Trademark Appeal Case
国名と普通名称の誤認
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900432(T2008−900432/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5155147号商標(以下「本件商標」という。)は、「ラ・フランスちゃん」の文字と「LA FRANCE-CHAN」の文字とを二段に横書きしてなり、平成19年10月4日に登録出願、第3類「化粧品」を指定商品として、同20年8月1日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、化粧品等の本場として世界的に著名な国名となっている「FRANCE(フランス)」を意味する「FRANCE」「フランス」の文字をその構成中に有するものであるから、これを本件商標の指定商品中「フランス製以外の商品」に使用した場合には、該商品が恰も「フランス製の商品」であるかの如く需要者に商品の品質、産地、販売地等について誤認混同を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、その指定商品中「フランス製以外の商品」についての登録は商標法第4条第1項第16号に該当するものであるから、商標法第43条の3第2項により取り消されるべきものである旨述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第20号証を提出した。
3 当審の判断
(1)本件商標は、上記1のとおり、「ラ・フランスちゃん」の文字と「LA FRANCE-CHAN」の欧文字とを二段に横書してなるところ、格別な事情がない限り、一般に人名以外の事物を表す語に「ちゃん」等の敬称や愛称を表す文字を結合し、これを商標として採択、使用する場合には、その構成文字全体をもって擬人化された名称(語)として観念されるものであるから、本件商標は、常に一体のものとして認識し、把握されるというのが自然である。
しかして、本件商標の構成文字中「ラ・フランス」及び「LA FRANCE」の文字部分は、一般によく知られた果物である「西洋梨の一品種」を意味する「ラフランス(ラ-フランス)」(〔和製語〕西洋梨の一品種。フランス原産。果実はやや小形で緑色の果皮に褐色の斑点があり、芳香を賞味する。山形県・青森県・長野県などで栽培。:広辞苑第六版)の語を、それぞれ表記したものと容易に理解し得るものとみて差し支えがなく、それが我が国一般の需要者における普通に持ち合わせる知識にあるというのが相当である。
そして、これらの文字部分に加えて、愛称を表す「ちゃん」並びに「-」(ハイフン)を介してその欧文字表記と理解し得る「CHAN」の文字を結合し、それぞれ「ラ・フランスちゃん」及び「LA FRANCE-CHAN」として一連に表記したものと看取し得るものである。
してみれば、本件商標を構成する「ラ・フランスちゃん」及び「LAFRANCE-CHAN」の文字からは、取引者・需要者に西洋梨の一品種である「ラフランス」を擬人化した一体不可分の一種の造語として無理なく認識し理解されるというのが相当である。
そして、特定の産地、販売地等を表すものとは理解され難いといえる「フランスパン」や「フランス人形」等と同様に、本件商標の構成文字にあっての「ラ・フランス」ないし「LA FRANCE」の文字部分は、「西洋梨の一品種」を表す普通名詞ないしその欧文字表記と理解される以上に、これが商品の品質、産地、販売地等を表すものとして直ちに想起し認識されるとするのは困難というべきである。
したがって、本件商標をその指定商品に使用しても、「フランス製の商品」であるかの如くその商品の品質ついて誤認を生じさせるおそれがあるということはできない。
(2)そうすると、国名である「FRANCE(フランス)」を意味する「FRANCE」「フランス」の文字を本件商標の構成中に有することを理由として、本件商標をその指定商品中「フランス製以外の商品」に使用した場合には、該商品が恰も「フランス製の商品」であるかの如く需要者に商品の品質、産地、販売地等について誤認混同を生じさせるおそれがある旨の申立人の主張は認めることができない。
また、申立人は、韓国、台湾及び我が国での異議決定、審決及び審査例を挙げ、これらと同様に本件商標の取消決定がされるべき旨述べているが、これら事案にかかる商標と本件商標とは、その具体的な商標の構成態様を異にし、必ずしもこれに倣うべき格別の事由も見出し難く、むしろ本件については、上記のとおり判断し得るものというのが相当であるから、これらの主張も採用することができない。
(3)以上のとおり、本件商標は、その指定商品中の登録異議の申立てに係る指定商品について、申立人の主張及び証拠方法によって、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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