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Trademark Appeal Case

短音語の称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900378(T2008−900378/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5146261号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5146261号商標(以下「本件商標」という。)は、「SAQINA」の欧文字と「サキナ」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成19年12月26日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」、第11類「業務用美顔器,その他の美容院用又は理髪店用の機械器具(いすを除く。),蒸気式美顔器,家庭用超音波美顔器,家庭用低周波美顔器,家庭用電気式美顔器,その他の家庭用電熱用品類」及び第44類「美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定商品及び指定役務として、同20年6月27日に設定登録されたものである。

2 引用商標

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4920970号商標は、「SAKIRA」の欧文字と「さきら」の平仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成14年7月17日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」を指定商品として、同18年1月13日に設定登録されたものである(以下「引用商標1」という。)。

同じく、登録第5167392号商標は、別掲に示したとおりの構成よりなり、平成19年8月10日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として、同20年9月19日に設定登録されたものである(以下「引用商標2」という。)。

また、これらを一括して「引用各商標」という。

3 本件登録異議申立ての理由

申立人は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第14号証を提出した。

(1)本件商標は、引用各商標と類似するものであり、指定商品も抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)本件商標は、請求外「クラシエホールディングス株式会社」の子会社である「クラシエホームプロダクツ販売株式会社」が商品「ヘアスタイリング剤」に使用(甲第2号証ないし甲第9号証)し、同社の商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていた「サキラ(SAKIRA)」(以下「使用商標」という。甲第2号証)に類似するものであって、本件商標の指定商品は、使用商品に類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「SAQINA」の欧文字と「サキナ」の片仮名文字とを上下2段に書してなるところ、その構成中「SAQINA」の文字部分は、一定の読みを有しない造語よりなるものであるから、「サキナ」の文字部分が「SAQINA」の読みを無理なく特定したものとみるのが自然である。

そうとすると、本件商標は、該片仮名文字に相応して「サキナ」の称呼を生じ、特に観念の生じない造語よりなるものというべきである。

一方、引用商標1は、「SAKIRA」の欧文字と「さきら」の平仮名文字よりなるものであるから、それぞれの構成文字に相応して「サキラ」の称呼を生じ、特に観念の生じない造語よりなるものというべきである。

また、引用商標2は、別掲に示したとおり、ややレタリングしてなるとしても、容易に「SAKIRA」の欧文字よりなるものと看取され得るから、これよりは、「サキラ」の称呼を生じ、特に観念の生じない造語よりなるものというを相当とする。

そこで、本件商標から生ずる「サキナ」の称呼と、引用各商標から生ずる「サキラ」の称呼とは、同音数からなるものであるとしても、末尾において「ナ」と「ラ」の音の差異を有し、しかも相違する両音は、前者が「舌尖を前硬口蓋に接触して発する鼻子音〔n〕と母音〔a〕との結合した音節」であるのに対し、後者は「舌面を硬口蓋に近づけ、舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音〔r〕と、母音〔a〕との結合した音節」であって、その調音方法を異にする音であり、この差異が3音という短い音構成に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼したときは全体の語感、語調が異なったものとなり、彼此相紛れるおそれはないものである。

また、両商標は、それぞれの構成文字に照らし外観上、明らかに相違するものであり、観念においては、両商標が格別の観念を生じないものであるから、比較すべきところがない。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれよりみても、何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第10号について

申立人提出の証拠(甲第2号証ないし甲第9号証)を徴するに、使用商標を付した「ヘアスタイリング剤」の発売日が2007年(平成19年)10月22日である(甲第4号証)旨、そして、その発売日を前後して、新聞、雑誌に該商品の宣伝広告がなされているのは認められるものの、当該「ヘアスタイリング剤」の使用が開始されたのは、本件商標の出願日のわずか約2

ヶ月前であり、販売数量等も示されていない。

そうとすると、申立人の提出した証拠のみをもってしては、使用商標が、「クラシエホームプロダクツ販売株式会社」の業務に係る「ヘアスタイリング剤」を表示するものとして、本件商標の登録出願時にその需要者の間に広く認識されていたと認めることは困難であるといわざるを得ない。

また、使用商標は、「サキラ」の称呼を生ずる「サキラ」の文字、あるいは引用商標2と同様の構成を要部とするものであって、本件商標と使用商標とは、上記(1)認定と同様に、称呼、外観及び観念のいずれにおいても類似することのない別異の商標というべきであるから、本件商標が商標法第4条第1項第10号に該当するものということはできない。

(3)結び

以上によれば、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第10号のいずれの規定にも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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