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Trademark Appeal Case

不使用取消審判の立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2008−300986(T2008−300986/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4201248号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に表示した構成からなり、平成9年3月26日に登録出願、第18類「原革,原皮,なめし皮,毛皮,革ひも,かばん類,袋物,かばん金具,がま口口金」を指定商品として、平成10年10月16日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。

なお、本件審判の請求の登録日は、平成20年8月19日である。

第2 請求人の主張の要点

請求人は、「本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由として、被請求人は、本件商標を、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において使用していない。また、本件商標の登録原簿(甲第1号証)に示すとおり、本件商標の指定商品についての専用使用権者は存在せず、また通常使用権者として本件商標を使用している者も存在しない。したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品につき使用されていないものである。よって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定に基づき取り消されるべきであるから、請求人は、本件審判につき請求の趣旨どおりの審決を求める旨主張している。

第3 被請求人の答弁の要点

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第25号証を提出している。

1 被請求人は、主としてかばん類及び袋物の原材料となる皮革を製造し販売する商店「ベル・マ−ク」の事業主であるが、本件商標の登録後、現在に至るまで継続して本件商標を主に商品「原革」について使用している。また、被請求人は、主として袋物、かばん類、ベルト及びそれらの材料となる皮革、小物用付属金具を製造し販売する「株式会社ベル・マ−ク」(大阪市住吉区帝塚山中一丁目4番33号)の取締役を務めており(乙第1号証)、この「株式会社ベル・マ−ク」に対し、平成10年11月1日から本件商標について通常使用権の許諾をし(乙第2号証)、同社においては、現在に至るまで継続して、本件商標をその取扱いに係る商品について使用している。

2 この通常使用権者「株式会社ベル・マ−ク」は、「株式会社玉井」として昭和31年1月19日に設立され、昭和43年1月1日に現在の名称に変更された会社であるが、その設立後まもなくである昭和33年3月15日には、本件商標と同一の構成よりなる商標について出願しており、「株式会社玉井」を商標権者として昭和33年11月17日に商標登録を受けていた(乙第3号証、乙第4号証)。その後、社名変更を機に登録名義人を「株式会社ベル・マ−ク」に変更し、商標権の更新を継続してきたが、諸般の事情により、更新登録申請に代えて、被請求人を出願人として、本件商標を平成9年3月26日に出願し、平成10年10月16日に商標登録を受けたものである。なお、被請求人は、その住所を大阪市住吉区帝塚山中1丁目4番33号から大阪市東住吉区東田辺1丁目11番12号に変更しており、これに伴って本件商標について表示変更登録を行っている。

3 そこで、本件商標の使用態様の一例を示すと、乙第5号証の写真のとおりであるが、同写真は被請求人及び「株式会社ベル・マ−ク」がその取扱いに係る商品を包むための包装紙であり、その包装紙に鐘の図形の上に「BELL」の欧文字が付された本件商標と社会通念上同一と認められる態様の商標を表示している。

また、「株式会社ベル・マ−ク」は、その社用封筒にも本件商標を付し、現在に至るまで継続的に使用している(乙第6号証)。

さらに、「株式会社ベル・マ−ク」は、乙第7号証の証明書及び乙第8号証ないし乙第20号証に示すとおり、昭和38年7月9日に大阪袋物協同組合に加入しており、現在に至るまで継続的に組合に属しているが、その組合員名簿には「袋物・鞄・ベルト用皮革」を取り扱う企業としての広告を2002年まで継続して掲載し続けており、その広告に本件商標を使用している。

4 次に、被請求人は、商品「原革」を、本件商標を使用した包装紙で包んだ状態で、かばん類や袋物等の皮革製品の製造販売業者に継続して販売しているが、その取引の事実を証するものとして、その一例を挙げると、まず、大阪府大阪市中央区上汐二丁目5番19号に所在する「株式会社林吾」より注文を受け、平成19年5月29日に、乙第21号証の証明書に添付の写真に示すものと同様の包装形態で、本件商標を使用した包装紙で包んだ商品「原革」を同社に納品している(乙第21号証)。

なお、「かばん」等の皮革製品の原材料となる「原革」という商品の性質上、取引に際して商品自体に本件商標を付すことができず、その商標を包装紙等の商品以外のものに付すことが取引界において広く一般的に行われているため、被請求人及び「株式会社ベル・マ−ク」も同様の形態で本件商標を使用している。

また、同様に、大阪府大阪市東住吉区住道矢田6−7−18に所在する「和商店」により注文を受け、平成19年9月12日に(乙第22号証)、大阪府大阪市平野区平野本町二丁目2番3号に所在する「ケイ・プランニング」より注文を受け、平成19年10月5日に(乙第23号証)、兵庫県芦屋市東山町4−8に所在する「玉井有限会社」により注文を受け、平成19年11月27日に(乙第24号証)、大阪府大阪市阿倍野区昭和町二丁目20番8号に所在する「株式会社サカタ」により注文を受け、平成19年12月21日に(乙第25号証)、それぞれ証明書に添付の写真に示すものと同様の包装形態で、本件商標を使用した包装紙で包んだ商品「原革」を各社に納品している。

5 以上のとおり、被請求人及び通常使用権者である「株式会社ベル・マ−ク」は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、本件審判の取消請求にかかる指定商品及びこれに属する商品「原革」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用している。

したがって、このような本件商標の登録は商標法第50条第1項の規定によって取消されるべきものではない。

第4 請求人の弁駁

請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁していない。

第5 当審の判断

1 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、「株式会社ベル、マーク」の履歴事項全部証明書と認められるところ、「株式会社玉井」が、昭和43年1月1日に「袋物、鞄、ベルト、及雑貨類の原材料の販売」を目的とする「株式会社ベル、マーク」に商号を変更し、商標権者は、「株式会社ベル、マーク」の代表取締役であることが確認できる。

そうとすれば、「株式会社ベル、マーク」は、本件商標の通常使用権者であると推認できる。

(2)乙第21号証は、納品書(控)並びに黒い5枚の商品「原革」及びこれらを包装紙で包装した写真の写しが添付された「株式会社 林 吾」の証明書と認められるところ、包装紙には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が記載されている。

また、納品書(控)の左上には、「株式会社 林 吾 殿」の文字及び「平成19年5月29日」の文字が記載され、右上には、「ベルマーク」の文字及び商標権者の氏名が記載され、品名の欄には、「クロ 5」と記載されている。

そして、乙第21号証の証明書は、納品書(控)及び商品「原革」を包装紙で包装した写真の写しに基づいて、「株式会社 林 吾」が、商標権者から商品「原革」の納品を受けたことを証明している。

(3)乙第22号証は、納品書(控)並びに黒い1枚の商品「原革」及びこれを包装紙で包装した写真の写しが添付された「和 商店」の証明書と認められるところ、包装紙には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が記載されている。

また、納品書(控)の左上には、「平成19年9月12日」の文字及び「和 商店 様」の文字が記載され、右上には、「ベルマーク」の文字、商標権者の氏名が記載され、品名の欄には、「クロ 1」と記載されている。

そして、乙第22号証の証明書は、納品書(控)及び商品「原革」を包装紙で包装した写真の写しに基づいて、「和 商店」が、商標権者から商品「原革」の納品を受けたことを証明している。

(4)乙第23号証は、納品書(控)並びに黒色、黄緑色、明るい青色、ピンク色、暗い青色に彩色された5枚の商品「原革」、彩色されていない1枚の商品「原革」及びこれらを包装紙で包装した写真の写しが添付された「ケイ・プラニング」の証明書と認められるところ、包装紙には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が記載されている。

また、納品書(控)の左上には、「平成19年10月5日」の文字及び「Kプラニング 様」の文字が記載され、右上には、「ベルマーク」の文字、商標権者の氏名が記載され、品名の欄には、「ライナー 6色」及び「メタリックエナメル5色」と記載されている。

株式会社岩波書店が発行した広辞苑第五版によれば、「ライナー」とは、「取り外しできる、袖のないコート下」を表したものと認められ、「メタリックエナメル」とは、「光沢が金属的であって、表面に焼き付ける着色・被覆の総称」を表したものと認められる。

そして、乙第23号証の証明書は、納品書(控)及び商品「原革」を包装紙で包装した写真の写しに基づいて、「ケイ・プラニング」が、商標権者からライナー6色の商品「原革」の納品を受けたことを証明している。

(5)乙第24号証は、納品書(控)並びに黒い10枚の商品「原革」及びこれらを包装紙で包装した写真の写しが添付された「玉井 有限会社」の証明書と認められるところ、包装紙には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が記載されている。

また、納品書(控)の左上には、「平成19年11月27日」の文字及び「玉井(有) 様」の文字が記載され、右上には、「ベルマーク」の文字、商標権者の氏名が記載され、品名の欄には、「黒 10」と記載されている。

そして、乙第24号証の証明書は、納品書(控)及び商品「原革」を包装紙で包装した写真の写しに基づいて、「玉井 有限会社」が、商標権者から商品「原革」の納品を受けたことを証明している。

(6)乙第25号証は、納品書(控)並びに黒い5枚の商品「原革」及びこれらを包装紙で包装した写真の写しが添付された「株式会社 サカタ」の証明書と認められるところ、包装紙には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が記載されている。

また、納品書(控)の左上には、「平成19年12月21日」の文字及び「(株) サカタ 様」の文字が記載され、右上には、「ベルマーク」の文字、商標権者の氏名が記載され、品名の欄には、「黒 5」と記載されている。

そして、乙第25号証の証明書は、納品書(控)及び商品「原革」を包装紙で包装した写真の写しに基づいて、「株式会社 サカタ」が、商標権者から商品「原革」の納品を受けたことを証明している。

(7)乙第21号証ないし乙第25号証の右上に記載された「ベルマーク」の文字は、通常使用権者の「株式会社ベル、マーク」を表したものと推認できる。

2 まとめ

乙第1号証、乙第21号証ないし乙第25号証によれば、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、通常使用権者が指定商品中「原革」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたものと認めることができる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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