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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出と周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成6年審判第18435号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第25類「セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着」を指定商品として、平成4年7月2日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして、本願を拒絶したものである。

3 当審における拒絶理由の通知

当審において、本願商標は、その構成中に「Polo」の文字を有するから、これとラルフ・ローレンに係る「Polo」、「POLO」、「ポロ」の文字と、外観上又は称呼上相紛らわしい類似の商標と認められる。したがって、本願商標は商標法第4条第1項第10号に該当するとして、新たな拒絶理由の通知をしたものである。

4 請求人の意見

(1)本願商標について

本願商標からは「ポロ グランド」の呼称、「ポロ競技場」の観念が生ずるものである。

(2)引用商標について

そもそも「POLO」或いは「Polo」の文字自身は、馬上からスティックを用いて相手のゴールに球を入れるヨーロッパの伝統競技のことであり、スポーツ競技の一つである。よって、ポロ競技関係の被服であることを思わせるにすぎない言葉と考えられ、特別に顕著性のある言葉とは言えないものである。

またデザイナー・ラルフローレンの「Polo」については、我が国の市場では「ポロラルフローレン」或いは「ポロバイラルフロ−レン」と呼ばれ、ポログランドとは別個の商品であることが、同様に当該被服関係業者において一般に

d」からは「ポログラウンド」の呼称と、観念的に「ポロ競技場」を生ずるのみである。

(3)既登録商標との関係

請求人は、登録第1675575号「POLOGROUND」(旧第17類)を所有しており、この商標権に基づいて「POLOGROUND」商標を商品「被服」等について広く使用をし、販売をしている実績がある。

本願商標の主要部は「Polo Ground」にある。前記主要部の欧文字の部分を見ても、「Polo Ground」の表記は、横一列に表記されており、これからも「POLO」の文字部分のみを分離抽出して認識されることはない。

したがって、前記旧第17類の指定商品である被服と同一である指定商品第25類「セーター類、ワイシャツ類」の市場に

付した商品」をみた一般需要者は、当然に請求人であるポログランド株式会社の商品であると認識するだけである。

(4)取引の現状

「Polo」の文字を有する登録商標を見ても、多数存在しているのが現状であり、現実の取引現場においても、「Polo」の文字を含む商標が公然と併存して使用され、これが当該拒絶理由にある著名商標の会社或いはこれと何らかの関係を有する者の取り扱いに係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生じさせたりはしていないという事実が存在する。

(5)「ポロ」の文字を含む商標について

当該指定商品に関しては「ポロ」「POLO」「Polo」を一部とする多数の商標登録がされ、また現に広く使用されている事実がある。当該指定商品である25類に関し、請求人の

ば登録第3275098号「POLO BEAR」、第4025827号、「Polo Club Members」、第4213996号「Polo JEANS」が登録されている。これからも「ポロ」や「POLO」を一部とする標章自体でも、自他商品識別機能を有する商標として独自にその登録性が認められている事が分かる。

以上のように、本願商標は商標法第4条第1項第10号に該当するものでなく、十分に登録性を有すると言えるものである。

4 当審の判断

(1)「Polo」の周知性について検討する。

(株)講談社昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイマーケティング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」の記載によれば、以下の事実が認められる。

アメリカ合衆国在住のデザイナーであるラルフ・ローレンは1967年に幅広ネクタイをデザインして注目され、翌1968年にポロ・ファッションズ社(以下「ポロ社」という。)を設立、ネクタイ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出し、「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞したのをはじめ、数々の賞を受賞した。1974年に映画「華麗なるギャッツビー」の主演俳優ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当したことから、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。その頃からその名前は我が国服飾業界においても知られるようになり、そのデザインに係る一群の商品には、横長四角形中に記載された「Polo」の文字と共に「by RALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形の各商標(以下、これらをまとめて「引用各商標」という。)が用いられ、これらは「ポロ」の略称でも呼ばれている。

そして、(株)洋品界昭和55年4月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ/Polo」の項及びボイス情報(株)昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフ・ローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付け日経流通新聞の記事によれば、我が国においては西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等の、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」を始め、前記「男の一流品大図鑑」、日本経済新聞(夕刊)昭和53年2月16日発行の広告、同昭和53年9月21日発行の広告、(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79年版」、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80年版」、「男の一流品大図鑑81年版」(昭和56年4月発行)、「世界の一流品大図鑑’80年版」(昭和55年6月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MEN’SCLUB1980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年6月発行)、前記「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、(株)講談社昭和60年6月発行「流行ブランド図鑑」のそれぞれにおいて、「Polo」、「POLO」、「ポロ」、「ポロ(アメリカ)」、「ポロ/ラルフ・ローレン(アメリカ)」等の表題の下に紹介されていることが認められる。

以上の事実を総合勘案すると、引用各商標は、ラルフ・ロ一レンのデザインに係る被服類に使用する標章として遅くとも本願出願時頃までには既に我が国において取引者・需要者間に広く認識されるに至っていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。

(2)本願商標は別紙に表示したとおりの構成よりなるとこ

れた意味を形成するとものとは認めらないばかりでなく、その構成中横長四角形の中に記載された「Polo」の文字部分は外観上特に目立つように表示されているものである。

そうすると、前記(1)で認定したように引用各商標の「Polo」、「POLO」、「ポロ」、の文字と、本願商標の各「Polo」の文字とは、「ポロ」の称呼を共通にする類似の商標と認められる。

さらに、前記引用各商標中(株)講談社 昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」(以下「引用A商標」という)、日本経済新聞(夕刊)昭和53年2月16日発行の広告、同昭和53年9月21日発行の広告(以下「引用B商標」という)については、別紙に表示したとおりの構成(部分)よりなるものである。

そして、これら引用A商標及び引用B商標の横長四角形及びこの中の「Polo」の文字部分と、本願商標の横長四角形及びこの中の「Polo」の文字とは、特徴のある「Polo」の文字が類似し、「Polo」の文字を横長四角形で囲む点についても類似しており、これらは、全体的に外観上類似しているといえるものである。

本願商標は、横長四角形の下部に3つの単語からなる「by Polo Ground」の文字を配置しており、この配置は、引用A商標及び引用B商標の横長四角形の下部に3つの単語からなる「by RALPH LAUREN」の文字を配置している点と特徴が似ており、また「by」の各文字は共通するものであり、本願商標と引用A商標及び引用B商標とは、全体的に商標の構成が酷似しているものである。

さらにまた、前記認定の商品と本願指定商品とは同一または類似する商品である。

したがって、本願商標は他人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標に類似する商標であって、その商品または、これに類似する商品に使用するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第10号に該当し登録すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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