結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2008−300458(T2008−300458/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4561057号商標(以下「本件商標」という。)は、「GENERIC」の欧文字を横書きした構成よりなり、平成12年7月5日に登録出願され、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,電池,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,加工ガラス(建築用のものを除く。),電気通信機械器具,レコード,半導体又は液晶製造装置用の記憶装置,高周波プラズマ放電の発生装置,高周波プラズマ放電の発生及び整合装置,高周波プラズマ放電のインピーダンス整合装置,その他の電子応用機械器具及びその部品,高周波電力測定器,ロケット,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,計算尺,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、同14年4月19日に設定登録されたものである。
また、本件審判の請求の登録の日は、平成20年4月30日である。
請求人は、商標法第50条の規定により、本件商標の指定商品中「電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」について登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。との審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
本件商標は、その指定商品中「電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」について、商標権者によって継続して3年以上日本国内において使用されておらず、現在も使用されている事実は見いだせない。
加えて、商標登録原簿上において、通常使用権及び専用使用権の設定登録がなされておらず、使用権者が使用していることも考えられない。
したがって、請求人は、商標法第50条第1項の規定に基づき、本件商標の登録を上記指定商品について取り消すとの審決を求める。
請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁するところがない。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。との審決を求めると答弁し、その理由を要点次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第10号証(枝番を含む。)を提出した。
乙第1号証の1に示す商品は、コンピュータまたは画像生成装置用のディスプレイ装置であり、これは電気通信機械器具に該当する。
また、この商品は、電子応用機械器具のうちの「電子管」にも該当する。
乙第1号証の2に示す商品は、高周波電力テスターであり、電子応用機械器具に該当する。
当該高周波電力テスターは、表紙左側の小型テスターと、右側の市販ノートパソコンのディスプレイに表示された計算プログラムとのセットで販売するものであり、高周波を利用して機器保守修理を遠隔操作で行うから、電気通信機械器具のうちの遠隔測定制御機械器具にも該当する。
乙第1号証の3ないし6示す商品は、Risc CPUを搭載した高周波プラズマ発生器であり、電子応用機械器具に該当する。
また、このプラズマ発生器は、RS−232Cのシリアルポートコネクタおよび9ピンのD−Subコネクタを備え、高周波を利用して機器保守修理を遠隔操作で行う遠隔測定制御機械器具の一種であるので、これは電気通信機械器具でもある。
乙第1号証の7に示す商品は、Risc CPUを搭載した高周波プラズマインピーダンス整合器であり、電子応用機械器具に該当する。
また、このインピーダンス整合器は、RS−232Cのシリアルポートコネクタおよび9ピンのD−Subコネクタを備え、高周波を利用して機器保守修理を遠隔操作で行う遠隔測定制御機械器具の一種であるので、これも電気通信機械器具である。
乙第1号証の8ないし15に示す商品は、乙第1号証の7と同様に高周波プラズマインピーダンス整合器である。
これは、前記と同様に電気通信機械器具および電子応用機械器具に該当する。
乙第1号証の16ないし18に示す商品は、Risc CPUを搭載し且つオプションとしてRS−232Cのシリアルポートコネクタおよび9ピンのD−Subコネクタが取り付け可能である。
これは、高周波を利用して機器保守修理を遠隔操作で行う遠隔測定制御機械器具の一種であるので、電子応用機械器具および電気通信機械器具に該当する。
乙第1号証の19に示す商品は、Risc CPUを搭載した熱交換器であり、RS−232Cのシリアルポートコネクタおよび9ピンのD−Subコネクタを備え、機器保守修理を遠隔操作で行う遠隔測定制御機械器具であるので、電気通信機械器具にも該当する。
そして、乙1号証の1ないし7を参照すれば、商標権者が、自分の製造する商品自体にも本件商標を付していることが明白である。
また、乙1号証の1ないし19の裏面最下方には、2000年から2008年の著作権表示があり、これが乙1号証の1ないし19の印刷日、つまり使用開始日に相当する。
したがって、商標権者は、平成17年4月以降に、乙1号証の1ないし19に示す商品について、本件商標を使用していたことは明らかである。
当合議体は、被請求人に対し、平成21年2月17日付けで、要旨次のような審尋書を発した。
また、乙第1号証の1ないし19は、全て英文のパンフレットであるところ、日本語のパンフレットがあれば提出されたい。
しかしながら、乙各号証の証拠によっては、乙第1号証の1ないし19に示す商品が遠隔測定制御機械器具であることを確認することができない。
ついては、乙第1号証の1ないし19に示す商品が、遠隔測定制御機械器具であることを証する書面を提出されたい。
そうとすれば、プラズマ用RF電源について、被請求人の販売実績が全くないとは考え難い。
ついては、プラズマ用RF電源が現実に販売されたことを証する、発注書、受領書等の取引書類を提出されたい。
仮に、プラズマ用RF電源が現実に販売されたことを証する取引書類等を提出できないのであれば、その理由を述べられたい。
また、乙第1号証の1、2、7ないし19に示す商品についても、現実に販売されたことを証する、発注書、受領書等の取引書類があれば、提出されたい。
被請求人は、上記4の審尋に対して、平成21年3月4日付けで、要旨次のとおり回答するとともに、証拠方法として、乙第11号証及び乙第12号証(枝番を含む。)を提出した。
回答期限後に当該証明書を取得した場合は、提出する。
また、日本語のパンフレットについては、出願時に提出している。
乙第1号証の1ないし19に示す商品には、シリアルコネクタRS−232C、D−Subなどのアナログデジタルインターフェイスが搭載されているから、パソコンで遠隔操作できることは自明である。
しかしながら、半導体製造会社との取引に際し、どの機器を納入するかは厳重な機密事項であって、被請求人は、各社との間で機密保持契約を締結している。
したがって、現状では、提出を省略する。
(1)乙第1号証の5は、「RF PLASMA GENERATOR SG−1000」(以下、「RF PLASMA GENERATOR」を「高周波プラズマ発生器」といい、「RF PLASMA GENERATOR SG−1000」を「高周波プラズマ発生器 SG−1000」という。)のパンフレットと認められるところ、当該パンフレット表面には、「高周波プラズマ発生器 SG−1000」の写真が掲載されている。
そして、「高周波プラズマ発生器 SG−1000」には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の表示及び「SG−10C13M」の文字・記号・数字の表示がされている。
また、当該パンフレット裏面の「Specifications」の表の「COMMUNICATION」欄には、「Serial Port Connector RS−232C D−Sub 9Pin,Female Analog and Digital Control」の表示があることから、当該「高周波プラズマ発生器」には、シリアルコネクタRS−232C、D−Subなどのアナログデジタルインターフェイスが搭載されているものと認められる。
そうとすれば、「高周波プラズマ発生器 SG−1000」は、インターフェイスを通じて遠隔測定制御を行う「遠隔測定制御機械器具」であると推認することができる。
(2)乙第1号証の6は、「RF PLASMA COMPLETE GENERATOR & MATCHING NETWORKS」(以下「RF PLASMA COMPLETE GENERATOR & MATCHING NETWORKS」を「高周波プラズマ発生器と高周波プラズマ整合器」という。)のパンフレットと認められる。
当該パンフレット表面には、2つの商品の写真が掲載されているところ、右側の商品は、その形状から「高周波プラズマ発生器」であると認められる。
そして、当該「高周波プラズマ発生器」には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の表示及び「CSG−1000」の文字・記号・数字の表示がされている。
また、当該パンフレット裏面の「Specifications RF GENERATOR UNIT」の表の「COMMUNICATION」欄には、「Serial Port Connector RS−232C D−Sub 9Pin,Female Analog and Digital Control」の表示があることから、当該「高周波プラズマ発生器」には、シリアルコネクタRS−232C、D−Subなどのアナログデジタルインターフェイスが搭載されているものと認められる。
そうとすれば、当該「高周波プラズマ発生器」は、インターフェイスを通じて遠隔測定制御を行う「遠隔測定制御機械器具」であると推認することができる。
(3)乙第10号証は、雑誌「THE BUSINESS SUPPORT」(2005年(平成17年)1月1日、株式会社東京商工リサーチ発行)の表紙、26頁、27頁及び裏表紙の写しと認められる。
そして、同26頁には、乙第1号証の6に掲載されている商品「高周波プラズマ発生器と高周波プラズマ整合器」の写真が掲載されている。
また、同26頁及び同27頁の記事中には、「三誠産業(株)(広島県福山市)は、昭和59年4月、婦人下着のメーカーとして設立された。」、「プラズマ用RF機器で国内有数 主力製品はRF電源、・・・など。」、「同社は、プラズマ用RF機器では日本国内有数の存在である。大手商社を通じて台湾へも輸出している。米国のメモリー最大手や日本のSOC首位企業のほか、国内の大部分の半導体工場で納入実績を持っている。エッチング工程は3工程に分かれているが、後の2工程で使われる高周波機器では独占的地位を築いている。」の記載がある。
(4)乙第8号証は、雑誌「エラベル 2008」(2007年(平成19年)1月、株式会社東京商工リサーチ中国地区管理部発行)の表紙、34頁、57頁及び裏表紙の写しと認められる。
そして、同34頁及び同57頁には、乙第1号証の5に掲載されている商品「高周波プラズマ発生器 SG−1000」の写真が掲載されている。
また、同34頁及の記事中に「広島県東部は、岡山県西部に半導体、液晶製造装置メーカーは多い。中には上場を果たした企業もある。当社はその中では後発であり、規模は大きくないが、半導体製造の過程では絶対に必要な高周波プラズマ用電源については国内の有力メーカーである。」の記載がある。
(5)乙第9号証は、雑誌「エラベル 2009」(2008年(平成20年)1月、株式会社東京商工リサーチ中国地区管理部発行)の表紙、47頁及び裏表紙の写しと認められる。
そして、同47頁には、乙第1号証の5に掲載されている商品「高周波プラズマ発生器 SG−1000」の写真が掲載されている。
また、同頁の記事中に、「三誠産業(株)は平成7年より半導体業界に進出しました。半導体製造工程の中で使用する高周波機器を主力商品とし、エッチング工程においては独占的な納入実績を持ちます。フラッシュメモリー業界とDRAM業界の各1/3のシェアを握る、隠れたナンバー1企業です。取引先はNEC、富士通、SPANSION、マイクロン、日本TIなど。福山市が本社ながら全国大手メーカーと直接取引しています。」の記載がある。
さらに、同頁の「プロフィール」の項には、事業内容として「プラズマ用電源、ROBOT半導体製造装置の製造、保守」の記載がある。
上記1の認定事実によれば、商標権者は、少なくとも、乙第10号証が発行された2005年(平成17年)1月には「高周波プラズマ発生器」を販売・譲渡していたこと、そして、「高周波プラズマ発生器」の販売・譲渡は乙第9号証が発行された2008年(平成20年)1月においても継続されていたことを推認することができる。
また、商標権者の販売・譲渡に係る「高周波プラズマ発生器」には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が表示されていたと推認することができる。
さらに、商標権者の販売・譲渡に係る「高周波プラズマ発生器」は、上記1(1)及び(2)で認定したとおり、「電気通信機械器具」に包含される「遠隔測定制御機械器具」であると推認することができる。
してみれば、被請求人は、商標権者が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中「電気通信機械器具」に含まれる「遠隔測定制御機械器具」について、本件商標を使用していたことを証明したものと認めることができる。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、本件審判の取消請求に係る指定商品について、その登録を取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。