結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2008−300481(T2008−300481/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第3259496号商標(以下「本件商標」という。)は、「GENESIS」の文字を横書きしてなり、平成5年12月15日に登録出願、第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,釣り具」を指定商品として同9年2月24日に設定登録され、その後、同18年10月3日に商標権の存続期間の更新登録がされ、また、商標権の一部取消し審判により、同21年3月6日に指定商品中「釣り具」についての登録を取り消す旨の審決が確定し、その確定の登録が同年同月31日になされているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨以下のように述べている。
本件商標は、その指定商品中「おもちゃ,人形」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきものである。
(1)被請求人の証明している商品について
被請求人は、本件審判の取消請求に係る商品「おもちゃ,人形」と、「家庭用テレビゲームおもちゃ及びその部品・付属品,家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム,家庭用テレビゲームおもちゃ用プログラムを記憶させた電子回路・光ディスク・磁気ディスク・磁気テープ・ROMカートリッジ・その他の記録媒体,ダウンロード可能な家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用ゲームプログラム,ダウンロード可能な携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用ゲームプログラム及びこれらに類似する商品」とは類似する商品であるから、これらの商品について本件商標「GENESIS」を使用していることを証明することによって、「おもちゃ,人形」について本件商標「GENESIS」を使用していることを主張している。
しかしながら、被請求人が本件商標を使用していると主張している上記商品は、第9類に分類されている商品である。
商標法第50条に規定する「登録商標の使用」とは、商標権者が指定商品について登録商標の使用をする権利を占有する範囲、いわゆる、専用権を有する範囲内における登録商標の使用をいうものであり、その範囲を超えて、商標権者が禁止権を有するに止まる範囲の使用を含まないと解すべきものである。
してみると、被請求人は、本件審判の対象となっている登録商標(第28類)の専用権の範囲から逸脱した第9類に属する商品についての使用を主張しており、その前提において誤りがあるというべきであり、被請求人の主張は失当である。
(2)本件商標「GENESIS」の使用態様について
上述のように被請求人の主張はその前提において失当であるが、念のために被請求人の主張について検討する。
(ア)被請求人は、ビデオゲーム「G DARIUS」を構成する複数のビデオゲームの内の一つのビデオゲームについて使用されている商標であることを主張している。
先ず、被請求人は、「G DARIUS」がゲームセンター向けの業務用シューティングビデオゲーム「DARIUS」を共通の源流とする多数の家庭用ゲーム機用ゲームソフト「DARIUS」シリーズの中の1ゲームであり、「DARIUS」シリーズのゲームは全て多数の「STAGE」からなり、各「STAGE」は一つ又は複数の「ZONE」からなることを主張している。
そして、ビデオゲーム「GENESIS」は「ZONEν」のゲームであることを主張している。
(イ)ここで、被請求人の主張を検討してみるに、乙第1号証の1には、「Gダライアス」は、1997年にタイトーから販売されたアーケードゲーム、即ち、業務用テレビゲームであることが記載され、「ZONE」名の一つに「GENESIS」が記載されている。
しかしながら、乙第1号証の1は、業務用テレビゲームについて記載されたものであって、本件審判の取消請求に係る商品「おもちゃ,人形」とは非類似の商品についての記事である。
乙第1号証の2には、「ダライアス」は、1986年にタイトーから販売されたアーケードゲーム、即ち、業務用テレビゲームであることが記載されており、上述と同様に、本件審判の取消請求に係る指定商品「おもちゃ,人形」とは非類似の商品についての記事である。
また、タイトーが、「ダライアス完全版・完全版ワイド」を2007年9月12日に、「ダライアス」を2007年12月13日に、「ダライアスワイド」を2007年12月21日に携帯電話向けに配信したことが記載されているものの、本件商標「GENESIS」の使用の有無については一切、記載されていない。
なお、答弁書第7頁に「(ケ)『TAITO MEMORIES下巻(DARIUSを含む。)』:2005年8月25日発売」と記載されているが、乙第1号証の2には記載がない。
(ウ)次に、被請求人は、2007年6月28日以降、日本国内において家庭用ゲーム機おもちゃPlayStation2用のDVD「TAITO MEMORIES 下巻:懐かしの最終決定版25タイトル収録!」を販売し(乙第2号証の1及び2)、この中にビデオゲーム「G DARIUS」が収録され、各画面の画像を乙第2号証の3ないし6として提出している。
しかしながら、上記DVDのパッケージの裏面には、ゲームのタイトルとして「Gダライアス」が記載されているのみであって、「GENESIS」の文字は一切、記載されておらず、これをもって本件商標を使用しているとの主張は失当である。
(エ)被請求人は、家庭用ゲーム「DARIUS」のDVDを購入しようとするユーザーは、ゲームにどのような「STAGE」及び「ZONE」が含まれているかを調べ、購入ソフトを決定するので、「STAGE」及び「ZONE」は、ゲームの商標として機能している旨を主張している。
ところが、上述したように、DVDのパッケージには「Gダライアス」の文字はあっても、「STAGE」及び「ZONE」の名称については一切、記載しておらず、上記被請求人の主張は失当である。
確かに、乙第2号証の6では「GENESIS」の文字が画面上に表れているものの、この「GENESIS」は、乙第2号証の4の「GAME SELECT」の画面においてゲームの題号として表示された「1997 Gダライアス」を選択して表れるゲームの中の「ZONE」のタイトルであり、ゲームの内容を表したものであって出所を表示し自他商品を識別するために使用されたものではない。
そもそも、上記DVDのパッケージには「GENESIS」の文字はなく、需要者は、「GENESIS」の文字を見て、多数あるDVDの中から上記DVDを選択しているのではないことは明らかである。
(オ)次に、被請求人は、乙第3号証の1ないし第5を提出し、本件商標「GENESIS」が付されて販売されたビデオゲームがゲーム愛好者の間で広く知られていたことを主張している。
しかしながら、乙第3号証の1ないし第5は、何れもその表紙の右上に「ゲームセンタ」の文字があるように、業務用テレビゲームに関する雑誌であって、本件審判の取消請求に係る指定商品「おもちゃ,人形」とは非類似の商品を取り扱った雑誌であり、この雑誌に記載されていることをもって本件商標「GENESIS」を「おもちゃ,人形」について使用していることを証明したことにはならない。
なお、乙第3号証の1ないし5には、確かに「GENESIS」の文字が記載されているが、ゲーム中の「ZONE」のタイトルとして記載されたものであって自他商品識別力を発揮する態様で使用されたものではなく、更に、被請求人による使用でもないことを付言する。
また、被請求人は、乙第4及び第5号証を提出して、ビデオゲーム「GENESIS」が詳細に説明されていることを主張しているが、ゲーム中の「ZONE」のタイトルとして記載されたものであって自他商品識別力を発揮する態様で使用されたものではなく、更に、被請求人による使用でもないことを付言する。
(カ)以上の如く、被請求人は、乙第1ないし第5号証を提出して本件商標を取消請求に係る指定商品「おもちゃ,人形」について使用していたことを主張しているが、本件審判の取消請求に係る指定商品「おもちゃ,人形」とは非類似の商品ついての使用であるか、或いは、ゲームのタイトルとしての使用であって自他商品識別力を発揮する態様で使用されたものであるとはいえず、被請求人の主張は失当である。
(3)使用時期の証明について
(ア)被請求人が提出した各乙号証を検討してみるに、乙第1号証の2には、ダライアスを2007年12月13日に、ダライアスワイドを2007年12月21日に被請求人が配信したことが記載されているものの、そもそも本件商標「GENESIS」が使用されていたことについて一切記載されておらず、乙第1号証をもって、審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標「GENESIS」を取消請求に係る指定商品「おもちゃ,人形」に使用していたことを証明したことにはならない。
(イ)次に、乙第2号証は被請求人が販売したDVDのパッケージなどであり、このDVDを2007年6月28日以降に日本国内において販売したことを主張している。
しかしながら、上記DVDを2007年6月28日以降に販売したことを示す客観的な証拠資料が一切提出されておらず、上記DVDが2007年6月28日以降に販売されたことを証明したことにはならない。
(ウ)更に、乙第3号証は、1997年10月15日ないし同年12月30日に販売された雑誌であって、10年以上も前に発行された雑誌に係るものであって、乙第3号証をもって、審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標「GENESIS」を取消請求に係る指定商品「おもちゃ,人形」に使用していることを証明したことにはならない。
(エ)最後に、乙第4号証は、1998年4月13日に発行されたものであって、10年以上も前に発行された雑誌に係るものであり、更に、甲第5号証は発行日すら分からない。
よって、乙第4及び第5号証をもって、審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標「GENESIS」を取消請求に係る指定商品「おもちゃ,人形」に使用していることを証明したことにはならない。
(4)結論
被請求人は、乙第1ないし第5号証を提出し、本件商標「GENESIS」の使用事実を主張しているが、上述の如く、何れの主張も失当であり、本件商標「GENESIS」を取消請求に係る指定商品「おもちゃ,人形」について本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用していたと認めることはできない。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第16号証(枝番を含む。)を提出している。
今日では、営業用及び家庭用ビデオゲームのキャラクターやアバターの多くはぬいぐるみ、模型その他のおもちゃ、人形として市場に流通しており、当該ビデオゲームの創作者は、その商品化権、著作権に基づいて、それらおもちゃ、人形のメーカーにライセンスを与えているという事実がある。
また、ビデオゲームの扱い者の多くは、様々なゲーム機の景品として、或いはゲームからの派生商品として「おもちゃ,人形」を扱っている。
したがって、「おもちゃ,人形」は、「家庭用テレビゲームおもちゃ及びその部品・付属品,家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム,家庭用テレビゲームおもちゃ用プログラムを記憶させた電子回路・光ディスク・磁気ディスク・磁気テープ・ROMカートリッジ・その他の記録媒体,ダウンロード可能な家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用ゲームプログラム,ダウンロード可能な携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用ゲームプログラム及びこれらに類似する商品」と類似する商品であると認められる。
本件商標は、被請求人の創作に係る家庭用ビデオゲーム「G DARIUS」を構成する複数のビデオゲームの内の一つのビデオゲームについて使用されている商標である(乙第1号証の1)。
そして、この商品「家庭用ビデオゲームプログラムを記録した記録媒体」は、「おもちゃ,人形」と類似する商品であると認められる。
この「G DARIUS」は、後に詳述するように、被請求人が1997年(審決注:「1986年」の誤記と認められる。)に開発し、発表したゲームセンター向けの業務用シューティングビデオゲーム「DARIUS」を共通の源流とする多数の家庭用ゲーム機用ゲームソフト「DARIUS」シリーズの中の1ゲームである(乙第1号証の1及び2)。
「DARIUS」シリーズのゲームは全て多数の「STAGE」から成り、各「STAGE」は一つ又は複数の「ZONE」から成る。
ビデオゲーム「GENESIS」は「ZONEν」のゲームである。
今日では、様々なゲーム機ハードウエアが発売されており、それぞれのハードウエアについて、上記と同様な構成のゲームソフトが多数販売されている。
ユーザーがゲームプログラムを記録したDVDを購入する際、自己の所有するゲーム機で使用できるソフトを選ぶことは勿論であるが、彼が特定のゲーム機を所持しているとしても、経済的及び時間的に様々な制約があって、購入できるゲームソフトは限られたものとなる。そのため、ユーザーが、「DARIUS」と同様な家庭用ビデオゲームを購入する際は、そのゲームに収められている「STAGE」及び「ZONE」のゲーム内容を調べ、購入の是非を決定することになる。
「DARIUS」についてはシリーズとして多数のゲームが発売されているが(乙第1号証の2)、これらのゲームを構成する「STAGE」及び「ZONE」は様々である。
したがって、「DARIUS」のDVDを購入しようとするユーザーは、当該ゲームにどのような「STAGE」及び「ZONE」が含まれているかを調べ、購入ソフトを決定する。
よって、「STAGE」及び「ZONE」のタイトルは、当該ゲームの商標として機能していることになる。
「GENESIS」は、「G DARIUS」中の「ZONEν」のゲームであり、これは乙第3号証に示されているように、とりわけ人気の高いゲームである。
本件商標は、被請求人により「おもちゃ,人形」と類似する商品「家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム,家庭用テレビゲームおもちゃ用プログラムを記憶させた記録媒体」及びこれらに類似する商品「ダウンロード可能な携帯電話用ゲームプログラム」について、本件審判の請求前に使用されていたものであるから、商標法第50条の規定に該当せず、その登録を取り消すことはできない。
(1)本件商標「GENESIS」は、被請求人が創作し頒布したビデオゲームの商標であり、このビデオゲームは被請求人の製作に係るPlayStation2用のビデオゲームDVD「TAITO MEMORIES 下巻」の「G DARIUS」に収録されているものである。
ビデオゲーム「DARIUS」は、アーケード用ゲームとして、1986年に発表され、1980年代を代表するシューティングゲームと評されているものであり(乙第1号証の1及び2)、このゲーム機は現在もなお世界各地で稼動しているものと思量する。
被請求人が行った簡易調査によれば、このゲーム機は少なくとも「宝島宮城ゲームセンター」(宮城県仙台市青葉区堤町)及び「ゲームプラザVIP冨田」(大阪府高槻市冨田)の2箇所で稼動中である。なお、追加調査を行えば、更に多数の稼動状況が判明すると思量する。
(2)本件商標は、被請求人の創作に係るビデオゲーム「G DARIUS」中のビデオゲームの一つを示す商標として使用されているものである。
このゲーム「G DARIUS」のゲーム内容は乙第1号証に記載されているが、15の「ZONE」におけるゲームからなり、各「ZONE」では、それぞれ独自のゲームが行われるようになっている。
換言すれば、「DARIUS」は各「ZONE」のゲームのセットであり、「GENESIS」は、「G DARIUS」中の「ZONEν」のゲームのタイトルである。
更に、この「DARIUS」は下記の如くシリーズとして提供されている(乙第1号証の2)。
1987年 DARIUS エキストラバージョン
1989年 DARIUS II
1994年 DARIUS 外伝
1997年 G DARIUS
1997年 G DARIUS Ver.2
(3)このアーケード版ビデオゲームは、多数の家庭用ゲーム機及び携帯電話端末に移植され、前者に対してはDVDに記録されたゲームプログラムとして、また、後者に対してはダウンロード可能なゲームプログラムとして広く販売されているものである(乙第1号証の2)。これらは乙第1号証の2に示されているが、これらを改めて列挙すれば、以下のとおりである。
(ア)「スーパーDARIUS」:1990年3月16日発売、PCエンジン、CD−ROM、26STAGE
(イ)「DARIUS プラス」:1990年発売、PCエンジン、HuCARD
(ウ)「DARIUS アルファ」:1990年発売、PCエンジン、HuCARD
(エ)「DARIUS ツイン」:1991年3月29日発売、スーパーファミコン、12ZONE
(オ)「DARIUS フォース」:1993年9月24日発売、スーパーファミコン
(カ)「G DARIUS」:1998年4月16日発売、PlayStation、15ZONE、「ZONEν」にゲーム「GENESIS」あり
(キ)「DARIUSR」:2002年12月13日発売、ゲームボーイアドバンス
(ク)「DARIUS ゲート」:2002年配信開始、iモード・Yahoo!ケータイ、EZアプリ向け
(ケ)「TAITO MEMORIES 下巻(DARIUSを含む。)」:2005年8月25日発売、PlayStation2
(コ)「DARIUS 完全版・完全版ワイド」:2007年9月12日、Yahoo!ケイタイ向け配信開始
(サ)「DARIUS」:2007年12月13日、EZアプリ(BREW)向け配信開始
(シ)「DARIUSワイド」:2007年12月21日、iモード(P905i、D905i、F905i、F904i)向け配信開始
なお、上記は家庭用ゲーム機用に開発されたものであるが、上記のほか被請求人がサイバーフロント株式会社に許諾を与えて販売したPC用のゲームソフトもある(http://gameinfo.yahoo.co.jp/game02176/)。
さらに、上記家庭用ビデオゲーム中、「G DARIUS」は被請求人が作成し、2006年6月28日に発売した著名な家庭用ゲーム機おもちゃPlayStation2用のDVD「TAITO MEMORIES下巻:懐かしの最終決定版25タイトル収録!」(乙第2号証の1ないし6)に収録されており、その中にビデオゲーム「GENESIS」が収録されている。
(4)前記のアーケード用ビデオゲーム「DARIUS」のみでなく、前記の家庭用及び携帯電話用ゲーム「DARIUS」もまた、複数の「STAGE」及び「ZONE」(注:「STAGE」は少なくとも一つの「ZONE」から成る。以下の説明では「ZONE」のみを用いる。)におけるゲームの集合体であり、これらのビデオゲーム「DARIUS」の「ZONE」の数及び組み合わせは同一ではなく、区々である。また、これらの各「ZONE」のビデオゲームはそれぞれ独立し、単独で完結するゲームである。
一方、これらのゲームの需要者は、アーケードゲームとしての「DARIUS」の各「ZONE」におけるゲーム内容を知悉しているので、これらの家庭用ゲーム「DARIUS」に含まれる各「ZONE」におけるビデオゲームのタイトル、即ち商標を見て、当該DVD購入の是非を決定することになる。
即ち、上記商品においては、総合的な「DARIUS」などの商標のほかに、各「ZONE」におけるゲームのタイトルもまた商標として機能しているものである。
そして、本件商標「GENESIS」は、前述の如く「G DARIUS」中のビデオゲームについて使用されており、乙第2号証に示す如く、家庭用ビデオゲーム機おもちゃ用プログラムを記録したDVDについて2007年6月28日以降、日本国内で使用されていたものである。
(5)次に、本件商標が付されて販売されたビデオゲームが本格的な1個の自己完結型のビデオゲームであること、及び当該ビデオゲームがゲーム愛好者の間で広く知られていたことを、乙第3号証の1ないし5(新声社(SHINSEISHA)が1997年に発行した半月刊誌「VIDEO GAME MAGAZINE:GAMEST」)により立証する。
(ア)乙第3号証の1(上記雑誌1997年10月15日号)では、「ZONEν」におけるビデオゲーム「GENESIS」のゲーム内容が4ページにわたって紹介されている。
この内容から、このゲーム「GENESIS」が、複雑で大掛かりな興趣に富んだビデオゲームであり、他の「ZONE」のゲームとは別個の独立した自己完結型のビデオゲームであることが判明する。
(イ)乙第3号証の2(同年10月30日号)では、上記ビデオゲーム「GENESIS」が紹介されている。
(ウ)乙第3号証の3(同年11月30日号)では、上記ビデオゲーム「GENESIS」の競技会におけるハイスコアが紹介されている。この様な競技会が開催されることは、このビデオゲームが、独立した自己完結型の、換言すれば、他の「ZONE」のゲームとは関係のないビデオゲームであることを示すものである。
また、ここに「GENESIS」が取り上げられていることは、このゲームが特に人気の高いゲームであることを示すものである。
(エ)乙第3号証の4(同年12月15日号)では、上記ビデオゲーム「GENESIS」のゲーム内容が2ページにわたって紹介されている。
(オ)乙第3号証の5(同年12月30日号)では、上記ビデオゲーム「GENESIS」のハイスコアが紹介されている。このハイスコアのNo.5は乙第3号証の3に示されたトップスコアより高いものである。
このことは、このビデオゲームがプレイヤーの間で高い人気を得ていたことを示すものと思量する。
(6)さらに、この「G DARIUS」に関しては株式会社アクセラから「G DARIUS公式ガイドブック」(乙第4号証)が発行され、高橋書店から、高橋書店ゲーム攻略本シリーズとして、「G DARIUSパーフェクトプログラム」(乙第5号証)が出版されており、これらの中でもビデオゲーム「GENESIS」が詳細に説明されている。これらの書物は多くのゲーム愛好者に所蔵されており、被請求人の頒布したPlayStation2用のDVD「TAITO MEMORIES 下巻:懐かしの最終決定版25タイトル収録!」(乙第2号証)の発表以来、再びプレイヤーの教本とされているものと思量する。
(7)上記のように、公式ガイドブックや攻略本で、ビデオゲーム「GENESIS」が詳細に説明され、ゲーム愛好家の間に広く流布されていることは、この表示が被請求人が提供する特定のビデオゲームを示す商標として需要者に認知されていたことを示すものと思量する。
そして、これらの商品は、「おもちゃ,人形」に類似する商品である。
被請求人は、乙第2号証の「DVD”TAITOMEMORIES下巻”」のエターナルヒッツ版が2007年6月28日に、予定通り発売されたことを、乙第2号証の7及び8を提出し、その旨を立証する。
なお、該DVDは、各種家庭用ビデオゲーム機おもちゃ用として数次にわたり異なったチャンネルを通じて発売されており、最初の発売日が本件審判請求日たる平成20年4月16日より約2年8ヶ月前の2005年(平成17年)8月25日であるので、乙第6ないし第11号証(枝番あり。)を提出し、その旨を立証する。
ところで、「類似商品・役務審査基準」において、商品の区分は、単に商標行政上の便宜のためのものであって、分類は概ね商品の類否を推定するものに過ぎないとされており、事実、多数の類を跨って類似であると推定される商品が示されている。
そして、本件取消対象商品である商品「おもちゃ,人形」と、商品「家庭用テレビゲームおもちゃ,家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム,家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラムを記憶させた電子回路・光ディスク・磁気ディスク・磁気テープ・ROMカートリッジ・その他の記録媒体,ダウンロード可能な家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム及びこれに類似する商品」には、何れも類似群コード「24A01」が付されていて、他類間であっても類似群コードが同一であれば、それに含まれる商品・役務は原則として類似と推定することが明記されている。
従って、類似群コードが同一である以上、「家庭用テレビゲームおもちゃ、即ち家庭用テレビゲーム機」が、第9類に分類されているとしても、そのことをもって、それが本件商標の指定商品中商品「おもちゃ」又は「おもちゃに類似する商品」に該当しないとは言えない。
これらの商品は、購買者が家庭で遊ぶため購入する商品であり、一般購買者の感覚ではおもちゃ以外の何物でもない商品である。
また、商標法上は、「家庭用テレビゲーム機」と言う用語は用いられておらず、「家庭用テレビゲームおもちゃ」と言う用語が用いられている。
このことは、被請求人が本件商標を使用しているとする商品「家庭用テレビゲーム機」が「おもちゃ」であることを示すものである。
百歩を譲るとしても、「家庭用テレビゲーム機」即ち「家庭用テレビゲームおもちゃ」は「おもちゃ」と類似する商品であることは議論の余地がない。
本件は、「おもちゃ,人形」を取消対象として一体とする一つの取消請求である。よって、被請求人がこの内一つの該当商品だけでも使用証明出来れば、商標権を取り消すことは出来ない。
したがって、被請求人は、「おもちゃ」に類似する商品「家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム」への「GENESIS」使用をもって、使用証明とした。
商標「Gダライアス」は多数の商品「ゲームプログラム」を詰め合わせた商品の商標であり、商標「GENESIS」はその中に詰め合わされたゲームプログラムの一つを表彰する商標である。
「Gダライアス」を含む商標「DARIUS」を付した商品は複数種類発売されており、購買者はそれらに詰め合わされたゲームプログラムの商標を仔細に調べて、商品を選択している。
乙第1号証の1ないし2の立証目的は、タイトル「Gダライアス」なるDVDに収録された商品「家庭用テレビゲームおもちゃ用プログラム」の中に、登録商標「GENESIS」で表彰される商品が存在すると主張しているものである。
このDVDに収録されたゲームについては、パッケージに同封されるパンフレットに記載されており、更に発売時の広告や攻略本などにより詳細に紹介されているものである。
商品「家庭用テレビゲームおもちゃ用プログラム」は他の商品と異なり、需要者はその商品の内容を精査し、知悉した上でなければ当該商品を購入しない。需要者は、そのため購入に先立って様々なチャンネルを通じて情報を収集する。
それらのチャンネルには、ゲームプログラム提供者のホームページや広告、ゲームマシンショーなどの体験ゲーム、専門誌や一般紙の記事、攻略本、ゲーム仲間の評判やブログ等がある。
「商標の使用」には、「商品又は商品の包装に標章を付する行為」(商標法第2条第3項第1号)たるDVDのパッケージに「GENESIS」を付する行為が行われていなくても、被請求人のホームページ、攻略本、ゲーム専門誌の記事等により「GENESIS」を紹介することが「商品の広告に標章を付する行為」(商標法第2条第3項第8号)に該当する。当該紹介行為が、商品の購買意欲を喚起するからである。
つまり、ゲーム雑誌の記事等で「GENESIS」をゾーン名として広告することにより、需要者は他の「DARIUS」シリーズと識別し、本作が創世記的内容であることを判断基準として、商品を購入するか否かを決定しているのである。これは、まさに「GENESIS」の表示が存在することでそこに信用が化体し、自他商品等識別機能を発揮していることを表している。
家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラムは、新品の販売が終了した後、数年或いは十数年の長期間にわたり、中古ソフト専門店やオークションを通じて広く流通するものである。被請求人が販売したDVDの中古品の流通は今日も行われていると思量する。
しかして、これらの業者の行為は、商標法第2条第3項第2号に規定の「使用」に該当し、かつその業者は、被請求人が黙示の許諾を与えた者と認められるものである。
登録商標が付された中古品の売買でも、登録商標の使用と認められるものと思量する。
このことは、「東京高裁判平成14年(行ケ)第346号審決取消請求事件の判決」(乙第16号証)の判例からも明らかである。
この判示に従えば、中古ソフト業者による商標「GENESIS」を付した商品の売買が、商標権者たる被請求人の登録商標使用に該当することは明らかである。
商標法は、その登録商標に化体された信用を保護することを目的としている。よって、商品に登録商標が付され、商標権者の商品であることが識別出来ている以上、その商標に化体された無体物たる信用は商品がいくら転々流通しようとも消尽することが無い。
この観点からも、中古ソフト業者による当該取引行為は、商標法第2条第3項第2号に規定する商標の「使用」に該当する。
以上のとおり、本件商標は、その商標権者により、本件審判の請求前3年間及びそれ以前に、日本国内において、その指定商品中「おもちゃ,人形」に類似する商品と認められる、「家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム,家庭用テレビゲームおもちゃ用プログラムを記憶させた記録媒体」及びこれらと類似する商品である「ダウンロード可能な携帯電話用ゲームプログラム」について、継続して使用されていたものであるから、商標法第50条の規定に該当せず、その登録を取り消すことはできない。
よって、本件審判の請求は成り立たない。
審判長は,請求人に対し、平成21年2月3日付けで、「取消審判の『請求の趣旨』は、審判における審理の対象・範囲を画し、被請求人における防御の要否の判断・防御の準備の機会を保障し、取消審決が確定した場合における登録商標の効力の及ぶ指定商品の範囲を決定づけるという意味で重要なものであるから、『請求の趣旨』の記載は、客観的で明確なものであることを要するものであるところ、本件取消審判事件の『請求の趣旨』中『これらに類似する商品』の意味(類似する商品とは何を意味するのか)の点で、著しく不明確であるから、「これらに類似する商品」とは、如何なる指定商品を取消の対象とするのか、客観的で明確になるよう釈明されたい。」旨の審尋を発した。
これに対し、請求人から、平成21年4月22日付けで手続補正書が提出され、「請求の趣旨」中の指定商品を「おもちゃ,人形」とする補正がされた。
前記第4のとおり、不明確であった請求の趣旨は補正により明確なものとなり、平成21年4月30日に本件商標の商標登録原簿に当該請求の趣旨についての更正の登録がなされた。
そして、請求人による当該補正は要旨変更に当たるものではない。
(1)被請求人は、自己の創作に係る家庭用ビデオゲーム「G DARIUS」を構成する複数のビデオゲーム内の一つのビデオゲームについて本件商標を使用している旨主張し、証拠を提出している。
(2)しかしながら、被請求人が本件商標を使用していると主張する上記家庭用ビデオゲームは、政令で定める商品及び役務の区分第9類中に例示されている「家庭用テレビゲームおもちゃ」の範疇に属する商品というべきであり、本件請求に係る指定商品「おもちゃ、人形」の範疇には属さないものである。
もとより、商標法第50条第1項に基づく商標登録の取消の審判が請求された場合には、その請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについて登録商標が使用されていることを被請求人が証明しない限り、その請求に係る指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消を免れないことは、同条第2項の規定から明らかであり、また、この場合の指定商品には、それに類似する商品は含まれないことも明らかである。
したがって、仮に被請求人が上記家庭用ビデオゲームに本件商標を使用していることが認められるとしても、本件商標が請求に係る指定商品に使用されているものと認めることはできない。
(3)そうすると、被請求人の主張は、前提を欠くものであって認められないが、念のためさらに進んで、被請求人の提出に係る証拠に基づき、本件商標の使用に係る商品について、以下に検討する。
(ア)ところで、商標法第50条の適用上、「商品」というためには、市場において独立して商取引の対象として流通に供される物でなければならず、また、「商品についての登録商標の使用」があったというためには、当該商品の識別表示として同法第2条第3項、第4項所定の行為がされることを要するものというべきである(東京高裁平成12年(行ケ)第109号、平成13.2.28判決参照)。
(イ)これを本件についてみるに、被請求人の提出に係る証拠によれば、被請求人は1997年に「G DARIUS(Gダライアス)」と題するアーケードゲーム(ゲームセンター向けの業務用シューティングゲーム)を発売したこと、上記アーケードゲームは複数の「STAGE」及び「ZONE」から構成されていること、その内の「ZONEν」にゲーム「GENESIS」があること、上記アーケードゲームは家庭用ゲーム機及び携帯電話端末に移植され、DVDに記録されたゲームプログラム又はダウンロード可能なゲームプログラムとして販売されていること、ゲーム機「PlayStation2」用のゲームプログラムが2005年8月25日に発売されたことが認められる(乙第1号証の1及び2)。そして、上記「PlayStation2」用のゲームプログラムは、DVDに記録されたものであり、そのDVDのパッケージの表面には、「PlayStasion2」、「エターナル ヒッツ/Eternal Hits」、「TAITO MEMORIES タイトーメモリーズ 下巻」、「TAITO」の各文字等及び各ゲームの場面と思しき複数の写真が掲載されていること、その裏面には、「懐かしのゲーム最終決定版25タイトルを収録!」の文字と1978年ないし1997年の各年に応じてゲームの一場面と思しき写真及びゲームのタイトルが掲載されており、1997年の欄には「Gダライアス」の文字が記載されているほか、「株式会社タイトー」、「希望小売価格2,381円(税込2,500円)」等の文字が記載されていることが認められる(乙第2号証の1及び2)。また、乙第2号証の3ないし6は、上記DVDに収録されている画面の写しと認められるところ、ゲーム選択画面の「1997Gダライアス」の項目に、「Gダライアス」、「1997年シューティング」と表示され、「Gダライアス」のタイトル画面に、「Gダライアス」、「DARIUS」、「TAITO」、「TAITO CORPORATION 1986,1997」の文字等が表示され、さらに「ZONE」のタイトル画面に「ZONEν」、「GENESIS」の文字等が表示されていることが認められる。
(ウ)以上からすると、「GENESIS」の文字は、「G DARIUS(Gダライアス)」と題するゲーム中の一つのゲームのタイトルとして使用されているものと認められるものの、該ゲームが収録されているDVDの包装には一切表示されておらず、DVDを駆動して当該ゲームの画面を閲覧することにより、ようやく目にすることができるものといえる。しかも、「ZONEν」のゲーム「GENESIS」は、上記ゲーム「G DARIUS(Gダライアス)」に組み込まれたものであって、それのみを取り出し、単独で取引されるものではない。
そして、上記DVD自体は、ゲームプログラムを記録したものであり、市場において独立して商取引の対象となる物といえるものであって、商標法上の商品といえるが、一般に、この種商品の取引に当たっては、商品の包装に記載された表示をもって自他商品の識別が行われるというべきであり、それに記録された内容を確認して、つまり、DVDプレイヤー等によりDVDを駆動し画面を確認した上で、該画面のタイトルをもって取引が行われるようなことは考え難い。
そうすると、「GENESIS」の文字は、該名称のゲームであること、即ち該ゲームの内容を表示するものということはできるとしても、該ゲーム自体が市場において独立して商取引の対象となっているものとはいえないから、「GENESIS」の文字は、上記DVDの標識として用いられているものとはいい難く、数多あるDVDを選択する目印にはなり得ないものである。他に、「GENESIS」の文字が上記DVD自体の標識として、又は独立した単独のゲームプログラム、DVD等の標識として、実際に使用されている証拠は見当たらない。
してみれば、「GENESIS」の文字が用いられたゲーム(プログラム)は、それ自体が単独で完結した一つのゲームであるとしても、商標法上の商品とはいえないし、「GENESIS」の文字は、商品の識別表示として使用されているものとは認められない。
前示のとおり、本件商標を請求に係る指定商品に使用しているとの被請求人の主張は、前提を欠くものであって、認められないものであるが、念のため、その使用時期について、以下に検討する。
(1)フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」(乙第1号証の1及び2)の記載によれば、2005年8月25日にゲーム機「PlayStation2」用のDVD「TAITO MEMORIES タイトーメモリーズ 下巻」が発売され、2007年9月12日にゲームプログラム「DARIUS 完全版・完全版ワイド」が、2007年12月13日にゲームプログラム「DARIUS」が、2007年12月21日にゲームプログラム「DRAIUSワイド」がそれぞれ携帯電話向けに配信開始されたことが認められ、これらの日付はいずれも本件審判請求の登録日(平成20年5月12日)前3年以内である。
しかしながら、上記1(3)のとおり、DVD「TAITO MEMORIES タイトーメモリーズ 下巻」に収録されたゲーム「GENESIS」は商標法上の商品とは認められないものであり、同様に、上記「DARIUS 完全版・完全版ワイド」、「DARIUS」及び「DRAIUSワイド」も、これらゲームプログラムの名称で配信されたものであって、その中に収録されたゲーム「GENESIS」は、独立して商取引の対象となっているものとは認められず、商標法上の商品とはいえない以上、乙第1号証の1及び2は、本件商標の使用を立証するものとはいえない。
(2)被請求人は、雑誌「VIDEO GAME MAGAZINE ゲーメスト:GAMEST」の抜粋写し(乙第3号証の1ないし5)、書籍「Gダライアス公式ガイドブック」の抜粋写し(乙4号証)及び書籍「Gダライアスパーフェクトプログラム」の抜粋写し(乙5号証)を提出し、これらの雑誌及び書籍においてビデオゲーム「GENESIS」が紹介されている旨主張している。
しかしながら、乙第3号証の1ないし5の雑誌は、いずれも1997年に発行されたものであり、乙第4号証の書籍は1998年に発行されたものである。また、乙第5号証の書籍は、発行日が明示されていないが、裏表紙に「1998 TAKAHASHI SHOTEN CO., Printed in Japan」と記載されていることから、1998年に発行されたものと推認される。そして、これらの雑誌及び書籍が現在に至るまで発行されていることを示す証左はない。
なお、これらの雑誌及び書籍中に掲載されている「GENESIS」の文字は、「ZONEν」のゲームのタイトルとして用いられたものであって、該ゲームの内容を示すにすぎず、商品の識別標識として使用されているものとはいい難い。
そうすると、これらの雑誌及び書籍において本件商標と同一といい得る「GENESIS」の文字が掲載されているとしても、これをもって、本件商標が本件審判請求の登録前3年以内に使用されたことを立証するものとはいえない。
以上のとおりであるから、被請求人は、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において請求に係る指定商品について、本件商標を使用していたことを証明したものとはいえない。また、被請求人は本件商標を使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれによっても、請求に係る指定商品「おもちゃ,人形」について使用されていなかったものというべきであり、また、その使用をしていないことについて正当な理由があるものとも認められないから、商標法第50条の規定に基づき、上記指定商品についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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