結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2008−300653(T2008−300653/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第3271422号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成6年8月30日に登録出願、第25類「履物」を指定商品として、平成9年3月12日に設定登録され、その後、平成19年4月10日に商標権存続期間の更新登録がされ、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品中の「げた及びぞうり類以外の商品」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実はない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「げた及びぞうり類以外の商品」について、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
(2)答弁に対する弁駁
ア 使用に係る商品について
被請求人は、使用の証拠として、乙第1号証(サンダル及びスリッパのカタログ(商品写真)及びタグ)を提出するが、写真の商品のような、足裏との接地部分に多くの突起を有する履物は、一般に「健康スリッパ」と呼ばれ(甲第1〜4号証)、室内履きに用いられるものであり、スリッパの一種である。「類似商品・役務審査基準〔国際分類第9版対応〕」によれば、「スリッパ」は「げた,草履類」に分類されている。請求に係る指定商品は、「げた及びぞうり類以外の商品」であるから、被請求人が本件商標を「スリッパ」に使用していたとしても、「げた及びぞうり類以外の商品」について本件商標を使用しているとは認められない。
仮に写真の商品が「サンダル」である場合、「類似商品・役務審査基準」は、「サンダル靴」の類似群コードを「22A01」、「サンダルげた」の類似群コードを「22A03」としているところ、写真の商品は、上述のように、「健康スリッパ」と一般的に呼ばれており、「類似商品・役務審査基準」において「スリッパ」と「サンダルげた」が互いに類似する商品として同じ類似群に分類されていることに鑑みれば、「サンダル靴」ではなく、「サンダルげた」であると考えるのが自然である。
したがって、カタログ(乙第1号証)は、請求に係る指定商品についての使用証拠とは認められないものと考える。
イ 乙各号証について
(ア)「納品伝票の写し及び売上げ台帳の写し」(乙第2号証)は、請求人自身が作成したものにすぎず、納品された事実を客観的に証明したものではない。納品された事実を客観的に証明するならば、乙第2号証と共に、受領書等の書類も併せて提出すべきである。
(イ)カタログ(乙第1号証)は、被請求人が撮影した写真にすぎず、具体的な日付等が客観的に示されていないため、使用に係る商品が最近3年に使用されたものかどうか不明である。仮に写真に写っている番号と納品伝票及び売上げ台帳に記載された番号が互いに合致するとしても、「納品伝票」、「売上げ台帳」の日付が客観的に証明されない限り、最近3年間に使用されていること証明しているとはいえないものと考える。
(ウ)このように、乙各号証は、本件商標が請求に係る指定商品に使用されている事実を何ら立証するものではない。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を「本件商標は、履物の商標として登録したものであり、げた及びぞうり等だけではない。」旨述べ、証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証を提出した。
(1)乙第1号証及び乙第2号証について
ア 乙第1号証は、「サンダル及びスリッパ」の写真4葉とこれらの商品に付されるタグと認められるところ、これらによれば、以下の事実が認められる。
(ア)写真4葉に示された4種類の商品は、いずれも足裏が当たる台部の上面に多数の突起物があり、また、足の甲が当たる部分に幅広のバンド状のものをアーチ型に付し、その両端のそれぞれが足を乗せる台部の左右の側部に接合された形状である。そして、上記4種類の商品には、1枚目から順に、品番と認められる「350」、「351」、「331」、「353」の数字が表記されている。
(イ)上記(ア)の各商品に付されるタグの表面には、上段より、「疲労回復・消臭抗菌」、「エステ」(本件商標と同一の構成態様よりなる。)、「足は快適な癒しを求めています」などと記載され、同裏面には、上段より、「足裏は神秘の泉」、「中敷きのイボイボにより足の裏のツボを刺激する指圧の効果があります。」、「日本製」、「製造元 近江産業株式会社」などと記載されている。
イ 乙第2号証は、(株)船見についての平成20年4月から同年6月までの売上台帳(写し)、及び被請求人から(株)船見に宛てた平成20年5月14日から同年6月23日までの納品書控9通(写し)であるところ、これらの「品名」欄には、乙第1号証に示す各商品の品番が表記されている。
(2)前記(1)で認定した事実によれば、被請求人は、少なくとも本件審判の請求の登録(平成20年6月10日)前3年以内である平成20年5月14日から同年6月5日の間に、乙第1号証の写真に示す各商品に本件商標を付して、これらを日本国内に所在の(株)船見に対し納品したことを推認することができる。
ところで、乙第1号証に示す本件使用に係る商品は、前記(1)ア(ア)の認定によれば、手軽に突っかけて履く、いわゆる一般にサンダルと称されている商品と認められ、商標法施行規則別表の商品区分第25類の「履物」の概念に属する「(二)げた」の範疇に含まれる「サンダルげた」とみるのが相当である。
そうすると、本件使用に係る商品は、本件請求に係る指定商品「げた及びぞうり類以外の商品」に含まれる商品と認めることはできない。仮に乙第1号証の説明に「サンダル及びスリッパ」とあるように、使用に係る商品が「スリッパ」であるとしても、「スリッパ」は、商品区分第25類の「履物」の概念に属する「(三)草履類」の範疇に含まれる商品であるから、本件請求に係る指定商品「げた及びぞうり類以外の商品」には含まれない商品といえる。
したがって、本件使用に係る商品は、本件請求に係る指定商品中のいずれにも含まれないものといわなければならない。
(3)むすび
以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標を使用していたことを証明し得たものと認めることができない。また、被請求人は、請求に係る指定商品について、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「げた及びぞうり類以外の商品」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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