Trademark Appeal Case
欧文字造語の称呼・外観類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−1118(T2008−1118/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「EMAX」の欧文字を標準文字で書してなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年11月24日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成19年9月26日及び平成20年1月29日付け手続補正書をもって、最終的に、第9類「測定機械器具,X線分析装置その他の電子応用機械器具(電源装置,無停電電源装置,電子計算機用のキーボード,電子計算機,電子計算機用プログラムを除く。)並びにその部品及び付属品」と補正されたものである。
2 引用商標
(1)原査定で拒絶の理由に引用された登録第4575983号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、第9類「電源装置,無停電電源装置,電子計算機用のキーボード,電子計算機用ディスク駆動装置,その他の電子計算機」を指定商品として、平成10年1月27日に登録出願、平成14年6月14日に設定登録されたものである。
(2)同じく登録第4729395号商標(以下「引用商標2」という。)は、「EMAC」の欧文字を標準文字で書してなり、平成14年8月6日に登録出願(優先権主張、スイス連邦、出願日2002年2月7日)、第9類「電子計算機,電子計算機用プログラム」を指定商品として、平成15年11月28日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、「EMAX」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「イーマックス」の称呼を生ずるものと認められる。そして、該文字は、何らの意味合いをも看取させるものではないから、一種の造語と理解され、把握されるものとみるのが相当である。
他方、引用商標1は、別掲のとおり、図形と文字との組み合わせよりなるところ、その構成中の図形部分からは特定の称呼、観念を生じ得ないものと認められるから、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「EMACS」の文字部分を要部、すなわち、商品の出所識別の標識として捉え、これをもって取引に当たるものと認められるから、その構成文字に相応して「イーマックス」の称呼を生じ、一種の造語を表したものというべきである。
そこで、本願商標と引用商標1とを比較するに、称呼について、両者は「イーマックス」の称呼を共通にする類似の商標と判断するのが相当である。
また、外観についても、語頭から「EMA」の3文字を同じくし、わずかに語尾において「X」と「CS」に差異を有するに過ぎないから、両者は外観上も近似した商標であるといわざるを得ない。
次に、引用商標2は、「EMAC」の文字よりなるから、その構成文字より「イーマック」の称呼を生じるものであり、該文字は特定の意味合いを看取させないから、一種の造語を表したものと認められる。
そこで、本願商標より生ずる「イーマックス」の称呼と、引用商標2から生ずる「イーマック」の称呼とを比較するに、両者は、称呼における識別上重要な役割を果たす語頭の音を含む4音を共通にするものであり、異なるところは末尾における「ス」の音の有無にすぎない。
しかして、該差異音「ス」にしても、舌端を前硬口蓋に寄せて発する無声摩擦音であって、極めて弱く響く音であり、称呼の識別上印象の薄い語尾に位置することと相俟って、該差異が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいということはできないから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは彼此聴き誤るおそれがあるものといわざるを得ない。
また、外観についても、語頭から「EMA」の3文字を同じくし、わずかに語尾において「X」と「C」の差異を有するに過ぎないから、外観上も近似した商標であるといわざるを得ない。
そうすると、本願商標と引用商標1及び2とは、観念においては、それぞれ造語と認められるから比較することができないとしても、称呼及び外観については、類似する商標というべきであり、かつ、補正後の本願商標の指定商品中には、引用商標1及び2の指定商品と、いまだ類似する商品が含まれているものである。
なお、請求人は、上記に関し、平成20年1月29日付け手続補正書(2回目)により、第9類「測定機械器具,X線分析装置その他の電子応用機械器具(電源装置,無停電電源装置,電子計算機用のキーボード,電子計算機,電子計算機用プログラムを除く。)並びにその部品及び付属品」と補正した結果、本願商標と引用商標1及び2の指定商品とは類似しない商品となった旨主張しているが、補正後の指定商品中には引用商標1及び2に係る同一の商品はなくなったとしても、電子応用機械器具に含まれる類似の商品は依然として残っているため、いまだ類似する商品が存在するものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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