Trademark Appeal Case
称呼の類似性と語尾の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900480(T2008−900480/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5162273号商標(以下「本件商標」という。)は、平成20年1月17日に登録出願、「アダム」の片仮名文字と「adam」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第3類「マッサージ用ローション,マッサージ用オイル,その他の化粧品,香料類,せっけん類,歯磨き」及び第10類「性交補助器具,自慰補助器具,その他の医療用機械器具,マッサージ用バイブレーター,その他のマッサージ機器,コンドーム,その他の避妊用具」を指定商品として、同年8月8日に登録査定、同年8月29日に設定登録されたものである。
2 異議申立ての理由の概要
(1)引用商標
登録異議申立人の引用する登録第640609号商標(以下「引用商標」という。)は、「アダムス」の片仮名文字を書してなり、昭和37年8月28日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同39年4月9日に設定登録され、その後、4回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、平成16年8月18日に第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)理由の要点
本件商標は、その片仮名文字より「アダム」の称呼を生ずる。
これに対し、引用商標は、その片仮名文字より「アダムス」の称呼を生ずるものでるから、両商標は、語尾の「ス」の有無以外を共通にする類似のものである。
また、本件商標の指定商品中「マッサージ用ローション,マッサージ用オイル,その他の化粧品,香料類,せっけん類,歯磨き」は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、「アダム」の片仮名文字と「adam」の欧文字よりなるところ、その構成文字に相応して「アダム」の称呼を生じ、人類の祖先の「アダム」(アダムとイブの「アダム」)の観念を生ずるものである。
引用商標は、「アダムス」の片仮名文字よりなるところ、その構成文字に相応して「アダムス」の称呼を生じ、特定の観念を有しない造語よりなるものというのが相当である。
そこで、本件商標より生じる「アダム」の称呼と、引用商標より生じる「アダムス」の称呼とを比較すると、両称呼は、語尾において「ス」の音の有無という差異を有するものである。
そして、この差異音である「ス」の音は、弱く発音される音である「ム」の音に続く音であることから、比較的明瞭に発音、聴取されるものとなり、この差異が称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえないものである。
また、両称呼は、いずれも短い音構成よりなることと相まって、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が相違し、互いに相紛れて聴取されるおそれのないというべきである。
本件商標と引用商標は、前記1及び2のとおりの構成よりなるものであるから、外観上明確に区別し得るものであり、観念においては、引用商標が特定の観念を有しない造語よりなるものであるから比較することができない。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品、第3類「マッサージ用ローション,マッサージ用オイル,その他の化粧品,香料類,せっけん類,歯磨き」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。