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Trademark Appeal Case

著名商標「POM」との類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2007−890116(T2007−890116/J3)
審判種別無効
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5011814号の登録を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5011814号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、2005年6月9日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成17年12月8日に登録出願、第30類「ザクロ風味の紅茶飲料又はアイスティー,その他のザクロ風味の茶」及び第32類「ザクロの抽出物からなるアルコール分を含まない飲料製造用調整品,ザクロのジュースを加味した果実飲料製造用調整品,ザクロのジュースを加味した果実風味の清涼飲料,ザクロのジュースを加味した果実飲料,ザクロのジュースを加味したノンアルコール飲料,ザクロのジュースを加味したスムージー,飲料水,ザクロのジュースを加味した紅茶風味のノンアルコール飲料,ザクロのジュースを加味した果実風味の低カロリー飲料,ザクロのジュースを加味した紅茶風味の低カロリー飲料,ザクロのジュースを加味したスポーツ用の清涼飲料,ザクロのジュースを加味したスポーツ用の果実飲料,ザクロのジュースを加味した栄養補給のための清涼飲料,ザクロ風味の紅茶を加味した清涼飲料,ザクロ風味の紅茶を加味した果実飲料,ザクロ風味の紅茶を加味した乳清飲料,ザクロ風味の紅茶を加味した飲料用野菜ジュース」を指定商品として平成18年12月15日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

本件商標の登録無効の理由に引用する登録商標は、以下(1)ないし(4)のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第1615420号商標(以下「引用商標1」という。)は、「POM」の文字を横書きしてなり、昭和53年9月4日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和58年9月29日に設定登録、その後、平成5年6月28日に指定商品中「加工穀物」の登録を取り消す旨の審決の確定登録がされ、平成5年12月22日及び同15年8月5日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同15年11月5日に指定商品を第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」、第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜,糖料作物,果実,コプラ,麦芽」及び第32類「飲料用野菜ジュース」とする書換登録がされているものである。

(2)登録第2077008号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和61年2月26日に登録出願、第29類「清涼飲料、果実飲料」を指定商品として昭和63年9月30日に設定登録され、その後、平成10年10月27日及び同20年6月24日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同20年7月23日に、指定商品を第32類「清涼飲料、果実飲料」とする書換登録がされているものである。

(3)登録第2248134号商標(以下「引用商標3」という。)は、「POM」の欧文字及び「ポン」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、昭和62年7月7日に登録出願、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として平成2年7月30日に設定登録され、その後、同12年5月9日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。

(4)登録第4831532号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ポンジュースヨーグルト」の片仮名文字を標準文字により表してなり、平成15年10月31日に登録出願、第29類「ヨーグルト」を指定商品として同17年1月7日に設定登録されたものである。

以下、引用商標1ないし引用商標4を一括していうときは、単に「引用商標」という。

第3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を次のとおりに述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第66号証を提出した。

1 請求の理由

(1)無効理由

本件商標は、請求人の所有に係る引用商標と類似するものであり、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

また、本件商標は、請求人の使用する著名な商標「POM」及び「ポン」と類似するものであり、これをその指定商品について使用するときは、その商品が請求人若しくは請求人の関連会社の業務に係る商品であるかの如く混同を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第15号に該当するものである。

したがって、本件商標は、同法第46条第1項に基づき無効とされるべきものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)のとおり、左上方に細い線状の突起を有し、ほぼ黒く塗りつぶされた楕円図形を上段に配し、中段に「POM」の欧文字、下段に「POMEGRANATE TEA」の欧文字を配してなり、中段「POM」の「O」の文字及び下段の「POMEGRANATE TEA」の「O」の文字は、それぞれ所謂「ハート形」の図形として表されているものである。

商業広告等においては、しばしば、それに使用する文字の一部を図案化し、その図案化した部分を文字として読ませる手法が用いられているのが実情であることを鑑みると、本件商標における上記「ハート形」図形部分は、円形の上部を凹ました形状で、欧文字「O」に通ずるもの及び前後の欧文字と比較し一文字分相当の大きさで、容易に欧文字「O」を図案化したものとして理解されることから、全体として「POM」及び「POMEGRANATE TEA」の欧文字を書したものと認識されるものである。

そして、本件商標構成中の「POMEGRANATE TEA」の欧文字部分は、「ザクロ茶」程度の意味合いを想起させるものであって、その指定商品との関係において商品の品質等を表示する自他商品識別標識としての機能を有しないか又は有していたとしても非常に薄い部分といわざるを得ないものである。

してみれば、本件商標の構成態様にあって、「POM」の欧文字部分は、他の構成部分に比べ圧倒的に大きく顕著に表示され看者の注意を強く惹くものであり、かつ、独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものであるから、簡易迅速を尊ぶ取引界においては、大きく書された「POM」の欧文字部分に注目し、「ポン」、「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼をもって取引に資するものとするのが相当である。

したがって、本件商標は、「ポン」、「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼を生ずるものである。

このことは、本件商標と同様に「構成文字の間に図形部分を有する商標」から生ずる称呼に関し、その図形部分は、それのみを抽出し検討した場合には文字として認識され難いようなものであったとしても、その前後の文字との関係等から構成文字の一部として認識されるものであるから、該部分を含む構成文字全体から称呼が生ずるものであるとする多数の審決・異議決定が存在(甲第6ないし第28号証)することからも明らかである。

他方、引用商標1は、「POM」の欧文字を書してなり、その構成文字に相応し、「ポン」、「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼を生ずるものである。

引用商標2は、擬人化した動物の図形とその右横に「POM」の欧文字を上段に、「三柑王」の漢字を下段に書してなるものであるから、独立して自他商品識別標識としての機能を有する欧文字「POM」及び漢字「三柑王」の文字部分より「ポン」、「ポム」、「ピーオーエム」、「サンカンオウ」、「ポンサンカンオウ」、「ポムサンカンオウ」又は「ピーオーエムサンカンオウ」の称呼を生ずるものである。

引用商標3は、「POM」の欧文字を上段に「ポン」の片仮名文字を下段にし、上下二段に書してなり、その構成文字に相応し、「ポン」、「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼を生ずるものである。

引用商標4は、「ポンジュースヨーグルト」の片仮名文字を書してなるものであるところ、「ジュースヨーグルト」の片仮名文字部分は、その指定商品中「(ジュースを加えた)ヨーグルト」についてはその商品の品質等を表示する部分であり、「ポン」の片仮名文字を自他商品識別標識としての機能を有する部分とするものである。したがって、引用商標4は、その「ポンジュースヨーグルト」の片仮名文字に相応し「ポンジュースヨーグルト」の一連の称呼及びその自他商品識別としての機能を有する「ポン」の文字部分から単に「ポン」の称呼をも生ずるものである。

よって、本件商標と引用商標とは、「ポン」、「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼を共通にする類似の商標である。

さらに、本件商標と引用商標は、同一又は類似の商品について使用するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

請求人は、商品「果実飲料」の製造・販売をその主たる業務とするものである(甲第29号証)。そして、請求人は、当該商品「果実飲料」について商標「POM」及び「ポン」を使用しているものである。

しかるところ、請求人の製造・販売に係る商品「果実飲料」及び商標「POM」、「ポン」について下記の事実がある。

(ア)請求人の製造・販売に係る「(100%)果実飲料」の販売額、シェア及びその順位については、下記のとおりである。(甲第30号証)

2004年 22,100百万円(第2位) 14.6%(第2位)

2005年 22,700百万円(第2位) 15.1%(第2位)

2006年(予測) 23,300百万円(第2位) 15.4%(第2位)

また、商標「POM」について、2005年(見込み)のブランド別の販売額、シェア及びその順位については、下記のとおりである。(甲第30号証)

2005年(見込み) 22,700百万円(第2位) 15.1%(第2位)

以上からすれば、請求人の製造・販売に係り、商標「POM」、「ポン」を使用した商品「果実飲料」の販売御順位及びシェア順位は、ともに第2位に位置するものである。

すなわち、商標「POM」、「ポン」の使用に係る商品「果実飲料」がブランド別の販売額、シェアがともに第2位という事実は、商標「POM」、「ポン」が持つ周知著名性が極めて高いことを如実に示すものである。

(イ)請求人は、日本テレビ放送網株式会社、中部日本放送株式会社、朝日放送株式会社、東海テレビ放送株式会社、讀賣テレビ放送株式会社、関西テレビ放送株式会社、名古屋テレビ放送株式会社、株式会社毎日放送等のテレビ放送局を通じ、関東、名古屋及び関西の大都市圏を中心に商標「POM」、「ポン」、「ポンジュース」について所謂テレビコマーシャル(POM愛媛みかん100「買って帰ろう」編、ポンジュース「美しさのわけ」編、ボンジュース「私はコレ」編)を本件商標の出願日(平成17年12月8日)前から盛大にかつ継続的に放映しているものである(甲第31ないし第62号証)。

なお、請求人は、上記以外にも宮城県、広島県、愛媛県、福岡県等のローカル局を通じても所謂テレビコマーシャルの放映を行っている。

これら大都市圏を中心に日本各地の多数のテレビ局を通じての所謂テレビコマーシャルの継続的な放映により、商標「POM」、「ポン」が日本全国に知られるものになったことは論を待たない。

加えて、請求人は、雑誌に商標「POM」、「ポン」の広告を掲載しており、これにより、商標「POM」、「ポン」の周知著名性はより高まった(甲第63ないし第66号証)。

これらの事実から、商標「POM」、「ポン」は、本件商標の出願日以前から現在に至るまで、「果実飲料」について請求人の業務に係る商品であることを認識させる著名な商標といわなければならないものである。

一方、本件商標から「ポン」又は「ポム」の称呼を生ずるものであることについては、既に詳述したとおりである。

そうすると、「ポン」又は「ポム」の称呼を生ずる本件商標は、これをその指定商品について使用するときは、その商品が請求人又は請求人の関連会社の業務に係る商品であるかの如く混同を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。

(4)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、同法第46条第1項に基づき、その登録は無効とされるべきものである。

第4 被請求人の答弁

被請求人は、何ら答弁していない。

第5 当審の判断

1 本件商標と引用商標1との類否について

本件商標は、別掲(1)のとおり、欧文字「P」と欧文字「M」との間に、ハート型図形の右側から欧文字「M」の上にかけて、葉様の図形を配し、その欧文字「P」から「M」の文字の下に、前記文字の5分の1程度の大きさで、「P」及び「MEGRANATE TEA」の欧文字の間にこれら各欧文字と同じ大きさで、ハート型図形を配してなるものである。

しかして、本件商標中のハート形図形については、昨今、文字の図案化が進み、文字からなる商標の一部又は全部を相当程度に図案化して表現されている商標であっても、その構成文字の配列等により文字として容易に判読できることが少なくない。

さらに、本件商標中の下段に表された「P」と「MEGRANATE TEA」の間のハート型図形を配してなる文字が、「ザクロ、ザクロの実」等を意味する英語「POMEGRANATE」の成語が存在することも相俟って、全体として「POMEGRANATE TEA」の欧文字を表示するものとして容易に認識できるものである。

してみれば、本件商標構成中の上段に書された欧文字「P」と「M」の間に配されたハート型図形が、「POMEGRANATE TEA」の文字の第2番目の文字と同様の形状からなることを考慮すれば、ハート型図形部分は、欧文字「O」をモチーフに図案化したものとして容易に認識し理解されるというべきである。

さらに、本件商標の構成中の「POMEGRANATE TEA」の文字部分は、「POMEGRANATE」が、「ザクロ、ザクロの実」等を意味する英語で、「TEA」が「茶」等を意味する英語であることから、全体として「ザクロ茶」の意味合いを想起させることから、本件商標の指定商品との関係においては、その商品の品質、原材料等を表示したものとして認識し理解される場合も決して少なくなく、それ自体、自他商品の識別力がないか、自他商品の識別力があるとしても、その機能は極めて弱いものというべきである。

そうすると、本件商標は、上段に他の文字に比して大きく表された文字・図形の部分が自他商品識別標識としての機能を果たす要部というべきであり、これにより生ずる称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないとみるのが相当である。

しかして、本件商標中の上段の文字及び図形の部分(黒塗りの葉様の図形を除く。)において、「P」と「M」の文字に挟まれた部分は、ハート形に図案化されているものの、欧文字「O」を認識するものであるから、全体として「POM」の文字を図案化したものとして認識し把握されるとみるのが自然である。

してみれば、本件商標は、その構成文字全体より生ずる「ポンポメグラネートティ」「ポムポメグラネートティ」及び「ピーオーエムポメグラネートティ」の一連の称呼の他、「POM」の文字を図案化した部分から、「ポン」「ポム」及び「ピーオーエム」の称呼をも生ずるものである。

他方、引用商標1は、「POM」の文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字より「ポン」「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標と引用商標1の類否について判断するに、本件商標と引用商標1は、外観において相違し、観念については、共に特定の親しまれた観念を生じないので、比較することができないとしても、「ポン」「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼を共通にする類似の商標というべきである。

2 本件商標と引用商標2との類否について

本件商標は、前記第5の1(1)で認定したとおり、「ポン」「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼をも生ずるものである。

他方、引用商標2は、別掲2のとおり、擬人化したと思しき動物図形(以下「図形」という。)とその右側に赤色の漢字「三」と緑色の「柑」とオレンジ色の「王」の文字を結合した「三柑王」の文字を配し、「三柑王」の文字の上に黒で縁取りされた赤字で「POM」の文字を配してなるものである。

しかして、図形と「POM」及び「三柑王」の文字部分が、全体として、なんらかの特定の意味合いを看取させる等、常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められず、かつ、図形と「POM」及び「三柑王」の文字部分それぞれが、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると認められるものである。

また、「POM」及び「三柑王」の文字部分も、一連でなんらかの特定の意味合いを看取させるものではなく、かつ、「POM」は、黒で縁取りされた赤字で、「三柑王」の文字部分は、「赤」及び「緑」並びに「オレンジ」色で着色されていることから、「POM」及び「三柑王」を分離し、観察するとみるのが自然である。

さらに、「POM」の文字部分は、看者の目を惹きやすく黒で縁取りされた赤字で書されているものであることから、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、独立して、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると認められ、かつ、看者の目を惹きやすく黒で縁取りされた赤字で書された「POM」の文字部分に強く印象を留め、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

してみれば、引用商標2は、構成文字全体に相応した「ポムサンカンオウ」「ポンサンカンオウ」及び「ピーオーエムサンカンオウ」の称呼の他、「POM」の文字部分に相応した「ポン」「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼をも生ずるものである。

そこで、本件商標と引用商標2の類否について判断するに、本件商標と引用商標2は、外観において相違し、観念については、共に特定の親しまれた観念を生じないので、比較することができないとしても、「ポン」「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼を共通にする類似の商標というべきである。

3 本件商標と引用商標3との類否について

本件商標は、前記第5の1(1)で認定したとおり、「ポン」「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼をも生ずるものである。

他方、引用商標3は、「POM」の欧文字と「ポン」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなるものであるから、その構成文字より「ポン」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標と引用商標3の類否について判断するに、本件商標と引用商標3は、外観において相違し、観念については、共に特定の親しまれた観念を生じないので比較することができないとしても、「ポン」の称呼を共通にする類似の商標というべきである。

4 本件商標と引用商標4との類否について

本件商標は、前記第5の1(1)で認定したとおり、「ポン」「ポム」又は「ピーオーエム」の称呼をも生ずるものである。

他方、引用商標4は、「ポンジュースヨーグルト」の片仮名文字を書してなるところ、その構成中の「ジュースヨーグルト」の文字部分は、引用商標4の指定商品「ヨーグルト」との関係において、「ジュース状のヨーグルト」の如き意味合いを看取させるものであるから、その指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を果たさないか、あるいは、自他商品の識別機能を果たしたとしても、その機能は極めて弱いものと認識されるとみるのが相当である。

また、構成文字全体より生ずる「ポンジュースヨーグルト」の称呼もやや冗長であることから、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、独立して、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると認められる「ポン」の文字部分に強く印象を留め、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

してみれば、引用商標4は、構成文字全体に相応した「ポンジュースヨーグルト」の一連の称呼の他、「ポン」の文字部分に相応した「ポン」の称呼をも生ずるものである。

そこで、本件商標と引用商標4の類否について判断するに、本件商標と引用商標4は、外観において相違し、観念については、共に特定の親しまれた観念を生じないので比較することができないとしても、「ポン」の称呼を共通にする類似の商標というべきである。

5 本件商標の指定商品と引用商標の指定商品について

本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されるものである。

6 まとめ

以上よりすると、本件商標と引用商標は、「ポン」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、請求人の他の無効理由について論及するまでもなく、同法第46条第1項の規定に基づき、その登録を無効にすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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