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Trademark Appeal Case

「春」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900413(T2008−900413/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5154439号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5154439号商標(以下「本件商標」という。)は、「春」の文字を標準文字で書してなり、平成19年10月4日に登録出願、第3類及び第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年7月25日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点

化粧品業界において、「2005春カタログ」、「春色メーク」、「春メーク」、「春色カラー」、「春のスキンケアセット2004」等の例に見られるように、春に発売される商品、春の季節に合わせた色味を持つ商品、春の肌の状態に合わせた商品等を表す際に、「春」の語が広く使用されている(甲第1ないし第4号証)。

すなわち、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、「春用の商品」を直感させ、単に商品の品質、提供の時期、使用の時期を表す標章にすぎないものである。

また、本件商標を「春用の商品」以外の指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「春用の商品」であるかのように、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。

さらに、本件商標は、これをその指定商品について使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標である。

したがって、本件商標の登録は、第3類の指定商品について、商標法第3条第1項第3号及び同第6号並びに同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標は、前記1のとおり、「春」の文字を標準文字で書してなるものである。

ところで、甲第1ないし第4号証によれば、化粧品について、「2005春カタログ」、「春限定」、「春色メーク」、「春メーク」、「春色カラー」、「春のスキンケアセット2004」等のように「春」の語を含む文字が使用されていることが認められる。

しかしながら、上記使用例は、「春」の語と他の語とを結合し、構成文字全体をもって、「春という季節に合わせた明るい色のメークアップ化粧品」あるいは「春のように明るく透き通った肌をつくる基礎化粧品」などの意味合いを看取させるものといえる。

一方、本件商標を構成する文字は、季節の一つとしての意味を理解させる「春」の文字のみからなるものであって、該語が化粧品をはじめとする第3類に属する商品の品質等を具体的に、かつ、直接的に表すものとして使用されているという事実を見出すことはできない。

また、職権をもって調査するも、化粧品等の分野において、本件商標の登録査定時に、「春」の語が商品の品質等を表示するためのものとして、取引上普通に使用されていたという事実を発見することができなかった。

そうすると、本件商標は、その指定商品中の第3類に属する商品の品質を表したものとは理解されないとみるのが相当である。

したがって、本件商標は、これを登録異議の申立てに係る指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえず、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもない商標といわなければならない。

(2)以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第3条第1項第3号及び同第6号並びに同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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