1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第43類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成19年2月19日に登録出願されたものであるが、その後、指定役務については、原審における平成19年11月6日付け手続補正書により、第43類「そばの提供,アルコール飲料を主とする飲食物の提供」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、ありふれた二重の四角形枠内に『粟・豆・くず米などの安価な材料を用いた大衆的な菓子を提供するところ』程の意味合いを認識させる『駄菓子屋』の文字を普通に用いられる方法で書してなるにすぎないから、これを本願指定役務中例えば、『菓子の提供』に使用しても、これに接する需要者等は、単に、『駄菓子を提供するところ』程の意味合いを認識するものと認められるので、本願商標は、単に、役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、二重の枠線と漢字四文字を組み合わせた構成からなるところ、該漢字四文字を囲むように太い線と細い線で二重に描かれた四角形の輪郭部分は、ありふれた輪郭を表してなるものというよりは、むしろ、一種独特な輪郭線との印象をもって看取されるものというべきである。
そして、該輪郭線内には、上段左側より、「菓駄」の漢字を、また、下段左側から、「子屋」の漢字をそれぞれ、同書、同大に、全体としてまとまりよく表してなるものである。
ところで、日本語の表記方法には「横書き」と「縦書き」とがあり、そのうち、「横書き」の場合には、各行は左から右へ読み、上から下へ改行して、さらに左から右へと読み進め、また、「縦書き」の場合には、各行は上から下に読み、右から左へ改行して、さらに上から下へと読み進めるのが一般的であるから、構成中の該文字部分は「菓駄子屋」又は「駄屋菓子」と認識され、把握されるものとみるのが自然である。
そうすると、仮に、構成中上段右側の「駄」の文字から反時計回りに下段右側の「屋」の文字までを「駄菓子屋」と読む場合があるとしても、これが、「普通に用いられる方法で書してなるもの」とはいい難いものであるから、むしろ、本願商標は、「菓駄子屋」又は「駄屋菓子」と認識され、把握される文字、及び、これらの文字を囲むように、太い線と細い線で二重に描かれた四角形の輪郭図形とが一体となった一種特異な構成からなるものというべきである。
してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、自他役務識別標識としての機能は十分果たし得るものといわなければならず、また、何ら役務の質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。