)

「ケーススタディ」の見出しの下、「『梅田ビジネススクエア』プロジェクト 企画段階から関与した、競合商品の少ない新しいビジネスモデル、低層連棟型オフィス」の記載。

ケ プレハブ屋さん.COM(http://www.purehabu.com/office/001.html)

「用途別施工例-事務所向けプレハブ」の見出しの下、「事務所向けプレハブ 置くだけプレハブ10帖タイプ×9連棟×2階建 施工例 横21.6m 奥行7.2m 事務所、社屋に最適。二階建てですので、スペースの有効活用ができます。」の記載。

コ 日建リース工業株式会社(http://www.nrg.co.jp/nikkenlease/syohin_bihin/house.html)

「特長(NU57H/NU75H)」の見出しの下、「コンパクトに運べて、組み立ても簡単、連棟・二階建もオールマイティハウス。 ・ 断熱性、遮音性の高い居住性に優れたユニットハウスです。 ・単、連棟、2 階建仕様が可能です。 ・・・天井埋込み型の照明で、圧迫感を解消。 ・大型、長期現場の仮設事務所に最適です。」の記載。

(3)そうすると、上記(1)及び(2)の実情からしても、「連棟」と「オフィス」の文字を結合したにすぎない本願商標を、その指定役務中、例えば「建設工事、建物の貸与」に使用した場合には、これに接する取引者・需要者は、該文字が「連棟式(連棟タイプ)の事務所(オフィス)の建設工事、連棟式(連棟タイプ)の事務所の貸与」程の役務を表示したものと、すなわち、単に役務の質(提供の用に供する物、用途)を表示したものと認識するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ず、また、これを上記意味合いに照応する役務以外の役務について使用した場合、役務の質について誤認を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものといわなければならない。

(4)おって、請求人は、過去における登録された審決例を挙げ、本願商標も該審決例と構成の軌を同じくするものである旨主張しているが、請求人が挙げる審決例は、商標の具体的構成において、本願商標と事案を異にするものであり、本願商標の登録の適否を判断する基準とするには必ずしも適切でなく、それらの事例をもって、前記認定が左右されるものではないから、この請求人の主張は採用の限りでない。

(5)なお、原査定は、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当する旨認定しているが、同第3号と同第6号とは、自他商品・役務の識別標識として機能し得ないものは登録を受けることができないとする商標登録の要件に関する同趣旨の条項と認められるから、当審において、本願商標を同第3号に該当するものと判断しても、請求人(出願人)には既に意見書(自他役務の識別力の有無について)を提出する機会が与えられているので、あらためて拒絶の理由を通知することなく判断した。

よって、結論のとおり審決する。

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