Trademark Appeal Case
一文字商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−29718(T2007−29718/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第28類「スポーツバッグ,その他のかばん類」を指定商品として、2006年7月17日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条による優先権を主張して、平成18年11月22日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品及び指定役務並びに商品及び役務の区分については、同年同月24日付け手続補正書により「第18類」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、フラット・レター・イタリック書体で『P』の欧文字一文字を普通に用いられる域を脱しない方法で書してなるものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲の構成のとおり、アルファベットの一文字「P」をレタリングの手法の一種であるフラットレターを斜体文字で表したと認められるものである。
そして、通常丸みを帯びて表される「P」の曲線部分が縦長に細い楕円状に表されているとしても、アルファベットの「P」の特徴的形象を脱しているものとはいい難く、当該文字として認識される以上に強く認識されるほど図案化されているとは認められないものである。
さらにアルファベットの一文字は、それ自体簡単な構成の標章であり、商品の等級、品番等を表す記号、符号として取引上普通に使用されるものであるから、本願商標もその一類型にすぎないというを相当とするものである。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、取引者、需要者をして、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわざるを得ない。
なお、請求人は、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備している旨主張し、証拠として原審において参考資料1及び同2、また、当審において参考資料3及び同4を提出しているが、商標法第3条第2項により商標登録を受けることができるのは、使用に係る商標が出願に係る商標と同一の場合であって、かつ、使用に係る商品と出願に係る指定商品も同一のものに限られると解されるものである。
そこで、本願商標が該要件を具備するに至っているか否かについて検討するに、請求人(出願人)の提出に係る参考資料に掲載されている使用商標は、「Prince」の文字等と共に表示されているものばかりであって、本願商標のみの使用は、ほとんど見あたらず、かつ、本願商標の指定商品は、使用の事実を示す参考資料中に示された商品(テニス用スポーツバッグ)以外の商品をも広範に含んでいるものであるから、提出された資料からは、使用に係る商標が出願に係る商標と同一であって、かつ、使用に係る商品と出願に係る指定商品も同一のものとは認めることができない。
してみれば、本願商標が、永年の使用により自他商品の識別力を有するものとして、本願商標の指定商品の分野における需要者に認識されるに至ったものとは認め難く、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備している旨の請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するものとし、商標法第3条第2項の要件を具備しないとした原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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