結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2007−301040(T2007−301040/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1446399号商標(以下「本件商標」という。)は、「OPUS」の欧文字を書してなり、昭和51年11月22日に登録出願、第10類「理化学機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同55年12月25日に設定登録、その後2回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成14年5月22日に第9類「理化学機械器具,測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具」及び第10類「医療用機械器具」を指定商品とする書換登録がなされているものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
請求人は、「本件商標の指定商品中第10類『医療用機械器具』を取り消す。審判費用は非請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由を「本件商標は、その指定商品中第10類『医療用機械器具』について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、その登録は、商標法第50条第1項により、取り消されるべきである。」旨主張している。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第12号証(枝番を含む。)を提出した。
商標権者は、株式会社ワックの代表取締役であり、株式会社ワックは、商標権者が創業者であり、経営者でもある。
株式会社ワックは、商標権者より承諾を得た本件商標の通常使用権者である。(乙第1号証)
(1)乙第2号証ないし乙第5号証
(ア)乙第2号証は、医療用機械器具の包装容器である段ボール箱の写真である。箱には、大きく「OPUS」と書かれ、同じ側面には、株式会社ワックの文字が大きく記されている。
段ボール箱の他の側面には、黄色いシールが貼付され、ここにも、本件商標「OPUS」が記載されている。製造ロット番号として「796106」が印字され、「両眼視機能検査装置」と記されている。段ボール箱にも製造ロット番号「796106」が印字されている。
(イ)乙第3号証は、2007年7月10日付発行の株式会社ワックの納品書であり、納品書の品名・型番の欄に、本件商標及び製造ロット番号と同じ「796106」が記載されている。
(ウ)乙第4号証は、同日付の請求書の写である。
(エ)乙第5号証は、商品の製造元である株式会社森川製作所が、株式会社ワックにあてた請求明細書であり、摘要欄に記載された「S/N 795106〜797006」には、前記製造ロット番号が含まれている。納期欄には、「07年7月2日」と記載されている。乙第3号証及び乙第5号証に記載の客先への納品日前に、製造元から株式会社ワックにこの請求明細書が発行されたものである。
(オ)本取消審判の請求の登録日は、平成19年8月28日(2007年8月28日)であるところ、乙第2号証ないし乙第5号証の日付は、いずれも、2007年7月の日付であるから、本審判請求の本審判請求の登録前3年以内のものである。
(2)乙第6号証及び乙第7号証
(ア)乙第6号証は、商品「両眼視スクリーナー」の写真であり、「両眼視スクリーナー」の上面後方に、本件商標「OPUS」が付され、商品の裏側には、製造番号「526707」が記されている。
(イ)乙第7号証は、当該商品の製造元である株式会社森川製作所が株式会社ワックにあてた請求明細書であり、摘要欄に、上記製造番号「526707」が記され、納期欄には、06年5月30日」と記され、右端には、2006年5月30日を意味する「’06.5.30」の担当者印が捺印されている。
(ウ)乙第6号証及び乙第7号証から、審判請求の登録前3年以内に、登録商標と同一又は少なくとも社会通念上同一の商標が、本件商標の指定商品中第10類「医療用機械器具」の範疇の商品に使用されている。
(3)乙第8号証は、平成18年10月20日発行の雑誌「日本の眼科」に掲載された広告であり、その第155頁の左側に本件商標を付した「両眼視検査器」の広告が掲載されている。この雑誌の発行日も本審判の請求の登録前3年以内のものである。
(4)乙第9号証は、「遠方順応器」の納品書であり、品名の欄には、「OPUS」と示されている。納品書の日付は、「04年11月1日」であり、審判請求の登録日3年以内にあたる2004年11月1日の日付である。
(5)乙第10号証は、遠方順応器の納品書に対応する請求書であり、日付は、「11月24日」であるが、伝票番号が納品書(乙第9号証)右上の「No.11399」と一致することから、「2004年11月24日」であることがわかる。
(6)乙第11号証は、眼科に配布される通院カードであって、家庭用の両眼視検査機の小さな写真が掲載され、その近傍に本件商標が使用されている。
(7)乙第12号証は、この通院カードを印刷した印刷業者の納品書である。
上記乙各号証により、本件商標が、商品「医療用機械器具」中の商品について、通常使用権者によって日本国内において、使用されていることは明白である。
また、乙第2号証ないし乙第12号証が証明する使用の日付は、いずれも本審判の請求の登録日前3年以内のものである。
したがって、本件商標は、請求に係る指定商品中第10類「医療用機械器具」に含まれる商品について、本件審判の請求の登録前3年以内に使用しているものであるから、請求に係る指定商品についての登録は取り消されるべきでない。
請求人は、弁駁していない。
通常使用権は、商標権者が他人にその商標権について登録商標の使用許諾をすることにより発生するものであり、その使用許諾は、商標権者と使用権者の意思表示の合意によって成立し、契約自由の原則により何らの方式も必要とせず、口頭による使用許諾によっても成立するものと解される。
これを、本件についてみるに、本件審判において被請求人より提出された乙第1号証によれば、本件の商標権者は、株式会社ワックの代表取締役であり、株式会社ワックは、権利者より許諾を得た本件商標権の通常使用権者であると推認することができる。
被請求人の提出した乙第2号証をみるに、医療用機械器具の包装容器である段ボール箱に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付され、また、本件商標の通常実施権者である「株式会社ワック」の記載が認められる。また、段ボール箱の側面には、商品名として「両眼視機能検査装置」と記載され、前記商品の製造ロット番号「796106」の記載が認められる。
そして、本件商標の通常実施権者である「株式会社ワック」が、2007年7月10日付で発行した納品書(乙第3号証)の「品名・型番」の欄には、上記製造ロット番号「796106」、上記商品「両眼視機能検査装置」の範疇の商品と推認できる「遠方順応器」及び本件商標と社会通念上同一と認められる商標が記載され、その納品書の日付は、2007年7月10日と認められる。
そうとすれば、乙第2号証及び乙第3号証より、株式会社ワックが、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付された「遠方順応器」を販売し、2007年7月10日に納品された事実を認めることができる。
また、被請求人の提出した乙第8号証をみるに、平成18年10月20日発行の雑誌「日本の眼科」に、本件商標の通常実施権者である「株式会社ワック」が、商品「両眼視検査器」の広告を行っている事実が認められ、その広告に掲載された「両眼視検査器」には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている。
そして、前記商品「遠方順応器」及び「両眼視検査器」は、本件商標の指定商品中第10類「医療用機械器具」の範疇の商品であると認められる。
さらに、本取消審判の請求の登録日は、平成19年8月28日(2007年8月28日)であるところ、前記証拠資料の日付は、いずれも本取消審判の請求の登録日前3年以内のものと認められる。
以上を総合勘案すれば、本件商標の通常実施権者と認められる株式会社ワックが、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中第10類「医療用機械器具」の範疇に属する商品について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたものと認めることができる。
したがって、本件商標の登録は、請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものではない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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