sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の類否と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−5097(T2009−5097/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ADTECH」の文字を標準文字で書してなり、第9類、第35類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年11月27日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同20年9月3日付け手続補正書及び当審における同21年3月9日付け手続補正書により、最終的に、第9類「コンピュータプログラム,コンピュータソフトウェア」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次のとおりである。

(1)登録第2117990号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、昭和60年9月13日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成1年2月21日に設定登録、その後、同11年3月16日及び同21年3月3日の2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、同21年5月20日に第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされたものである。

(2)登録第5024914号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2に示すとおりの構成よりなり、2004年8月2日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成16年9月9日に登録出願、第35類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同19年2月9日に設定登録されたものである。

(3)登録第5091370号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲3に示すとおりの構成よりなり、平成17年12月27日に登録出願、第7類、第9類、第11類、第37類、第40類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同19年11月16日に設定登録されたものである。

(4)登録第5094327号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲4に示すとおりの構成よりなり、平成17年12月19日に登録出願、第7類、第9類、第11類、第37類、第40類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同19年11月22日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標2との類否について

本願商標は、その指定商品及び指定役務について、前記1のとおり補正された結果、引用商標2の指定役務と同一又は類似の役務は、すべて削除されたと認められるものである。

したがって、本願商標と引用商標2とは、商標の類否について検討するまでもなく、指定役務において互いに類似しないものとなったから、引用商標2を引用して、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)本願商標と引用商標1、3及び4との類否について

本願商標は、前記1のとおり、「ADTECH」の文字を標準文字で書してなるところ、該文字に相応して、「アドテック」の称呼を生ずるものと認められる。

一方、引用商標1は、別掲1のとおり上下二段の構成よりなるところ、その下段部分の「SYSTEM SCIENCE」の文字よりは、「システムサイエンス」の称呼を生ずるのに対し、上段部分よりは、直ちに特定の文字を想起し得ない程に特殊な態様により表されたものであるから、特定の称呼を生じ得ないというのが相当である。

そうとすると、引用商標1は、その構成全体より、「システムサイエンス」の称呼のみを生ずるものというべきである。

次に、引用商標3は、別掲3のとおり、図形とその右側にややデザイン化された「ADTEC」の欧文字及び同様にデザイン化され、前記文字よりやや小さく表された「ENGINEERING」の欧文字を二段に書してなるところ、構成各文字は上段と下段の文字の大きさに違いがあるとしても、ともに同様の手法によってデザイン化された書体であることから、これらは外観上まとまりよく一体的に看取されるものであり、しかも、これより生ずる「アドテックエンジニアリング」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、たとえ、その構成中の「ENGINEERING」の文字部分が「工学、工学技術」を意味する語であるとしても、その指定商品との関係において、特定の商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解できるものとはいい難く、また、他に「ADTEC」の文字部分のみが分離・抽出されなければならない特段の事情も見いだせないから、むしろ構成全体をもって一体不可分のものと認識、把握されるとみるのが自然である。

そうすると、引用商標3は、その構成文字全体に相応して、「アドテックエンジニアリング」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。

さらに、引用商標4は、別掲4のとおり、図形とその右側にややデザイン化された「ADTEC」の欧文字及び同様にデザイン化された「ENGINEERING」の欧文字を二段に書してなるところ、引用商標3と同様に、その構成文字全体に相応して、「アドテックエンジニアリング」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。

したがって、引用商標1、3及び4より、「アドテック」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標1、3及び4とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。