Trademark Appeal Case
結合商標の図形称呼の有無
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900265(T2008−900265/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5125079号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)の構成からなり、平成19年9月5日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年3月6日に登録査定、同年4月4日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標についての取消理由に引用する登録第4796842号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)の構成からなり、平成15年12月22日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年8月20日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標を構成する鷲図形は、中央部に一見して力強く両翼を広げて獲物を狙う姿勢の鷲を表わしたものであり、それ自体、他の構成部分から分離して明確に看取し得るばかりでなく、その特徴よりして世人に広く認識されている「鷲」の絵図以外の何ものをも想起させるものではない。
そして、欧文字部分と鷲図形とは観念上もまた構成上も両者を一体不可分のものとして把握しなければならない格別の事由が存するものとは理解し得ないものであるから、本件商標は、鷲図形部分から単独で「ワシ」の称呼・観念を生じるものである。
他方、引用商標は、一見して力強く両翼を広げて獲物を狙う姿勢の鷲が具象的に表わされた図形商標よりなるものであるから、「ワシ」の称呼・観念を生じること明らかである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、「ワシ」の称呼・観念を共通にする類似の商標であり、互いの指定商品も「帽子」において同一である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、登録を受けることができないものである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)のとおり、籠文字でアーチ状に「ATLAS OF ANIMAL MIGRATION」の文字を書し、その下に、同じく籠文字で「BIRD FANCIER」の文字及び「TEAM ATLAS」の文字を2段に書し、当該「ATLAS OF ANIMAL MIGRATION」、「BIRD FANCIER」及び「TEAM ATLAS」のそれぞれの文字に囲まれた部分に線描画風に猛禽の図形を配してなるものである。
しかして、本件商標は、当該猛禽の図形の両羽の部分、右足の部分及び尻尾の部分に文字部分の一部が重なって表示されているばかりでなく、文字部分が籠文字で書され、図形部分が線描画風に表示されているため、文字部分と図形部分とが表現方法において極めて似た印象を与えており、文字部分と図形部分とが全体として統一のとれた描出方法をもって表現されているということができる。
そうとすれば、本件商標は、その構成全体として、不可分一体的な印象を与えるものであるから、その構成中、比較的明瞭に表されており、読み易い「TEAM ATLAS」の文字部分については容易に把握し得るとしても、その余の文字部分及び図形部分の印象は決して強いものではなく、他に、図形部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。 したがって、本件商標構成中の図形部分が独立して認識されることはないというのが相当であり、本件商標からは「ワシ」の称呼及び「ワシ」の観念を生じないというべきである。
してみれば、本件商標構成中の図形部分が独立して認識されることを前提にし、そのうえで、本件商標と引用商標とが「ワシ」の称呼及び「ワシ」の観念において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき理由は、見いだせない。
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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