Trademark Appeal Case
足伸法の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−33394(T2007−33394/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「足伸法」の文字を標準文字で書してなり、第44類「整体,カイロプラクティック,マッサージ及び指圧,柔道整復,動物の治療,動物の整体,動物のマッサージ及び指圧」を指定役務として、平成18年11月22日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『足を引っ張って整体・マッサージなどを行う手法』を意味する『足伸法』の文字を書してなるところ、これを本願指定役務に使用するときは、前記手法による役務の提供であるとしか認識し得ず、単に役務の質、内容及び提供方法を普通に用いられる態様で表したにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「足伸法」の文字よりなり、その構成中「足伸」の文字部分は、「足を伸ばす」程の意味合いを看取させるものであり、また、構成中「法」の文字部分は、「物事をする仕方。」(広辞苑第六版)の意味を有するものであるから、全体として「足を伸ばす仕方」程の意味合いを認識させるものと認められる。
そして、「足伸」及び「足伸法」の語が、本願指定役務中の「整体、カイロプラクティック、マッサージ及び指圧」等のサービスを行う業界において、「足を伸ばす仕方(手法)による整体、足を伸ばす仕方(手法)によるカイロプラクティック、足を伸ばす仕方(手法)によるマッサージ」等の意味合いを有するものとして普通に使用されている実情は、以下の新聞記事情報及びインターネット情報の掲載例をみても十分に窺えるところである。
(1)「アットシティ市原・外房 情報商店 羽多野整体」のサイトには、「SHOP PR」として「バキバキした施術ではなく、足伸法で骨格の曲がりをみつけ、無理なく正常な位置へ戻すので、その場で効果が実感できると評判の整体院だ。」との記載。(http://ichihara.atcity.jp/store/view_444.html)
(2)「東京都千代田区の整体院【お茶の水カイロプラクティック】」のサイトの「整体とカイロのよくある質問」には、「カイロプラクティックと整体はどう違うのですか?」の回答として、「例えば私の知っているだけでも、足を引っ張る足伸法、股関節にアプローチする礒ヶ谷式整体、ボキボキやる整体、ホグシ整体、気孔整体などなどその流派により何をするかも色々です。」との記載。(http://drt-seitai.com/page006.html)
(3)「整体院−楽氣堂」のサイトには、「楽氣堂では足伸法(足を振ることにより歪んだ脊柱の歪みを矯正)により、姿勢のバランスを整え、痛みを
取り除きます。」との記載。(http://www.rakkido.com/p01.html#m_4)
(4)「整体治療院 ウェーブセラピー ソフト整体治療 千葉県匝瑳市八日市場」のサイトには、「施術例」として、「当院では、足伸法と手技により、関節の歪みを矯正し、筋肉と神経の癒着をほぐします。」との記載。(http://www.wave-therapy.jp/pages/ex.html
(5)「鹿児島県霧島市の整体一覧|整体.COM」のサイトには、「整体治療院ポラリス」の「得意な技能」として「整体・足伸」、「PR」として「手技+足伸による全身施術で腰痛・ヘルニア・むちうちなどの症状改善を行います。」との記載。
(http://www.seitai-ss.com/detail46-13.html)
(6)2005年1月28日「読売新聞」 東京夕刊 19ページ
「[Doコンポ!]No.1031」の見出しの下、「◆足マッサージ/・・・最後に足を伸ばして座り、5回ほどアキレスけんを伸ばしたり、縮めたりして完了です。」との記事。
(7)2002年6月9日「共同通信」
「『生活=OAストレスと戦う』(11) ストレッチや散歩が有効 入浴で気もリラックス 墨岡孝」の見出しの下、「手軽にできるのはストレッチ運動で・・・手足を伸ばして身体をリラックスさせたり、凝った部分をもみほぐしたりすればよい。」との記事。
(8)2003年6月30日「読売新聞」 西部朝刊 36頁
「整体取り入れ体操教室 宗像の森川さん 中高年女性らに好評=福岡」の見出しの下、「靴屋を廃業し、一九九〇年九月、宗像市に整体院を開設。自身の健康維持のためにと、整体術を取り入れた体操を思いついた。あおむけに寝て、両手両足を伸ばしたり、正座の格好で・・・。」との記事。
以上のことからしても、「足伸法」の文字が、「足を伸ばす仕方(手法)」を意味する語として普通に使用されているといえる。
そうすると、本願商標を、本願指定役務中、例えば「整体」に使用しても、これに接する需要者、取引者は、該役務が「足を伸ばす仕方(手法)による整体」すなわち、役務の質、内容、提供の方法を表示したものと理解するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、かつ、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるといわざるを得ない。
したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、「足伸法」の文字は、「足を引っ張って整体・マッサージなどを行う仕方(手法)」の意味合いを直ちに認識、理解させるものではなく、暗示的な一種の造語として認識、把握するものであり、役務の質、内容、提供の方法として一般的に使用されている事実はないから、自他役務の識別商標としての機能を充分果たし得るものである旨主張する。
しかしながら、「足伸法」の文字が、本願指定役務との関係において、「足を伸ばす仕方(手法)による整体、カイロプラクティック、マッサージ及び指圧」を意味するものとして普通に使用されていることは、先に述べたとおりであり、上記の意味合いを認識、把握させるにすぎないものというのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。
また、請求人は、登録例を挙げ、請求人の主張の適格性を主張しているが、それらの登録例と本願商標は、商標の構成等において本願とは事案を異にするものであり、そして、具体的事案の判断においては、過去の登録例に拘束されることなく検討されるべきものであるから、この請求人の主張も採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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