Trademark Appeal Case
「MARY」の周知性と混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900366(T2008−900366/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5143302号商標(以下「本件商標」という。)は、「FEEL MARY」の文字を標準文字で書してなり、平成19年12月5日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同20年6月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
花弁の図形及び「MARY QUANT」の文字からなる別掲(1)の商標(以下、「申立人使用商標1」という。)、「MARY QUANT」の文字からなる商標(以下、「申立人使用商標2」という。)、「マリークヮント」の文字からなる商標(以下、「申立人使用商標3」という。)及び花弁の図形からなる別掲(2)の商標(以下、「申立人使用商標4」という。)は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の周知・著名な商標である。
本件商標は、申立人使用商標1ないし3の一部と同一の文字を配した商標であって、かつ、申立人を想起させる「MARY」の文字を有している。
また、申立人は化粧品をはじめとする商品について、申立人使用商標1ないし4を使用して需要者に広く知られていることから、本件商標がその指定商品に使用された場合、本件商標は商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、登録を取消されるべきものである。
3 当審の判断
本件商標は、「FEEL MARY」の文字からなるものであるところ、「FEEL」と「MARY」との間に一文字程度の空白があるけれども、その構成各文字は、同じ大きさ、同じ書体をもって一体的に構成されているものであり、この構成にあって、「MARY」部分のみが殊更に強く印象され、記憶されて取引に資されるとみるべき格別の理由は見いだせない。
してみれば、本件商標は、構成文字全体をもって一連の造語として看取されるものというのが相当であり、その構成文字に相応して「フィールマリー」あるいは「フィールメアリー」の一連の称呼のみを生ずるものというべきである。
一方、申立人提出の証拠によれば、申立人使用商標1ないし4が、化粧品を中心として申立人に係る商品に使用され、本件商標の登録出願時には、申立人に係る商品を表示する商標として需要者の間に広く認識されるに至っていたと認められるものである。
そして、同証拠中には、「マリーが、クリームファンデーションを変えました。」(甲24)、「マリーの白は裏切らない。」(甲33)、「マリーのサンケア商品」(甲153)等のように、申立人に係る商品の広告や申立人に関する新聞記事などの中で「マリー」が「マリー・クワント」や同商品を指す文字(略語)として用いられている場合のあることが認められる。
しかしながら、これら全証拠によっても、本件商標の登録出願時において、「マリー」あるいは「MARY」自体が、申立人の商品を表示する商標として需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めることはできず、また、「マリー」あるいは「MARY」自体が、申立人自体を表すものとして、需要者の間に認識されるに至っていたと認めることもできないというべきである。
してみると、本件商標の構成中に「MARY」の文字が含まれているとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合に、これに接する需要者が当該「MARY」部分より申立人使用商標1ないし4を想起し連想して、申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く誤認するとはいい難く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあったとすることはできないというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとは認められない。
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではないから、その登録は維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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