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結論

敗訴(請求棄却)

商標「JAYRO NEXT」の結合商標の称呼類否と著名性(第4条第1項第15号|審判異議2008−900408(T2008−900408/J7))

審判番号
異議2008−900408(T2008−900408/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「JAYRO NEXT」
争点(論点)
結合商標の称呼類否と著名性
適用条文
第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第35類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2008−900408(T2008−900408/J7)・異議)は、本件商標「JAYRO NEXT」について、商標法第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の称呼類否と著名性」です。指定商品・役務は第35類に属します。特許庁は「登録第5151594号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5151594号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5151594号商標(以下「本件商標」という。)は、「JAYRO NEXT」の欧文字を書してなり、平成19年6月21日に登録出願、 第35類「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成20年7月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要点

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が使用する「NEXT」、「ネクスト」の商標は、申立人のハウスマークであって、商品「被服、靴、身の回り品」等に継続して使用されており、遅くとも本件商標の出願日である平成19年6月21日当時においては、申立人の使用商標は需要者間において申立人の製造、販売に係る商品を表象するものとして周知・著名性を獲得しているものである。このような状況下、本件商標がその指定役務に使用されれば、需要者・取引者をして、申立人の使用商標との間で出所の混同を生じさせるおそれが存するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

3 当審の判断

(1)著名性について

申立人の提出した証拠によれば、申立人が英国においてチェーン店を営む事業者であり、申立人に係る商品(被服、靴類等)について「NEXT」の文字からなる商標が使用されていることを窺い知ることはできるけれども、全証拠をもってしても、本件商標の登録出願時において、申立人の使用商標が我が国の需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めるには充分なものとはいえないものである。

(2)本件商標と申立人の使用商標の類似性について

本件商標は、「JAYRO NEXT」の欧文字からなるものであるところ、その構成は、「JAYRO」と「NEXT」の間に1文字分の空白を有してなるとはいえ、同じ書体、同じ大きさで、かつ同間隔に表されていて、外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、これより生ずる「ジャイロネクスト」の称呼も7音とそれほど長いものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

また、観念についてみると、構成中の「JAYRO」は、特定の意味を有しないものと認められ、同じく「NEXT」は、「つぎ。次位。」の意味を有する語であるが、「NEXT」は、上記意味合いで日常的に使用されるものであり、自他役務の識別力はそれほど強いものとはいえない語である。

してみれば、本件商標は、構成全体をもって一体不可分の商標というべきであり、「ジャイロネクスト」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものというべきである。

これに対し、申立人の使用商標は、「NEXT」の欧文字からなる商標であるから、これよりは「ネクスト」の称呼を生じ、「つぎ。次位。」の観念を生ずるものである。

そこで、本件商標と申立人の使用商標の類否について検討するに、両商標は、「NEXT」の文字を有する点において共通するものの、外観において相紛れるおそれはないというべきであり、本件商標より生ずる「ジャイロネクスト」の称呼と申立人の使用商標から生ずる「ネクスト」の称呼とは、その構成音及び構成音数に明らかな差異を有し、十分に聴別し得るものであり、また、観念については、本件商標よりは、特定の観念を生じないから、比較すべきところがないものである。

(3)混同を生ずるおそれについて

以上のとおり、申立人の使用商標は、本件商標の登録出願時において、需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めることはできず、また、本件商標は、申立人の使用商標とは別異の商標であって、類似するものでなく、また、本件商標の指定役務である「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」において取り扱われる薬剤、医療補助品、化粧品、歯磨き及び石けん類は、日常的に使用されるものであるが、申立人の使用商標が使用されている「被服、靴、アクセサリー」はファッション関連商品であって、その用途等を異にするものであるから、本件指定役務と申立人の使用商標の使用に係る商品の関連性は低いものといえるものであって、他に本件商標が申立人の使用商標とその出所について混同を生ずるおそれがあるとする格別の事情も見いだせない。

してみれば、本件商標は、これをその指定役務に使用したとしても、これに接する需要者が申立人の使用商標を想起又は連想して、当該役務を申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないと判断すべきものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(4)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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