Trademark Appeal Case
茯茶の普通名称性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900166(T2008−900166/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5102895号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)の構成のとおり、「美人伝説金花」の文字と「プーアール(茯茶)」の文字とを二段に横書きしてなり、平成19年2月26日に登録出願、第30類「プーアール茶」を指定商品として、同20年1月11日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要点)
登録異議申立人は、下記の2件の登録商標を引用し、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきである旨申し立て、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第6号証を提出した。
(ア)登録第4483177号商標(以下「引用A商標」という。)は、「茯茶」の文字を標準文字で表してなり、平成12年7月12日に登録出願、第30類「茶」を指定商品として、同13年6月15日に設定登録されたものである。
(イ)登録第4553843号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成13年6月1日に登録出願、第30類「茶」を指定商品として、同14年3月22日に設定登録され、いずれも現に有効に存続しているものである。
なお、以下まとめていうときは、「引用商標」という。
3 当審の判断
本件商標は、前記1のとおり、「美人伝説金花」の文字と「プーアール(茯茶)」の文字とを二段に横書きしてなるから、その構成中に「茯茶」の文字を有するものである。
一方、引用A商標は、「茯茶」の文字からなるものであり、引用B商標は、その構成中に「茯茶」の文字を含むものである。
そこで、まず「茯茶」についてみるに 、たとえば、以下のインターネット情報が見受けられる。
(1)チャイニーズ・ライフ中国茶通販のウェブサイトの健康茶・茯茶のページ(http://www.chineselife.net/item/cwfu001.shtml)に茯茶について、「中国の西北部(新疆、青海、甘肅、寧夏、モンゴル、陜西などの地区)に住む少数民族の方達およそ1億5,000万人が、毎日欠かさず『茯茶』を飲んでいます。」、「遊牧民の方達は、現代の日本人ですごく大きな問題になっている肥満などは殆どみられません。理由としては、彼らが常飲している茯茶にあると言われています。」、「茯茶は、プーアル茶と同じ『黒茶』の仲間ですが、茶葉が、発酵するプロセスにおいて、『金の花』と呼ばれる黄色い粉を吹くのが大きな特徴です。この『金の花』は麹菌の一種で、人体に不可欠な必須アミノ酸を含んでいます。」の記載がある。
(2)中国茶房 茉莉花のウェブサイト(http://www.matsurika.jp/chaba/index.html)に茶葉一覧として、「当店は直接買い付けのため、上質な商品をリーズナブルなお値段でご提供いたしております。」の下に「▼プーアル茶 ▼鉄観音(ウーロン) ▼ジャスミン茶 ▼フー茶 ▼健康茶」があり、「フー茶(茯茶)」の商品説明として「フー茶は、モンゴルの遊牧民が日常飲んでいるお茶です。」の説明がある。
(3)くすりのたいせいのウェブサイトの商品一覧にダイエット食品として「茯茶」の項があり、紹介されている商品の「荷香茯茶(販売者:株式会社シンビジャパン)」のページ(http://www.taiseidrug.com/fucha-s(s).htm)にその商品の説明として「茯茶は、牛や羊などの肉を常食とする遊牧民にとって古来より欠くことのできないお茶です。この茶をベースに決明子や蓮の葉などを加えて、健康と美容効果をより飲みやすくを求めて開発されたのが荷香茯茶です。」の記載がある。
(4)同じく「茯茶(フーチャ)(販売者:株式会社ジャスミン)」のページ(http://www.taiseidrug.com/fucha-s(j).htm)に「中国北西部・シルクロード...作物が育ちにくい環境のため、そこを旅する遊牧民の食事は野菜が不足し、高カロリーの肉、乳製品が中心です。そんな彼らが500年以上も前から飲み続けているのが茯茶です。肉食中心の遊牧民に肥満が少なく、健康なカラダを維持しているのは、この茯茶のおかげだと言われています。緑茶・紅茶・ウーロン茶・プーアール茶・茯茶。これらはみんな同じ茶葉からできています。その違いは発酵にあります!茯茶はおよそ1年半もの歳月を掛け、20回以上もの製造・発酵を繰り返します。」の記載があり、「<名称> 茯茶 」「<原材料名> 茯茶」の記載がある。
(5)美容健康ダイエット通販シンプルサクセスのウェブサイトの茯茶(フー茶)200gの紹介ページ(http://dietss.net/?pid=6873188)の商品説明に「緑茶・紅茶・ウーロン茶・プーアール茶・茯茶...これらはみんな同じ茶葉からできています。その違いは<発酵>にアリ!茯茶はおよそ1年半もの歳月を掛け、20回以上もの製造・発酵を繰り返します。」の記載があり、商品スペックとして「【一般名称】後発酵茶(茯茶)」と記載されている。
以上の取引の実情よりすると、「茯茶」の文字は、中国の後発酵茶の一種を表示するものとして一般に使用されていることから、「茯茶」の文字は、自他商品の識別力は、それほど強いものとはいうことができない。
以上を前提として、本件商標ついてみてみるに、その構成中の「プーアール」の文字は、中国茶の一種であり、本件指定商品である「プーアール茶」を意味するものであるが、「美人伝説金花」の文字は、本件指定商品との関係において、その品質を表示するというような事情も認められないから、自他商品の識別標識としての機能を有するものであり、「茯茶」の文字は、上記のとおり、中国茶の一種を表示するものとして認識される場合も少なからずあるというべきものであって、加えて、「プーアール」の文字に続けて付記的あるいは説明的に記載する場合に用いられることが多い括弧内に記載されていることから、その自他商品の識別力は、それほど強いものということができない。
そうとすると、本件商標に接する取引者・需要者は、その構成中の「美人伝説金花」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を有する部分であると認識して取引にあたるとみるのが自然であって、構成中の「茯茶」の文字部分に着目して取引に資するものではないというのが相当である。
してみてば、本件商標の構成中、「茯茶」も独立してその要部であるとして、本件商標と引用商標とが類似するとの申立人の主張は、採用することができない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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