Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900321(T2008−900321/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5146982号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成19年12月4日に登録出願、第3類、第5類、第10類、第11類、第29類、第30類、第31類、第32類、第41類、第42類、第43類及び第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同20年5月23日に登録査定、同年6月27日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標についての取消理由に引用している国際登録第748164号商標(以下「引用商標」という。)は、「Medica」の欧文字を横書きしてなり、2000年9月20日を国際登録の日とし、第16類、第35類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成13年8月31日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由(要点)
本件商標は、「MEDICA」と「RESEARCH」との間に一文字程度の間隙を有するものであって、外観上両者は分離されている。そして、本件商標の全体称呼「メディカリサーチ」は、冗長な部類に属するものであるばかりでなく、「RESEARCH」の語は「調査、研究、探求」を意味するものとして広く知られ用いられているものであって、その指定役務の「美容の教授,理容の教授,その他の技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」との関係では役務の対象等の内容を表示するものであって、自他役務識別力を欠くものである。
このため、本件商標に接する需要者は、「MEDICA」の部分を要部であると認識し、当該部分をもって称呼することが充分考えられるので、本件商標からは「メディカ」の称呼をも生ずるものである。
一方、引用商標は、その構成から「メディカ」と称呼されるものである。加えて、引用商標は、申立人の母国であるドイツをはじめヨーロッパ各国で40年以上に亘って博覧会、見本市の商標(名称)として使用されており、国際化が著しい今日においては日本の需要者は海外の事情に精通しているから、我が国においても著名なものとなっているといえる。この観点からみても、本件商標は、引用商標に類似する。そして、本件商標の指定役務と引用商標の指定役務とは類似するものである。
したがって、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第41類の全指定役務について、商標法第4条第1項第11号に該当するから、その登録は取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、別掲のとおり、人の顔をモチーフにしたごとき図形と「MEDICA RESEARCH」の欧文字とを緑色で表したものであり、その文字は同じ書体で外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずるものと認められる「メディカリサーチ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、その構成文字中の「RESEARCH」の語が「調査、研究、探求」を意味する語であるとしても、かかる構成においては、取消請求に係る第41類における特定の役務の質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ構成文字全体をもって一体不可分の造語として認識し把握されるとみるのが自然であり、他に構成中の「MEDICA」の文字部分のみを分離抽出すべき特段の理由は見出せない。
なお、申立人は、引用商標がドイツをはじめとするヨーロッパ各国等において著名なものとなっている旨主張しているが、その事実を裏付ける証拠を何ら提出していない。
してみれば、本件商標から「MEDICA」の文字部分も独立して認識されることを前提に、その上で、本件商標と引用商標とが該文字部分の称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
そして、その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき理由は見当たらないから、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定役務について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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