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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−13433(T2007−13433/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「サクセスオートローン」の文字を標準文字で表してなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入のあっせん,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,中古自動車の評価」を指定役務として、平成18年8月8日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、登録第3003944号商標(以下「引用商標」という。)と「サクセス」の称呼を共通にする類似の商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

そして、引用商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成4年9月16日に登録出願、第36類「資金の貸付及び手形の割引」を指定役務として、同6年9月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標との類否について

本願商標は、前記1のとおり、「サクセスオートローン」の文字を書してなるものである。

しかして、本願商標の構成中の「サクセス」の文字は、「成功」(コンサイスカタカナ語辞典)を意味する語としてよく知られた外来語であり、構成中の「オートローン」の文字は、「自動車購入に対する金融貸付」(コンサイスカタカナ語辞典)を意味する語であるところ、これらの文字を結合してなる「サクセスオートローン」の文字が、構成全体として、なんらかの特定の意味合いを看取させるものではなく、本願商標全体から生ずると認められる「サクセスオートローン」の称呼もやや冗長であることから、これを常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められない。

さらに、本願商標構成中の「オートローン」の文字が、本願商標の指定役務中「資金の貸付け」との関係おいて、「自動車購入に対する金融貸付」を表すものとして、実際に使用されている実情が、別掲2に示す新聞記事情報等からも見受けられることから、「オートローン」の文字は、単に役務の質等を表示するものとして認識され、取引されることも少なくなく、自他役務の識別力がないか、自他役務の識別力があるとしても極めて弱いものと認識されるとみるのが相当である。

してみると、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、自他役務の識別力を有すると認められる「サクセス」の文字部分に強く印象を留め、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

そうとすれば、本願商標は、構成文字全体に相応した「サクセスオートローン」の一連の称呼の他、「サクセス」の文字部分のみに着目し、これより「サクセス」の称呼をも生じ、かつ、「成功」の観念を生ずるものである。 他方、引用商標は、別掲1のとおり、黒塗りの長方形図形(以下「図形」という。)内に白抜きで「サクセス」の片仮名文字を書してなるところ、引用商標中の図形部分は、「サクセス」の文字を引き立たせるための背景として認識せしめる程度のものであって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものとみるのが相当であって、引用商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「サクセス」の文字部分に印象を留め、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。 よって、引用商標は、その構成中の「サクセス」の文字部分から、「サクセス」の称呼を生じ、かつ、「成功」の観念を生ずるものである。

してみれば、本願商標と引用商標は、両者共に、「サクセス」の片仮名文字で構成されるものであるから、その外観において相紛らわしく、かつ、「サクセス」の称呼及び「成功」の観念を共通にする類似の商標である。

そして、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一または類似する役務を含むものである。

そうとすれば、本願商標をその指定役務中「資金の貸付け及び手形の割引」に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認められることから、本願商標と引用商標とは類似の商標といわざるを得ない。

(2)請求人の主張

請求人は、「一連の片仮名文字からなり一体不可分の本願商標『サクセスオートローン』は、造語商標であり、その商標態様から『サクセス』と『オートローン』に分離されなければならない必然性はなく、『サクセスオートローン』全体として自他役務識別機能を発揮するものであり、『オートローン』が省略されて単に『サクセス』と称呼されることはない」旨主張する。

しかしながら、本願商標中の「サクセス」の文字部分のみを捉えて、取引に資する場合があることは、前記3(1)で認定したとおりであり、請求人のこの主張は、採用できない。

その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。

(3)まとめ

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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