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Trademark Appeal Case

検査キットの指定商品該当性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2007−301311(T2007−301311/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4427506号商標(以下「本件商標」という。)は、「API」の欧文字を書してなり、第10類「医科用微生物・バクテリア・酵母・ウイルス検出機械器具,医科用生物学的分析及び採取機械器具,その他の医療用機械器具」を指定商品とし、1996年2月6日フランス共和国においてした商標出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成8年8月6日に登録出願された商願平8−88269に係る商標法第10条第1項の規定により、同9年6月24日に登録出願され、同12年10月27日に商標権の設定登録がされたものである。

そして、当該商標権は、現に有効に存続中である。

また、取消し審判の予告登録は、平成19年10月26日にされている。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証(商標公報)及び甲第2号証(商標登録原簿写し)を提出した。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきである。

2 弁駁の理由

被請求人の主張及び証拠方法は、その取消を免れようとするものではない。例えば、製品カタログ(乙第8号証の1)に記載の商品はいずれも第10類の医療用機械器具に属するものではない。例えば、基質、培地、試薬、滅菌精製水、コンピューターソフト、濁度計、ピペット、アンプル立て、ディスポーザブル・エーゼ、滅菌綿棒などの商品は、いずれも、医療用機械器具に属さないから、検査キットをこれらの商品をもって構成しても、該検査キットが医療用機械器具に属するということはない。

このことは、医院又は病院で専ら使用される機械器具が医療機械器具の概念に属するのであって(特許庁商標課編「商品及び役務の区分解説」第10類参照)、他の機関(例えば検査機関)で使用されるか又は他の機関(検査機関)で専ら使用される機械器具は医療機械器具に属さないことからして明らかである。

なお、本件商標を使用する商品が専ら医院又は病院に販売され、使用されているという証拠はない。

第3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第13号証(枝番を含む。)を提出した。

1 答弁の理由

本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内、我が国において、その指定商品中、第10類「医科用微生物・バクテリア・酵母・ウイルス検出機械器具,医科用生物学的分析及び採取機械器具,その他の医療用機械器具」に含まれる「臨床用微生物(細菌)同定検査キット」について、通常使用権者により継続して使用されている事実を証明する。

(1)通常使用権者について

被請求人は、子会社シスメックス・ビオメリュー社及びその前身である日本ビオメリュー株式会社(以下「通常使用権者」という。)に対し、通常使用権を許諾している(乙第3号証の6)。

(2)商品の流れについて

商標権者は、通常使用権者に対し、本件商標の附された「微生物(細菌)同定検査キット」を含む「医科用微生物・バクテリア・酵母・ウイルス検出機械器具,医科用生物学的分析及び採取機械器具,その他の医療用機械器具」の各商品について、フランス国より発送しており、これを証する平成18年2月ないし同19年7月の日付のインボイス6通を添付する(乙第4号証の1ないし6)。

なお、インボイス中の品番と、国内製品カタログ中における品番において、下一桁の数字が日本国向けということで「7」を含むものが見られるが、前方4桁で商品の確定は可能である。

(3)情報誌の頒布について

被請求人は、通常使用権者を通じて「api news(アピ ニュース)」(創刊2003年8月/隔月一千部発行)なる小冊子(情報誌)を医療用に供される同定検査キット並びに微生物(細菌)検査に関する情報を定期的(隔月)に提供する目的で、顧客、特に、医療器具卸売専門商社、各医療機関を中心として頒布している。ここでは、本件審判請求の登録前3年以内に相当する2004年(平成16年)10月から2007年(平成19年)10月発行分までを提出する(乙第6号証の1ないし17)。

当該情報誌において、本件商標が「医療用(臨床用)同定検査キット」に、直接附されていることが確認できる。

(4)セミナーの開催について

通常使用権者は、「API/アピ」同定検査キットの顧客に対し、「api〈アピ〉セミナー」(講習会)を開催(不定期・年4回程度)しており、これは本件商標によりカバーされる当該商品に関する情報提供機能及び本件商標の広告機能をも兼ね備えているといえるものであって、当該セミナーの開催通知においては、本件商標がはっきりと確認できる。

乙第7号証の1ないし5として、第5回ないし第9回の同セミナーの開催案内・詳細(写し)を提出する。

(5)商品カタログについて

乙第8号証の1は、細菌同定検査キット「アピマニュアルキット/ID 32 アピシリーズ」に係る製品カタログ(印刷:2007年6月)であって、当該カタログの表紙には、本件商標が顕著に表されており、当該商標の態様は色彩を伴ったものではあるが、社会通念上同一(外観上)と認められることは、それらの態様が、単にローマ字の大文字と小文字の相互間の使用ということのみである。

そして、その表示は、同製品カタログ中に掲載されている全ての商品群について、本件商標が使用されていることを示すものである。

また、当該同定検査キットは、その製品の性格上、一般企業や、研究機関などの実験室、保健所などでの検査に供されるもの(「一般用(産業用)検査」)、また、病院、医院、診療所などにおける検査に供されるもの(「医療用(臨床用)検査」)というように区別されるものではあるが、商品(製品)としては同一のものであることから、同製品カタログの裏表紙下段の記載にみられるように、「産業関連(企業、官公庁研究機関、保健所など)」及び「臨床検査関連(病院、検査センターなど)」と明記することで双方の用途の顧客に併用・対応できるものとなっている。

a 同製品カタログの内容を説明すると、「アピマニュアルキット」は、第3〜7頁(緑色)に、また、「ID32アピシリーズ」は、第8〜11頁(橙色)に紹介されており、特に「アピマニュアルキット」製品の構成は、いわゆる、生化学性状物の基質に対し菌体酵素の代謝反応と呈色反応により一定の時経判定をもって菌同定をマニュアル(手作業)で行うもので、取り扱い易いように菌同定に必要な基質を一枚の区分けパネル状プレートに配してなるもので、その中には、当然、厚生労働省の認可を受けた検査薬(専用試薬)の他に、菌液調整用のイノキュレーション液・メディウム、培養容器なども含まれるもので、菌液分注などには、当該製品カタログ第14頁最下段に記載の「共通製品」に記載される「アピピペット」、「アピアンプル立て」、「ディスポーザブルエーゼ」及び「滅菌綿棒」などを使用することで、マニュアル同定検査を迅速に行えるようにした簡易検査キットである。

なお、「ID32アピシリーズ」の各製品については、全てではないがそれらを用いた同定検査結果は、目視では正確に確認できないために微生物(細菌)データベースを備えたコンピュータ(機械)にあたって同定検査をするという種類の製品である。

b 「アピマニュアルキット」製品を具体的にみるに、「アピ 10 S/API 10 S」(第3頁)、「アピ コリネ/API Coryne」、「アピ リステリア/API Listeria」、「アピ NH/API NH」、「アピ ザイム/API ZYM」(第6頁)並びに「アピ 50 CH/API 50 CH」(第7頁)の各製品には、本件商標が「医療用(臨床用)同定検査キット」に直接附されていることが確認できる。

加えて、「アピ」並びに本件商標「API」の各標章も当該商品を識別するものとして表示されていることが把握できる。参考までに「アピ 50 CH/API 50 CH」(品番:50307)の拡大写真(第7頁上部)を提出する(乙第8号証の2)。

c 当該製品カタログ第14頁最下段に記載される「共通製品」中、「アピピペット」(品番:70250)なる製品は、同製品カタログ中には適当な写真はないが菌体分注に必須の商品「ピペット」(医療検査用)であって、通常、「アピマニュアルキット/ID32アピシリーズ」製品と一緒に販売されるもので、400本の滅菌済ピペットを一箱として納品しており、その際の包装箱、それに附されたラベル、それを開いた状態、また、滅菌パック(ピペット入り)、これとピペットの接写版の写真をそれぞれ提出する(乙第8号証の3ないし8)。

d 製品カタログの頒布について

当該製品カタログは、2007年6月に通常使用権者の依頼により、株式会社シャトーオフィスが5,000部を印刷したものあるが、これを被請求人及び通常使用権者の主たる国内顧客である、病院、診療所、検査センター、企業、官公庁研究機関、保健所などに郵送・手渡し、或いは医療卸売専門商社を経由する形で頒布されたものである。

乙第9号証の1ないし4は、それらの国内顧客(医師、臨床検査技師)からの頒布証明であって、実際にそれらの製品カタログの頒布を受けたという事実と、当該製品カタログに記された商品が、医療・臨床用検査に供される同定検査キットであると認識しているという二点に係る証明である。

(6)商品販売数量・金額について

a 乙第11号証の1は、通常使用権者の作成に係る「API/アピ」同定検査キット関連商品についての2003年ないし2007年の各年度の売上表一覧で、「品番」及び「品名」は、上述(5)の細菌同定検査キット「api/アピマニュアルキット/ID 32アピシリーズ」に係る製品カタログから特定できるものである。

因みに、同製品カタログにも記載されており、「品番:70250」で特定される上述の「アピピペット」製品一点だけを参考までに取り上げてみても、2004年度から2007年度の4年間の総合計だけでも約1,200万円もの売上を記録し、その顧客所在地をみても、全国の病院、診療所、検査センター、企業、官公庁研究機関、保健所などをくまなく網羅する。

b 乙第11号証の2は、通常使用権者の作成に係る「API/アピ」同定検査キット関連商品についての、2006年単年度総売上一覧表のうち、厚生労働省の認可を受けた検査試薬の単体販売分を除いた部分、すなわち「API/アピ」同定検査キット製品(ピペットなどの共通製品含む)のみを主として打ち出したもので、これらの総売上個数は2006年単年度で、約18,000個で、同金額は2.68億円を記録しているものである。

なお、同表には、医療卸売専門商社名と実際に商品が納入された企業名が表されており、当該「商品名」や「品番」は、上述の製品カタログから容易に特定できる。

(7)取引書類について

a 乙第12号証の1及び2は、株式会社メディセオ・パルタックホールディングスから、通常使用権者に宛てられた2007年7月18日付の発注書(写し)(発注書番号:000465)と、通常使用権者から同注文者に宛てられた2007年7月19日付の仕切書(納品書)(写し)(注文番号:000465)であり、対象製品は、上述製品カタログでも「品番:70250」として特定される「アピピペット(滅菌5ML)400本」製品である。

b 乙第12号証の3及び4は、東北化学薬品株式会社から、通常使用権者に宛てられた平成19年(2007年)4月17日付の発注書(写し)(発注番号:082364)と、通常使用権者から同注文者に宛てられた2007年4月19日付の納品書(写し)(注文番号:082364)であり、対象製品は、上述製品カタログでも「品番:70250」として特定される「アピピペット(滅菌5ML)400本」製品である。

c 乙第12号証の5及び6は、東北化学薬品株式会社から、通常使用権者に宛てられた平成19年(2007年)4月12日付の発注書(写し)(発注番号:081590)と、通常使用権者から同注文者に宛てられた2007年4月16日付の納品書(写し)(注文番号:081590)であり、対象製品は、上述製品カタログでも「品番:32107」として特定される「ID32GN アピ」製品である。

第4 当審の判断

1 本件審判請求は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品について、その登録の取消しを求めるところ、同条第2項により、被請求人において、その請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、その指定商品に係る登録商標の取消を免れないところ、被請求人は、本件商標は本件審判請求の登録前3年以内に、我が国において、請求に係る指定商品に含まれる「微生物(細菌)同定検査キット」について、通常使用権者により継続して使用していた旨主張する。そこで、以下乙各号証について検討する。

2 乙各号証によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第3号証の1ないし5は、被請求人及び通常使用権者のウエブサイトの写しと認められるところ、被請求人は、フランスのリヨンを本拠とし、臨床検査分野及び産業関連分野に向けた試薬、自動機器、ソフトウエアの設計、開発、製造等を行う体外診断薬メーカーであって、被請求人を中核とするビオメリューグループは、世界150ヶ国以上に35の現地法人、100以上の販売ネットワークを擁すること、そして、通常使用権者は、1988年に設立された日本における現地法人であって被請求人の子会社であること、また、通常使用権者の名称は、2008年4月1日にシスメックス・ビオメリュー株式会社に変更されていること。そして、被請求人は、通常使用権者に対し被請求人の所有する商標権について使用許諾をしていること(乙第3号証の6)。

(2)乙第5号証の1ないし5は、通常使用権者のウェブサイトの写しと認められるところ、その製品(甲第5号証の3)の項には、「臨床検査製品」、「微生物検査関連製品」、「同定/薬剤感受性検査」等の記載があり、さらに、「同定/薬剤感受性検査」の下位には、「アピマニュアルキット」、「ID32アピマニュアルキット−細菌同定検査キット」との記載がある。

そして、同じく、その製品の項には、「ID32アピマニュアルキット−細菌同定検査キット」の記載があり、その下位に「ID32アピマニュアルキットは、生化学的試験を含むストリップで構成されており、自動測定装置を用い4〜48時間で約500の細菌の同定が可能です。」との記載がある。

さらに、「ID32アピマニュアルキット−細菌同定検査キット−」として、その下位の「グラム陰性菌同定キット」の項には、「アピ10S(品番10107)」、「アピ20NE(品番20057)」、「アピ20(品番20107)」、「ID32GNアピ(品番32107)」、「アピ32E(品番32407)」及び「ラピットID32Eアピプレート(品番32700)」等の各商品名及びその各々の商品の説明が記載されている。

そして、「ID32GNアピ(品番32107)」の説明中に「自動細菌検査装置ミニアピまたはATB Xpressionによる自動読み取り、または目視によるい鑑別同定ができます。」との記載がある。

(3)乙第8号証の1は、製品に係るカタログ及びそのカタログの印刷日、印刷部数等を説明書きと認められるところ、そのカタログの表紙には、カプセルを立てたような図形と「api」と思しき欧文字からなる標章、手書き風に書された「api」の欧文字からなる商標(以下「使用商標」という。)、「細菌同定検査キット」、「アピマニュアルキット」及び「ID32アピシリーズ」等の記載がある。

また、そのカタログの1頁の「革新の技術」の項には、「アピマニュアルキットは、細菌の同定に必要な基質を1枚のプレートに収め、細菌同定システムを簡易キット化、標準化することに成功しました。特にアピ20は生化学検査とデータベースを組み合わせ開発された初めての同定キットです。」等の記載がある。

そして、そのカタログの3頁から12頁には、「アピ20(腸内細菌およびグラム陰性桿菌の同定)/API 20 E/品番:20107」、「アピ 10 S(グラム陰性桿菌の簡易同定)/API 10 S、品番:10107」、「アピ 20 NE(腸内細菌以外のグラム陰性菌の同定)/API 20 NE/品番:20057」、「アピ スタフ プレート(ブドウ球菌およびミクロコッカス属の同定)/API Staph/品番:20500」、「アピストレップ 20 プレート/API 20 Strep/品番:20600」及び「ID32 GN アピ(非発酵性グラム陰性菌の同定)/ID32 GN/品番:32107」等の個別商品の名称や説明並びに現物の写真が表示されている。

さらに、そのカタログの裏表紙には、通常使用権者の名称及び住所と共に、「産業関連(企業、官公庁研究機、保健所など)」及び「臨床検査関連(病院、検査センターなど)」として、その各々の問い合わせ先が記載されている。

そして、その記載の右には「7Z018−2 0706050SY」と記載されているところ、上記のカタログの説明書き及び請求人の主張を参酌すれば、これは、そのカタログが2007年6月に作成したことを表したものと認められる。

(4)乙第9号証の1ないし4は、シスメックス・ビオメリュー株式会社宛の埼玉社会保険病院を含む4の医療機関の署名・押印のある証明書と認められるところ、これらの証明書には、それぞれの医療機関が乙第8号証に係るカタログの頒布を受けた日付(2007年7月19日、同18日、同年8月2日及び同3日)及び「そのカタログに掲載された検査キットは、感染症などの原因を特定し疾病治療の為に、微生物(細菌)同定検査を目的とし、医療、臨床用検査に供されるものである」旨の記載がある。

(5)乙第12号証の5及び6は、発注書及び納品書写しと認められところ、両書類の何れにも、通常使用権者の名称、取引先として「東北化学薬品株式会社」の名称及びその住所、「品名:ID32GN アピ」、「数量D1」、「単価 15,300円」及び「発注番号(御社注文番号)081590」との記載があり、納品書の品番に「32107」の記載がある。また、発注書の発注日欄には「07年4月12日」、納品書には、「07年4月16日」との記載がある。

そして、この発注書及び納品書は、それぞれに記載された品名、数量、単価、発注番号が一致し、さらに、その品名及び品番は、上記(2)のウエブサイト及び(3)のカタログに掲載されたものと一致する。

してみれば、これらの取引書類により、被請求人が細菌同定検査キットとして取り扱う商品の一つである「ID32GN アピ」が、納品書に記載された日付(07年4月16日)に、通常使用権者から、取引先である「東北化学薬品株式会社」に引き渡されたことが推認できる。

3 前記2(1)ないし(5)における認定事実及び被請求人の答弁によれば、通常使用権者の発行に係るカタログ(乙第8号証の1)に掲載された「細菌同定検査キット」は、微生物(細菌)の同定検査を目的とし、菌同定に必要な基質等を一枚の区分けパネル状のプレートに配してなる検査キット(器具)であって、単独又は自動細菌検査装置等の検査機器により微生物(細菌)の同定検査を行うものであり、専ら医院や医療機関において診断用に用いられるものであることが認められる。

一方、商標法施行規則第6条別表には、第10類「医療用機械器具」の下位概念として「診断用機械器具」が例示されており、また、「日本標準商品分類(第3版)」(平成8年9月、財団法人全国統計協会連合)には、「微生物検査装置(分類番号66 391)」、「微生物分類同定装置(分類番号66 3911)」及び「微生物検査装置の部品及び付属品(分類番号66 3918)」等の記載があり、これらは、商品分類(項目)からみると、医療用機器(分類番号66)の下位概念にある商品として位置づけられている。

そうすると、「細菌同定検査キット」は、その商品の機能、用途及び同種商品の商品分類における位置づけ等を参酌すれば、第10類「医療用機械器具」のうちの「診断用機械器具」の範疇に入る商品ということができる。

また、「細菌同定検査キット」は、被請求人が本件商標を使用していると主張する「臨床用微生物(細菌)同定検査キット」と同一のものと認められる。

そして、カタログ(乙第8号証の1)の表紙に表示された使用商標(api)は、本件商標(API)と綴り字を同じくするものであるから、社会通念上同一と認められる商標であり、また、カタログの作成日、カタログの譲渡日及び「ID32GN アピ」が通常使用権者から東北化学薬品株式会社に譲渡された日は、何れも本件審判請求の登録前3年以内である。

4 まとめ

してみれば、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人の通常使用権者である日本ビオメリュー社により、その取消請求に係る指定商品に含まれる「臨床用微生物(細菌)同定検査キット(細菌同定検査キット)」について使用していたものというべきである。

したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品についての登録商標の使用をしていないものには該当しないから、商標法第50条により、その登録を取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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