Trademark Appeal Case
称呼類似と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900402(T2008−900402/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5157479号商標(以下「本件商標」という。)は、「YOUGUESS」の欧文字と「ユーゲス」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、平成20年2月4日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として、同年7月16日に登録査定、同年8月8日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2120130号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、昭和60年7月22日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成元年3月27日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、平成21年2月25日に指定商品を第3類「フランス製のせっけん類」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続するものである。
同じく登録第2163209号商標(以下「引用商標2」という。)は、「GUESS?」の文字を横書きしてなり、昭和61年4月30日に登録出願、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成元年8月31日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続するものである。
以下、上記各登録商標をまとめていうときは、単に「引用商標」という。
(2)理由の要点
本件商標は、引用商標と類似するものであり、その指定商品は、本件商標の指定商品と類似するものである。
また、本件商標は、「香水」の商品分野における申立人の周知商標「GUESS」、「GUESS?」と類似するものであって、その指定商品は当該「香水」と同一又は類似するものである。
さらに、本件商標は、これがその指定商品に使用されると、申立人が商品「被服、アクセサリー、バッグ、ジュエリー、香水」等について使用し、本件商標の登録出願日前から需要者間で周知・著名である商標「GUESS」、「GUESS?」との間で出所の混同を生じるおそれがあるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、「YOUGUESS」の欧文字と「ユーゲス」の片仮名文字からなるものであるところ、該片仮名文字は該欧文字の表音として自然なものであり、これより生ずる「ユーゲス」の称呼は、格別冗長でなく一気一連に称呼し得るものである。
そして、その構成中の欧文字及び片仮名文字のいずれの構成各文字も、同じ書体、同じ大きさ、等間隔で不可分一体的に表されたものであるから、かかる構成態様からなる本件商標にあっては、その前半に表された「YOU」及び「ユー」の各文字部分を取捨したうえで、後半の「GUESS」あるいは「ゲス」の各文字部分のみを分離、抽出して、これが独立して取引に資されるほどに看者の印象、記憶に強く残るものとはいい難く、当該部分に相応した称呼及び観念をもって取引に資されるとみるべき特段の事情は見いだせない。
しかして、本件商標は、その構成文字全体をもって特定の観念を有しない一体不可分の造語よりなるものと認識し把握されるとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、その構成文字に相応して「ユーゲス」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じることのない造語というのが相当である。
一方、引用商標1は、別掲のとおり、その構成中に「GUESS」の欧文字を有するものであり、また、引用商標2は、「GUESS?」の文字からなるものであるから、いずれもその構成中の「GUESS」の欧文字から、「ゲス」の称呼及び「推測する」等の観念を生ずるものである。
しかして、本件商標から生ずる「ユーゲス」の称呼と引用商標から生ずる「ゲス」の称呼とを比較しても、両者は、音数の相違及び相違する音の音質の差異により、相紛れることなく判然と区別し得るものである。
また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らして、外観においては明らかに相違するものであり、また、本件商標は特定の観念を有しない造語であるから、観念については比較することができない。
してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標に類似する商標と判断することはできないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第10号該当について
申立人の提出に係る証拠によれば、本件商標の登録出願前から、商品香水に商標「GUESS」が使用されていたことが認められる。
しかし、本件商標は、上記(1)に認定のとおり、その外観、称呼及び観念のいずれからみても、「GUESS」の欧文字と類似するものとは認められないものである。
したがって、本件商標は、申立人の業務に係る商標と同一又は類似の商標ということができない以上、本条項に係る他の要件について論及するまでもなく、商標法第4条第1項第10号に該当するものではない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当について
申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標は、我が国において「被服、アクセサリー、バッグ」等を中心として申立人に係る日本法人によって使用され、本件商標の登録時はもとより登録出願時には既に、申立人に係る前記商品を表示する商標として、その需要者の間で広く知られるに至っていたと認めることができるものである。
しかし、本件商標が引用商標に類似する商標と認められないことは前記(1)のとおりであり、「GUESS」の語は、「推測する」等の意味を有する英語として知られていることも相まって、本件商標と引用商標とをさらに関連付けてみなければならない理由は見いだせないから、結局、両商標は別異の出所を表示するものとして看取されるというのが相当である。
してみれば、本件商標を指定商品に使用した場合、本件商標の登録時はもとより登録出願時において、これに接する取引者、需要者をして引用商標を想起、連想して、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品と誤認するとはいい難く、商品の出所について混同を生ずるおそれはなかったといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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