Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成8年審判第14773号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「信州夢畑」の漢字を縦書きしてなり、第31類「野菜」を指定商品として、平成6年8月23日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第2566103号商標(以下、「引用商標」という。)は、別紙に表示した態様で「夢畑」の漢字を横書きしてなり、旧第32類「加工野菜、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年12月21日に登録出願、同5年8月31日に登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
請求人は、原査定に対して、本願商標は「信州夢畑」の文字が構成、態様上一連に表記されたものであり、「信州」文字と「夢畑」文字が分離されて、「夢畑」の文字部分のみが取引者、需要者に認識されるとみるべき特段の事情はない旨主張する。
しかしながら、本願商標中の「信州」の文字は原審認定のように長野県の旧国名を表すものとして親しまれた語であって、しかも当該地域は、指定商品、特に高原野菜であるキャベツ、レタスなどの産地としては良く知られた事実である(河野友美「野菜・藻類」(新・食品事典5)株式会社真珠書院1992年、126頁)。
他方、本願商標中の「夢畑」の文字は請求人主張のとおり造語であって識別力が強いものと認められるから、本願商標は、これが指定商品に使用されたときは、「信州」文字の部分が産地を表したものとして認識される一方、識別力が強い「夢畑」文字の部分が着目されて取引に供される場合も少なくないと言うべきである。
したがって、本願商標は、「シンシュウユメバタケ」の外、「ユメバタケ」の称呼をも生ずるものと認められる。
他方、引用商標はその構成は前記のとおりで、構成文字に応じて「ユメバタケ」の称呼を生ずるものと認められる。
してみれば、本願商標と引用商標は「ユメバタケ」の称呼を同じくする類似の商標であり、かつ、前者の指定商品が後者の指定商品に含まれるものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消す限りでない。
なお、請求人は、他の商品分野において地名と「七福神」の文字を結合した登録商標が併存している例を援用して、本願商標も登録されるべき旨主張するところがあるが、事案として異なるばかりでなく、例えば、「秩父七福神」における「秩父」の文字は、当該地域内に七福神が一神づつ七カ所に亘って祀られていることを示すものであって、指定商品の産地、販売地を表示するとは認識されないものであるから、採用の限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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