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Trademark Appeal Case

引用商標の周知性立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900339(T2008−900339/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5138174号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5138174号商標(以下「本件商標」という。)は、「POISE」の文字を標準文字により表してなり、平成19年11月16日に登録出願され、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として平成20年6月6日に設定登録されたものである。

2 引用商標

(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4728535号商標は、「POISE」の文字を標準文字により表してなり、平成14年9月17日に登録出願され、第5類「失禁用又は衛生目的の使い捨ておしめ・ブリーフ及びパッド,その他の失禁用又は衛生目的の使い捨て下着」を指定商品として平成15年11月21日に設定登録されたものである。

(2)同じく登録第4824968号商標は、「ポイズ」の文字を横書きしてなり、平成14年11月19日に登録出願され、第5類「失禁用又は衛生目的の使い捨ておしめ・ブリーフ及びパッド,その他の使い捨て失禁用下着」を指定商品として平成16年12月10日に設定登録されたものである。

(3)同じく登録第3346627号商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成6年10月12日に登録出願され、第5類「失禁用おしめ」を指定商品として平成9年9月19日に設定登録され、その後、平成19年8月7日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。

(4)同じく登録第3346628号商標は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成6年10月12日に登録出願され、第5類「失禁用おしめ」を指定商品として平成9年9月19日に設定登録され、その後、平成19年8月7日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。

以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 登録異議申立ての理由の要点

引用商標は、申立人及びその関連会社の業務に係る商品「衛生用(失禁用)おしめ、パッド又はライナーなどの使い捨て下着」を表示するものとして広く一般に知られているものであり、本件商標と引用商標が使用される各商品は関連性が極めて高いので、引用商標と同一又は類似の本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものである。

4 当審の判断

(1)申立人は、引用商標が申立人の業務に係る商品「衛生用(失禁用)おしめ、パッド又はライナーなどの使い捨て下着」を表示するものとして広く一般に知られているとし、証拠方法として甲第1号証ないし甲第17号証(枝番号を含む。)を提出しているので、該証拠について検討する。

(ア)甲第1号証ないし甲第5号証は、本件商標及び引用商標の書誌的事項を示すものであり、引用商標の周知性に係るものではない。

(イ)甲第6号証ないし甲第8号証は、いずれも申立人の関連会社のインターネットホームページの写しと認められるところ、その内容は、申立人の取扱いに係る上記商品を説明するものであり、引用商標が使用されていることが認められるものの、その使用の具体的な期間、範囲、規模等は明らかでないし、引用商標が使用された商品の販売状況、宣伝広告の事実等を具体的に示すものは一切見当たらない。

(ウ)甲第9号証ないし甲第17号証は、「日経テレコン新聞雑誌記事検索」による検索結果の写しと認められるところ、甲第9号証ないし甲第12号証、甲第14号証、甲第16号証及び甲第17号証は、申立人の関連会社である株式会社クレシア(以下「クレシア」という。)が新製品を発売することやその製品の特徴等を報じた記事であり、引用商標の使用状況や引用商標を使用した商品の販売状態、売上高等を具体的に示すものではない。もっとも、甲第13号証及び甲第15号証は、失禁用おしめ等の市場動向等を報道するものであり、その一部において、軽失禁用商品のメーカー別シェアとしてクレシアが35%を占める旨の記事もあるが、引用商標の具体的使用状況は必ずしも明らかでない。

(2)以上のとおり、申立人の提出に係る証拠によっては、引用商標は、本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。

その他、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示するものとして取引者、需要者の間に広く認識されているものと認めるに足る証拠はない。

もとより、引用商標を構成する「POISE」の文字は、「釣り合い、安定、落ち着き」等の意味を有する英語であり、「ポイズ」の文字はその表音であって、いずれも創造語ほどの強い独創性、指標力を有しないものである。

(3)他方、本件商標は、上記1のとおりの構成からなり、引用商標と同一又は類似の商標といえるものであるが、その指定商品と引用商標が使用されている商品「衛生用(失禁用)おしめ、パッド又はライナーなどの使い捨て下着」とは、その用途、用法、原材料、需要者等を異にするものであって、異質の商品といえるものである。

(4)以上を総合すると、本件商標をその指定商品に使用した場合には、これに接する取引者、需要者が引用商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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