sokuhyo

Trademark Appeal Case

商標不使用取消の成否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2008−300223(T2008−300223/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第1682981号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、昭和55年8月1日に登録出願、第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機(電気蓄音機を除く)レコ−ド、これらの部品及び附属品」を指定商品として昭和59年5月29日に設定登録され、その後、二回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、その商標権は現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張の要点

請求人は、本件商標の指定商品中「運動具、運動具の部品及び附属品」について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、その指定商品中「運動具、運動具の部品及び附属品」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しない。

よって、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきである旨主張して、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。

第3 被請求人の答弁の要点

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出している。

1 本件商標は、被請求人である株式会社シントミゴルフが少なくとも通常使用権者として、本件審判の請求前3年以内に商品ゴルフクラブ等について使用している。

2 被請求人は、本件商標権について通常使用権者として平成1年8月28日に登録し、その後、通常使用権の期間の変更登録を行っていないが、この通常使用権の登録以前から今日に至るまで引き続き通常使用権者であるばかりでなく、本件商標の出願当初から、ゴルフ用品の分野の商品の企画、販売を行っていたもので、いわば、実質上の商標権者であり、手続が遅れたが、最近商標権の移転登録申請も行っている。

3 被請求人による本件商標の使用は、具体的には次のとおりである。

(1)本件商標を付した商品は、主として、1980年代から1990年代にかけて制作し、宣伝販売していたもので(乙第1号証及び乙第第2号証)、現在も、その在庫品を展示販売している。

(2)在庫品の展示販売状況は、被請求人会社の御徒町店(東京都台東区上野3丁目10番11号)の店頭写真(乙第3号証の1及び2)に示すとおりである。

店頭写真に見られる商品は、ゴルフクラブのグリップ(乙第4号証)並びにミニゴルフクラブ(乙第5号証の1ないし4)及び通常サイズのゴルフクラブ(乙第6号証の1及び2)である。

(3)商品売上げの実績は、被請求人会社の御徒町店の2006年1月2日〜12月31日のposデータ(乙第7号証の1及び2)に示すとおりである。

(4)使用の状況は以上のとおりであり、ここに挙げるゴルフクラブのグリップ並びにミニゴルフクラブ及び通常サイズのゴルフクラブが本件取消請求に係る「運動具、運動具の部品及び附属品」に属するものであることは明らかなものである。

4 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求前3年以内に国内において、本件商標をゴルフクラブのグリップ並びにミニゴルフクラブ及び通常サイズのゴルフクラブについて、使用していることを証明するものである。

よって、本件審判の請求は成り立たない。

第4 答弁に対する弁駁

請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁していない。

第5 当審の判断

1 被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品中「ゴルフクラブのグリップ、ミニゴルフクラブ及び通常サイズのゴルフクラブ」について、被請求人が本件審判の請求の登録前3年以内に使用しているとして、乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出している。

そこで、本件商標が請求に係る指定商品について使用されていたか否かについて検討する。

(1)乙第1号証は、被請求人が昭和55年11月25日に発行した「GOLF LIFE CATALOG 2 '80〜81 FALL & WINTER」(ゴルフ ライフ カタログ 2)と題する商品カタログの写しと認められるものである。

そして、3頁及び4頁にアイアン編として数種類のゴルフクラブのクラブヘッド部分の写真が商品の説明と共に掲載されており、「ニューパラマウント C.J.M.S」及び「ニューパラマウント C.J.M.S カーボン」と称するゴルフクラブには、そのクラブヘッドの底の部分(ソール)にやや図案化した「PARAMOUNT」の文字及び本件商標の構成中の図形とほぼ同一の図形が刻印され、また、「パラマウント.T.トライアングル」と称するクラブヘッドの底の部分(ソール)には、やや図案化した「PARAMOUNT」の文字が刻印されている。

また、17頁には、「女性用スーパーゴールデン13点セット」として、ゴルフクラブ、キャディバック、シューズ等の写真が掲載され、商品説明と共に「ニューパラマウントC.J.M.S.」と記載され、「女性用ハーフセット」として、「ニューパラマウント C.J.M.S レディス」との記載がある。

さらに、18頁には、「使い易い低重心設計ハーフセット」の種類として「パラマウント スタンダード」及び「ニューパラマウント C.J.M.S.」との記載がある。

(2)乙第2号証は、被請求人が昭和56年8月31日に発行した「GOLF LIFE 5 '81 AUTUMN COMPETITION」と題する商品カタログの写しと認められるものである。

そして、その18頁には、ゴルフクラブのクラブヘッド部分の写真が商品の説明と共に掲載されており、「ニューパラマウント C.J.M.S」及び「ニューパラマウント C.J.M.S カーボン」と称するゴルフクラブには、そのクラブヘッドの底の部分(ソール)にやや図案化した「PARAMOUNT」の文字及び本件商標の構成中の図形とほぼ同一の図形が刻印され、また、「パラマウント.T.トライアングル」と称するクラブヘッドの底の部分(ソール)には、やや図案化した「PARAMOUNT」の文字が刻印されている。

また、20頁には、複数種類のゴルフクラブのクラブヘッド部分の写真が商品の説明と共に掲載されており、「ニューパラマウント C.J.M.S No.1アイアン」、「ニューパラマウント C.J.M.S No.5ウッド」、「パラマウント.T.トライアングル No.1アイアン」及び「パラマウント.T.トライアングル No.4ウッド」と称するゴルフクラブには、そのクラブヘッドの底の部分(ソール)にやや図案化した「PARAMOUNT」の文字及び本件商標の構成中の図形とほぼ同一の図形が刻印されたもの、また、やや図案化した「PARAMOUNT」の文字が刻印されている。

さらに、30頁には、ゴルフクラブのクラブヘッド部分の写真が商品の説明と共に掲載されており、「ニューパラマウント C.J.M.S.」及び「ニューパラマウント C.J.M.S. カーボン」と称するゴルフクラブには、そのクラブヘッドの底の部分(ソール)にやや図案化した「PARAMOUNT」の文字及び本件商標の構成中の図形とほぼ同一の図形が刻印されている。

(3)乙第3号証の1及び2は、被請求人の販売店の店頭を撮影した写真(平成20年5月7日撮影)と認められるところ、この写真によれば、ゴルフクラブのグリップ及びミニゴルフクラブが展示され、そこに「パラマウントミニクラブ」の文字及び本件商標中の図形とほぼ同一の図形を表示した定価表が掲示されており、ゴルフクラブのグリップの頭部には不鮮明ながら標章と思しきものが付されている。

(4)乙第4号証は、ゴルフクラブのグリップ及び商品の下げ札を撮影した写真(平成20年5月7日撮影)と認められるところ、該グリップの頭部には不鮮明ながら標章と思しきものが付されており、該下げ札にはやや図案化した「PARAMOUNT」の文字及び本件商標中の図形とほぼ同一の図形が記載されている。

(5)乙第5号証の1ないし4は、ミニゴルフクラブを撮影した写真(平成20年5月7日撮影)と認められるところ、該ミニゴルフクラブのグリップの頭部には、やや不鮮明ながら「PARAMOUNT」及び「PRECISION GOLF」と判読可能な文字及び本件商標中の図形とほぼ同一の図形を組み合わせた標章が付され、さらにクラブヘッド部分には、やや図案化した「PARAMOUNT」の文字が付されている。

(6)乙第6号証の1及び2は、通常サイズのゴルフクラブを撮影した写真(平成20年5月7日撮影)と認められるところ、該ゴルフクラブのクラブヘッド部分には、やや図案化した「PARAMOUNT」の文字が付されている。

(7)乙第7号証の1及び2は、「商品別特販売上実績表」の写しと認められるところ、「作成日」として「7/7/19」、「対象期間」として「6/1/2→6/12/31」と記載され、商品名欄には「パラマウント ミニクラブ」、「スーパーパラ12。ス#1W42.5R」、「パラスーパークリークス#5W430R」及び「パラCJMSス#9137.7R」等の記載があり、それぞれに対応した売上数量、売上金額等が記載されている。そして、当該商品名、及び被請求人の答弁(前記第3、3(3))を併せ勘案すると、これは、被請求人会社の御徒町店(東京都台東区在)のポスシステムによるデータとみて差し支えないものといえる。

2 乙各号証によれば、被請求人は、ゴルフクラブをはじめとするゴルフ関連商品について、遅くとも昭和55年ないし昭和56年から現在に至るまで、広告宣伝、販売を行っていたものということができる。

そして、被請求人の前記取扱いに係るゴルフクラブには、クラブヘッド部分に本件商標と社会通念上同一と認められる標章が付されており、これらのゴルフクラブは、乙第1号証及び乙第2号証のカタログ又は店頭において「ニューパラマウント C.J.M.S.」、「ニューパラマウント C.J.M.S. カーボン」、「パラマウント.T.トライアングル」及び「パラマウント.T.トライアングル No.4ウッド」等と称されている。

また、乙第5号証によれば、被請求人の取扱いに係るミニゴルフクラブのグリップの頭部及びヘッド部分には、本件商標と社会通念上同一と認められる標章が付されていることから、乙第3号証の1及び2並びに乙第4号証に示されたゴルフクラブのグリップ頭部に付された標章は、不鮮明であるものの、グリップの形状及び色彩からみて、乙第5号証に示された前記標章と同一のものとみるべきであり、これらのミニゴルフクラブは、店頭において「パラマウントミニクラブ」と称されている。

さらに、乙第7号証(商品販売実績表)中の対象期間「6/1/2→6/12/31」は2006年(平成18年)の1年間とみるのが自然であり、また、商品名欄の「パラマウント ミニクラブ」、「スーパーパラ12。ス#1W42.5R」、「パラスーパークリークス#5W430R」及び「パラCJMSス#9137.7R」等の記載は前記カタログ及び店頭に表示されていた商品を指すものと推認される。

以上を総合すると、被請求人は、本件商標と社会通念上同一の商標を、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品の範疇に含まれる商品「ゴルフクラブ及びゴルフクラブのグリップ」に付して販売していたものと判断するのが相当である。

3 むすび

したがって、本件商標は、その指定商品に含まれる商品「運動具、運動具の部品及び附属品」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人によって使用されていたものであるから、商標法第50条の規定によりその登録を取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。