結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2008−33029(T2008−33029/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「ジョアン」の片仮名文字を多少デザインされた文字で横書きしてなり、第29類「コーンスープ,オニオンスープ,ビーフコンソメスープ,フカヒレスープ,その他のスープ,その他のカレー・シチュー又はスープのもと,食用油脂,乳製品,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,食用たんぱく」を指定商品として、平成19年6月27日に登録出願されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(1)ないし(3)のとおりである。
(1)登録第1002275号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ジヨア」の片仮名文字と「Joie」の欧文字とを上下2段に横書きしてなり、昭和45年3月5日登録出願、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品」を指定商品として、同48年3月2日に設定登録され、その後、同58年2月22日、平成5年6月29日及び同14年10月29日の3回にわたり商標権の存続期間更新登録がなされ、さらに、同14年11月20日に、指定商品を第29類「乳製品」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第1634939号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ジョア」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和56年9月11日登録出願、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品」を指定商品として、同58年11月25日に設定登録され、その後、平成6年3月30日及び同15年8月12日の2回にわたり商標権の存続期間更新登録がなされ、さらに、同15年9月10日に、指定商品を第29類「乳製品」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第4945116号商標(以下「引用商標3」という。)は、「Joie」の欧文字と「ジョア」の片仮名文字とを上下2段に横書きしてなり、平成17年7月27日登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),豆,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,酒かす,ホイップクリーム用安定剤」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」を指定商品として、同18年4月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである(以下、これらの登録商標をまとめていうときは、「引用各商標」という。)。
本願商標は、上記1に記載のとおり、「ジョアン」の片仮名文字を横書きしてなるところ、該文字から「ジョアン」の称呼が生じるものである。
他方、引用商標1は、上記2に記載のとおり、「ジヨア」の片仮名文字と「Joie」の欧文字とを上下2段に横書きしてなるところ、該構成中上段の「ジヨア」の文字部分から「ジヨア」の称呼が生じるほか、下段の「Joie」の欧文字からは、該文字が引用商標権者の取扱いに係る商品「発酵乳」について使用され、「ジョア」の称呼をもって、乳製品等食品の分野の需要者に知られているものといえるから、これより「ジョア」の称呼をも生ずるものである。
また、引用商標2は、上記2に記載のとおり、「ジョア」の片仮名文字を横書きしてなるから、該文字から「ジョア」の称呼が生じるものである。
さらに、引用商標3は、上記2に記載のとおり、「Joie」の欧文字と「ジョア」の片仮名文字とを上下2段に横書きしてなるから、それぞれの文字部分に相応して、「ジョア」の称呼が生じるものである。
してみると、引用商標1から「ジヨア」の称呼が生ずるほか、引用各商標からは、いずれも「ジョア」の称呼が生ずるものということができる。
そこで、まず、本願商標より生ずる「ジョアン」の称呼と引用商標1より生ずる「ジヨア」の称呼とを比較するに、両者は、前者が「ジョ」「ア」「ン」の3音からなり、後者が「ジ」「ヨ」「ア」の3音からなるところ、このように共に3音という短い音構成にあって、共通する「ア」の音以外の2音を異にし、また、「ア」の音も2音目と3音目とで配置を異にするものであるから、これらの差異が、称呼全体に及ぼす影響は決して小さなものとはいえず、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が異なり互いに相紛れるおそれはないものというべきである。
次に、本願商標より生ずる「ジョアン」の称呼と引用各商標より生ずる「ジョア」の称呼とを比較するに、両者は、語尾において「ン」の音の有無の差異を有するものであるところ、前者は「ジョア」の音に続く語尾の「ン」の音が余韻として響く感じに聴取されるものであるのに対し、後者は母音「ア」を語尾音として、比較的平坦で終わりが途切れる感じに聴取されるものであり、しかも、前者が3音、後者が2音といういずれも短い音構成よりなるものであることからすれば、語尾における「ン」の差異は、称呼全体に及ぼす影響は決して小さなものとはいえず、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が異なり互いに相紛れるおそれはないものというべきである。
続いて、観念についてみるに、本願商標は、特定の観念を想起させない造語ということができる。
他方、引用各商標は、上記した構成よりなるものであるところ、引用商標1及び引用商標3の構成中「Joie」の文字が、フランス語で「喜び」などを意味する語であるとしても、「joie」の欧文字又は該文字の称呼である「ジョア」の片仮名文字について、我が国の一般国民が直ちにその意味を理解することができる程に親しまれた語を表したものとは認め難いところであるから、引用各商標は、いずれも特定の観念を想起させない一種の造語を表したと理解されるというのが相当である。
してみると、本願商標と引用各商標とは、観念において比較することができない。
さらに、本願商標と引用各商標とは、上記した構成からみて、その外観においても区別し得るものである。
そうとすれば、本願商標と引用各商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない商標というのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。